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悪魔王の章
piece13 泥棒
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汚い衣服を身につけた少年が、僕の部屋にいる。
臭いな。
「道に迷ったの?だったら、ここは行き止まりだよ」
僕は、紳士さ。
魔法書を2、3冊取りに行ったばかりに。寝ながら読もうと思った僕への罰か。
少年が手に持つのは、僕のお人形じゃあ、ありませんか。
紳士にはなれないか、僕は。
「それは、君のじゃあ、ないだろう。置いていきなよ」
特に鎧は身につけていないけど、どうとでもできるぞ。この少年は、僕より少し年下だろうし、戦術も身につけていないだろうし。
あ。
お人形を、ちぎろうとしているぅぅ。
戸を開けろって?
開いてるでしょ、少し。
通さないぞ…
と、思っていたのに。
戸から逃げた!
と言うか、僕が戸から離れてしまった。
僕は、腰抜けだ。
お人形を人質とは、許せ…ん。
お人形だから、人形質か。
立てかけていた細身剣をつかんで、少年を追った。2階から1階へ。まず1階の正面扉を塞いでやる。
ちくしょう、家の構造を覚えていたのか。
最短で正面扉から出て行ったぞ。
お人形を、離せー!
なんて身軽な奴なんだ。街中の長い階段を、ぴょんぴょん跳ねて、階段を軽やかに降りていく。
ああ、歩きづらい。
階段じゃなくて、段差のない坂にした方がいいだろう。
速いな。
街の外れに行きそうだ。
川の流れる地下道に向かっているのか。
こいつは。
貧民街の子だろう。
水流を調整している地下道を行くのは、死にに行くのと変わらない。
水をためている隔壁を開けたなら、地下道は水で埋め尽くされる。
まさか、連れて行かないよね。
お人形をー。
臭いな。
「道に迷ったの?だったら、ここは行き止まりだよ」
僕は、紳士さ。
魔法書を2、3冊取りに行ったばかりに。寝ながら読もうと思った僕への罰か。
少年が手に持つのは、僕のお人形じゃあ、ありませんか。
紳士にはなれないか、僕は。
「それは、君のじゃあ、ないだろう。置いていきなよ」
特に鎧は身につけていないけど、どうとでもできるぞ。この少年は、僕より少し年下だろうし、戦術も身につけていないだろうし。
あ。
お人形を、ちぎろうとしているぅぅ。
戸を開けろって?
開いてるでしょ、少し。
通さないぞ…
と、思っていたのに。
戸から逃げた!
と言うか、僕が戸から離れてしまった。
僕は、腰抜けだ。
お人形を人質とは、許せ…ん。
お人形だから、人形質か。
立てかけていた細身剣をつかんで、少年を追った。2階から1階へ。まず1階の正面扉を塞いでやる。
ちくしょう、家の構造を覚えていたのか。
最短で正面扉から出て行ったぞ。
お人形を、離せー!
なんて身軽な奴なんだ。街中の長い階段を、ぴょんぴょん跳ねて、階段を軽やかに降りていく。
ああ、歩きづらい。
階段じゃなくて、段差のない坂にした方がいいだろう。
速いな。
街の外れに行きそうだ。
川の流れる地下道に向かっているのか。
こいつは。
貧民街の子だろう。
水流を調整している地下道を行くのは、死にに行くのと変わらない。
水をためている隔壁を開けたなら、地下道は水で埋め尽くされる。
まさか、連れて行かないよね。
お人形をー。
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