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第一章 オレン死(ジ)ジュースから転生
その48
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身につけている鎧が所々へっ込んでるな。お話しライオンにやられた跡?それとも、うさ耳オヤジにやられた?それとも、両方?
この鎧が俺への傷を大きく減らしてくれてるのは事実だろう。まだこの鎧が俺を守ってくれているうちに、倒す方法を考えないと。
一撃必殺の技だけで、うまく当てられるのか。
何かこのうさ耳オヤジの動きを止めないと。
受け身に立っても、動きの速さに目がついていかないのなら、こちらから仕掛けるしかないよな。大剣を振り回して、それがうさ耳オヤジに当てられた時、奴の打たれ強さっていうのも、わかるはずだ。
でも、大きな隙を作る事になるんだろうな。
…もっと慎重にいくべきか。
でも、一撃必殺の技を狙ってばかりじゃ、当たらないだろう。
よし。
「うさ耳!まだ速さが足りないみたいだぞ。お前の動きは完全に見切ってしまった様だ。俺の勝利は、確実だな」
「目で追えていないのは、明らかだったのにかぁ?おもしろいな、お前」
おもしろいのなら、大爆笑して長い耳の片耳を折り曲げてウサギ跳びを俺の周りでしてくれないか。そうしたら、それを見た俺も大爆笑、お互いに幸せに溢れたところで、解散としよう。
うさ耳オヤジが足踏みして、攻撃準備を始める。
ぴょん。
ぴょん。
ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん。
うさ耳オヤジは準備体操を終え、地面を強く蹴って、俺に突進し始めた。
俺は顔を前に出して、目をよく見張って、うさ耳オヤジの動きを見極めようとした。
けど。
姿が…消えた。
ダメだ、全く…
見えない!!
ドガァッ!!
ぐるぐるぐる…!
うさ耳オヤジに強く蹴られた俺は、吹っ飛ばされ、後転を繰り返し、地面に倒れた。
いっ…てぇ。
さっきよりも痛い気がするな。同じ所をやられている。胸の骨、いや、大丈夫、折れてない。
「ウサ、こらウサ!いい加減にしないと、怒るぞ。…俺が怒ると、お前なんて一瞬で終わりだぜ」
うさ耳オヤジは赤い目を光らせ、車のヘッドライトを向ける様にして、俺の目を一瞬眩ませる。
ああ…、完全に怒らせたか?くそっ、膝が笑ってやがる…。臆病者か?いや、俺は違う。違う、違う。俺は、最強!最強!
ぴょん。
ぴょん。
ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん。
「うっ…!」
景色に溶け込んだかの様に錯覚するな、何処だ?何処にいるんだ?バカうさ耳オヤジは。地面を蹴る音、風を切る音が響いてる。それがどんどん俺に迫ってくる。
ドガァッ!!
ぐるぐるぐるぐるぐるぐる!
「いっ…て…」
はあはあはあ…、痛ぇっ…!
胸の鎧が先ほどよりもへっ込んでる。鎧あっての命だな。やっぱり侮れない。うさ耳オヤジ、この世界の住人だけあるな。見かけで判断しちゃ、いけないよな。うさ耳を笑いのネタにしたら少しは恐怖が和らぐかと思っていたけど、そうはいかないか。
「おい!まだ終わらせねぇぞ?がっかりさせんじゃねぇ!お前の腕にある炎が、まだ気落ちしてねぇって言ってる様でイラつくんだよな。だったら、やってみろよ、貧弱野郎が」
うさ耳オヤジ、この炎は子供用の抱きつき人形と同じ様なもんなんだよ。俺に抱きついているだけで、特に何もならないんだよ。ただ、かわいくないだけだ。
うさ耳オヤジの攻撃、胸に正確に当ててくるな。当たった瞬間だけはお前が一瞬静止するから、何度も見せられて、わかったよ。
右足の飛び蹴りだ。右腕も右足の水平にして伸ばしているな。
きれいな、蹴りだ。
俺も、できれば、いいのにな。
いや、やっぱり、かっこ悪い…。うさ耳が全てを台無しにしてる。
「もう終わりでいいなぁ?次でやってやるぞ。剣を拾う気力はまだあるみたいだなぁ…。いいぜ、その気力だけは認めてやるよ。なぁ…?」
ぴょん。
そのぴょんぴょん準備体操、どうしても必要なんだね。何かの儀式の様に思えてきたよ。
ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん。
うさ耳オヤジは、地面を強く蹴って、俺に襲いかかる。
地面を蹴る音と風を切る音が響き、それが迫ってきた時、俺は大剣を構えた。
ビュン!
ドガァッ!!
ぐるぐるぐるぐるぐるぐる!
俺は吹っ飛ばされて、後転して柵に叩きつけられた。
大剣はうさ耳オヤジの体に当たって、跳ね返される。
「ぐっは…っ!」
俺は体の奥から何かを口から吐き出し、胸の鎧につけた。
「あ。あ…、血…?血を…?」
吐血なんて、漫画の世界だけだと思ってたのに。死にたくねぇよ…。俺、また殺される…?俺に次なんかあるのかよ。くそっ、まだ終われねえんだよ。そう言えば、家の冷蔵庫にショートケーキが残ってたよな?夜、家族みんなで食べたんだけど、1ピース残ったら、次の日にでも食べなとか、親に言われてたよな。しもべが、地球の時は止まっているって言ってたけど、ショートケーキの賞味期限も止まってるよな?止まって、ない…なんて事は、ないよな。
「うさ耳…」
「ケッ、この死に損ないが!テメェがいくら足掻こうと、ゲルロブライザー装置にぶっ込んで、エネルギーとして頂くぜ?…なぁ、お…イッ!」
「へっ…。オヤジ、お前が入ったら、いい…んじゃないか?」
うさ耳オヤジは目を丸くして、両手についたものを信じられないと言わんばかりに見つめているな。
完全にやれたわけじゃないけど。
ただ、黙ってお前の攻撃を食らってたわけじゃないんだよ。
お前の手についてるのは、お前自身が吐いた血だよ。
多分、体内の何処かをかすめただけだろうけど。
タイミングはバッチリだったよな?
やれた。
やれたよ、俺。
うさ耳オヤジ。
それが、次元斬だ。
この鎧が俺への傷を大きく減らしてくれてるのは事実だろう。まだこの鎧が俺を守ってくれているうちに、倒す方法を考えないと。
一撃必殺の技だけで、うまく当てられるのか。
何かこのうさ耳オヤジの動きを止めないと。
受け身に立っても、動きの速さに目がついていかないのなら、こちらから仕掛けるしかないよな。大剣を振り回して、それがうさ耳オヤジに当てられた時、奴の打たれ強さっていうのも、わかるはずだ。
でも、大きな隙を作る事になるんだろうな。
…もっと慎重にいくべきか。
でも、一撃必殺の技を狙ってばかりじゃ、当たらないだろう。
よし。
「うさ耳!まだ速さが足りないみたいだぞ。お前の動きは完全に見切ってしまった様だ。俺の勝利は、確実だな」
「目で追えていないのは、明らかだったのにかぁ?おもしろいな、お前」
おもしろいのなら、大爆笑して長い耳の片耳を折り曲げてウサギ跳びを俺の周りでしてくれないか。そうしたら、それを見た俺も大爆笑、お互いに幸せに溢れたところで、解散としよう。
うさ耳オヤジが足踏みして、攻撃準備を始める。
ぴょん。
ぴょん。
ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん。
うさ耳オヤジは準備体操を終え、地面を強く蹴って、俺に突進し始めた。
俺は顔を前に出して、目をよく見張って、うさ耳オヤジの動きを見極めようとした。
けど。
姿が…消えた。
ダメだ、全く…
見えない!!
ドガァッ!!
ぐるぐるぐる…!
うさ耳オヤジに強く蹴られた俺は、吹っ飛ばされ、後転を繰り返し、地面に倒れた。
いっ…てぇ。
さっきよりも痛い気がするな。同じ所をやられている。胸の骨、いや、大丈夫、折れてない。
「ウサ、こらウサ!いい加減にしないと、怒るぞ。…俺が怒ると、お前なんて一瞬で終わりだぜ」
うさ耳オヤジは赤い目を光らせ、車のヘッドライトを向ける様にして、俺の目を一瞬眩ませる。
ああ…、完全に怒らせたか?くそっ、膝が笑ってやがる…。臆病者か?いや、俺は違う。違う、違う。俺は、最強!最強!
ぴょん。
ぴょん。
ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん。
「うっ…!」
景色に溶け込んだかの様に錯覚するな、何処だ?何処にいるんだ?バカうさ耳オヤジは。地面を蹴る音、風を切る音が響いてる。それがどんどん俺に迫ってくる。
ドガァッ!!
ぐるぐるぐるぐるぐるぐる!
「いっ…て…」
はあはあはあ…、痛ぇっ…!
胸の鎧が先ほどよりもへっ込んでる。鎧あっての命だな。やっぱり侮れない。うさ耳オヤジ、この世界の住人だけあるな。見かけで判断しちゃ、いけないよな。うさ耳を笑いのネタにしたら少しは恐怖が和らぐかと思っていたけど、そうはいかないか。
「おい!まだ終わらせねぇぞ?がっかりさせんじゃねぇ!お前の腕にある炎が、まだ気落ちしてねぇって言ってる様でイラつくんだよな。だったら、やってみろよ、貧弱野郎が」
うさ耳オヤジ、この炎は子供用の抱きつき人形と同じ様なもんなんだよ。俺に抱きついているだけで、特に何もならないんだよ。ただ、かわいくないだけだ。
うさ耳オヤジの攻撃、胸に正確に当ててくるな。当たった瞬間だけはお前が一瞬静止するから、何度も見せられて、わかったよ。
右足の飛び蹴りだ。右腕も右足の水平にして伸ばしているな。
きれいな、蹴りだ。
俺も、できれば、いいのにな。
いや、やっぱり、かっこ悪い…。うさ耳が全てを台無しにしてる。
「もう終わりでいいなぁ?次でやってやるぞ。剣を拾う気力はまだあるみたいだなぁ…。いいぜ、その気力だけは認めてやるよ。なぁ…?」
ぴょん。
そのぴょんぴょん準備体操、どうしても必要なんだね。何かの儀式の様に思えてきたよ。
ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん。
うさ耳オヤジは、地面を強く蹴って、俺に襲いかかる。
地面を蹴る音と風を切る音が響き、それが迫ってきた時、俺は大剣を構えた。
ビュン!
ドガァッ!!
ぐるぐるぐるぐるぐるぐる!
俺は吹っ飛ばされて、後転して柵に叩きつけられた。
大剣はうさ耳オヤジの体に当たって、跳ね返される。
「ぐっは…っ!」
俺は体の奥から何かを口から吐き出し、胸の鎧につけた。
「あ。あ…、血…?血を…?」
吐血なんて、漫画の世界だけだと思ってたのに。死にたくねぇよ…。俺、また殺される…?俺に次なんかあるのかよ。くそっ、まだ終われねえんだよ。そう言えば、家の冷蔵庫にショートケーキが残ってたよな?夜、家族みんなで食べたんだけど、1ピース残ったら、次の日にでも食べなとか、親に言われてたよな。しもべが、地球の時は止まっているって言ってたけど、ショートケーキの賞味期限も止まってるよな?止まって、ない…なんて事は、ないよな。
「うさ耳…」
「ケッ、この死に損ないが!テメェがいくら足掻こうと、ゲルロブライザー装置にぶっ込んで、エネルギーとして頂くぜ?…なぁ、お…イッ!」
「へっ…。オヤジ、お前が入ったら、いい…んじゃないか?」
うさ耳オヤジは目を丸くして、両手についたものを信じられないと言わんばかりに見つめているな。
完全にやれたわけじゃないけど。
ただ、黙ってお前の攻撃を食らってたわけじゃないんだよ。
お前の手についてるのは、お前自身が吐いた血だよ。
多分、体内の何処かをかすめただけだろうけど。
タイミングはバッチリだったよな?
やれた。
やれたよ、俺。
うさ耳オヤジ。
それが、次元斬だ。
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