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第二章 熱き炎よギルロに届け、切なる思い
その68
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夜の森の中…。木にもたれて座ってる。目の前は真っ暗だ。俺、目見えてるよな?って、心配になってくるけど、開けた場所の方を見ると、星の光が当たって、道が見えるから、一応大丈夫そうだ。
下手に移動して、危険な獣にでも出くわしたら大変だから、このまま夜が明けるのを待つ方がいいかもな。
この大陸、基本的に暖かいんだよな。この第2大陸ってのがたまたま暖かいのか、それとも、あのボーグン族のフグが言ってた、地表程度しか復元できてないとか、その辺が関係してるのかもな。星の核って、確か生まれて相当経っていない限り、めちゃくちゃ熱いらしいからな。
何となく下は恐いから、木の上にでも登るか?サルみたいに。そして、寝てる間に木から落ちて…。
ダメだな。
こんな暗い場所で1人なんて、淋しいな…。もう少し明るい場所なんてないのかな。
ピロリン!
おお!パルンガからメッセージ!適度な距離を保ちながら、当たり障りのない事を言うお前!いいぞ…!
『黒い空気に気をつけるんだど。オデは首に噛みついて倒したど。でも、危なかった』
黒い空気??空気なのに、首があるのか?何だ、黒い空気って?恐いな、ちゃんと教えてくれよ。
「アルテリンコ・ブイ」
黒い空気って、本当の空気なのか?、と。
空気相手に勝てる気がしねぇ。剣で斬れないし、呼吸してる間に吸い込んで死にそうだからな。そんな奴に襲われたら、たまったもんじゃねぇ。
ただでさえ、戦いなんてやりたくないのにさ。
…。
この違和感、わかったぞ。虫の音一つしないからだ。これは結構不気味だぞ。奇妙な虫の音は止めてほしいけど。この静寂が、逆に恐いんだ。
はーっ。
「フフフ…」
え?誰だ!?
何だ…?
確かに今、誰か笑ったぞ…。何処からだ?すぐ近くの様な気がする。木を背にしたまま、ゆっくりと、立ち上がるべきか?
それとも、気のせい?
ピロリン!
おおっ!?ビックリした!
『黒い空気みたいな、だど』
あ、そう。空気じゃないんだな?夜空に星が浮かんでるんだろうな。開けた場所に薄く光が当たってる。パルンガは、開けた道の方を歩いていて、その黒い空気みたいな何かに襲われたんだな?
首がある黒い空気…。
そう言えば、空気みたいな奴って、いたよな。学校でも、クラスに1人は存在を感じない奴って…。
気配を殺して近づく奴がいるって事か?黒いってのは、獣か人かの影…。
さっき聞こえたのは、人の笑う声…。少し甲高い様な気がした。俺がそいつにあまりにも気づかないから、バカにした様に笑った!?
人だ。人が獲物を探してるんだ…。
この茂ってる場所じゃ、うまく動けないし、剣を振ろうにも、この剣は大剣だ、長さがあって、木に当たる。
くそっ!
俺…。もう、戦いたくねぇのに。
「フフフ…」
ひっ!
ダメだ、すぐ近くにいる。間違いない、俺を標的にしている。俺の周りに生き物なんている気配がない、俺が標的なんだ!
少しでも、開けた明るい場所に出ないと!
ザッ!
「…うっ!」
「少し遅かったねぇ…。もう動かない方がいいよ?さぁ、手にある剣を置きなよ。殺されたくはないんでしょう?」
首に刃物を当てられてる?いや、首も掴まれながらだ、鋭い爪を首に突き立てられてるんだ。なんて硬い爪だ、これ以上、力を加えられると、皮膚を突き破りそうだ。
木から一歩前に出ただけで、俺の背後を取りやがった。完全に気配を殺して、一瞬にして…。
ガシャッ!
「いい子じゃないか?フフフ、素直な住人は好きさ。手間がかからなくて済むからねぇ?」
「お、俺を、どうするんだ…?」
「どうして欲しい?どうなるんだろうねぇ?そんな事を理解しないで、夜に外をお散歩なんて、随分と楽しい思考をしてるじゃないか?よく、今まで、生きてこられたのか、不思議だねぇ。少しだけど、時間をあげるから、話してもいいよ?どうかな?」
俺を殺す気なのか?何で…?剣を捨てたのに、約束が違う…!?
下手に移動して、危険な獣にでも出くわしたら大変だから、このまま夜が明けるのを待つ方がいいかもな。
この大陸、基本的に暖かいんだよな。この第2大陸ってのがたまたま暖かいのか、それとも、あのボーグン族のフグが言ってた、地表程度しか復元できてないとか、その辺が関係してるのかもな。星の核って、確か生まれて相当経っていない限り、めちゃくちゃ熱いらしいからな。
何となく下は恐いから、木の上にでも登るか?サルみたいに。そして、寝てる間に木から落ちて…。
ダメだな。
こんな暗い場所で1人なんて、淋しいな…。もう少し明るい場所なんてないのかな。
ピロリン!
おお!パルンガからメッセージ!適度な距離を保ちながら、当たり障りのない事を言うお前!いいぞ…!
『黒い空気に気をつけるんだど。オデは首に噛みついて倒したど。でも、危なかった』
黒い空気??空気なのに、首があるのか?何だ、黒い空気って?恐いな、ちゃんと教えてくれよ。
「アルテリンコ・ブイ」
黒い空気って、本当の空気なのか?、と。
空気相手に勝てる気がしねぇ。剣で斬れないし、呼吸してる間に吸い込んで死にそうだからな。そんな奴に襲われたら、たまったもんじゃねぇ。
ただでさえ、戦いなんてやりたくないのにさ。
…。
この違和感、わかったぞ。虫の音一つしないからだ。これは結構不気味だぞ。奇妙な虫の音は止めてほしいけど。この静寂が、逆に恐いんだ。
はーっ。
「フフフ…」
え?誰だ!?
何だ…?
確かに今、誰か笑ったぞ…。何処からだ?すぐ近くの様な気がする。木を背にしたまま、ゆっくりと、立ち上がるべきか?
それとも、気のせい?
ピロリン!
おおっ!?ビックリした!
『黒い空気みたいな、だど』
あ、そう。空気じゃないんだな?夜空に星が浮かんでるんだろうな。開けた場所に薄く光が当たってる。パルンガは、開けた道の方を歩いていて、その黒い空気みたいな何かに襲われたんだな?
首がある黒い空気…。
そう言えば、空気みたいな奴って、いたよな。学校でも、クラスに1人は存在を感じない奴って…。
気配を殺して近づく奴がいるって事か?黒いってのは、獣か人かの影…。
さっき聞こえたのは、人の笑う声…。少し甲高い様な気がした。俺がそいつにあまりにも気づかないから、バカにした様に笑った!?
人だ。人が獲物を探してるんだ…。
この茂ってる場所じゃ、うまく動けないし、剣を振ろうにも、この剣は大剣だ、長さがあって、木に当たる。
くそっ!
俺…。もう、戦いたくねぇのに。
「フフフ…」
ひっ!
ダメだ、すぐ近くにいる。間違いない、俺を標的にしている。俺の周りに生き物なんている気配がない、俺が標的なんだ!
少しでも、開けた明るい場所に出ないと!
ザッ!
「…うっ!」
「少し遅かったねぇ…。もう動かない方がいいよ?さぁ、手にある剣を置きなよ。殺されたくはないんでしょう?」
首に刃物を当てられてる?いや、首も掴まれながらだ、鋭い爪を首に突き立てられてるんだ。なんて硬い爪だ、これ以上、力を加えられると、皮膚を突き破りそうだ。
木から一歩前に出ただけで、俺の背後を取りやがった。完全に気配を殺して、一瞬にして…。
ガシャッ!
「いい子じゃないか?フフフ、素直な住人は好きさ。手間がかからなくて済むからねぇ?」
「お、俺を、どうするんだ…?」
「どうして欲しい?どうなるんだろうねぇ?そんな事を理解しないで、夜に外をお散歩なんて、随分と楽しい思考をしてるじゃないか?よく、今まで、生きてこられたのか、不思議だねぇ。少しだけど、時間をあげるから、話してもいいよ?どうかな?」
俺を殺す気なのか?何で…?剣を捨てたのに、約束が違う…!?
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