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第二章 熱き炎よギルロに届け、切なる思い

その242裏

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「げぇ…。ザロムンガの奴、遅いなぁぁ。誇闘会ことうかいの護衛の招集に出向くとか言ってたのによぉ…」



「シロク、今日こそハムカンデをやれるって嬉しくてたまらないんだろう?」



「ギャハハッ、そりゃそうだろうが!ホルケンダ様の敵討ちがようやくできるんだからよぉ!あの臆病者のハムカンデが宝酷城ほうこくじょうからまともに外に出てくるなんてのは、誇闘会以外にないんだ」



「俺はあの見るだけでも忌々しい東角猫トーニャ族なんかも、皆殺しにしてしまいたいんだよ!奴隷にして十分に弄んだだろうがぁ!?ハムカンデを殺したら、あいつらも葬ってやるべきだよなぁぁ?」



「俺達オーロフ族は散々、盗人扱い受けてきたよな?それしか取り柄がないって。今、ここで東角猫族を、兵としての駒を失ったら、俺達の汚名は返上できない」



「げぇ…。まだそんな事言ってんのかぁ?ホルケンダ様を失った今、誰が俺達を導く?族長は俺達がここに来てから、殺されたらしいじゃないかぁぁ?オーロフ族主体の大部隊で勢力拡大だなんて、俺ぁ興味ねぇんだよ!あのハムカンデに指揮を任せたとしても、破滅に進み続けるだけだしなぁ!」



「ザロムンガがきっとオーロフ族をまとめてくれる。浮浪殲滅部隊が再び栄光を勝ち取る良い機会じゃないか」



「何だぁぁ?向こうの方で、騒がしいぞぉ」



「この周辺が俺達浮浪殲滅部隊の活動場所ともわからずに入り込んだんだ。おいしく魔力を頂くしかないよな」



「げぇ…。ただの1人に何を遊んでるんだぁ?ハロス、俺はもう先に行くぞ?招集に遅れたら、それだけで変に怪しまれる。ハムカンデを殺す機会を失っちまうじゃねぇかぁぁ!?」



「ああ、わかったよ。ザロムンガに伝えておく。俺達もすぐに後を追うさ。ホルケンダ様の敵討ち、ここで逃す訳にはいかないからな」



「そうだよ、その通りなんだよぉ。ハムカンデを倒したら、ついでにあの小鈴ショウレイって醜い化け猫女も殺してくるからよぉぉ!」



「あいつは昔に東角猫族の分際で、ホルケンダ様に色目使いやがったからなぁぁ!少しでも惑わせたあいつを切り刻んでやるからよぉおっ!」



「ああ、あれか。ハムカンデが得体の知れない魔力を注入し続けた結果、見事な化け物に育ったな。あいつも、ハムカンデと同じ屑だ。八つ裂きにしてやればいい」



「ヒャハハッ!楽しいなぁ!楽しいなぁあっ!ようやく腹の中に溜め込んだこの怨みを解放する事ができるぞおぉ!」




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