剣士アスカ・グリーンディの日記

sayure

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第4章 貴方へ愛の言葉を

貴方の見る未来

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その事に触れられず、気にする素振りさえ、許されない事なんだと思って過ごしていた。





別に、父親がいなくても、何不自由なく育てられた。







お母様には、感謝している。









街中で歩く父親と子供を、冷めた目で見ていた。






血は繋がってはいても、お腹を痛めて産んだ子じゃないんだ、子供など、自分が愛した女が産み落とした、厄介な贈り物としか思っていないんだろうと。








そう、思おうとしていた時もあった。









でも、そうじゃない、何か理由があって、家を離れたのかも知れない。そして今も、お母様を、僕を、まだ愛おしく思って、必死に帰る日を探っているのではないかと、そう希望を持った時も、













あったんだ。












でも、お母様は、いつまでも、ベリオストロフの話をしようともしない。記憶から、跡形もなく消そうとしている、そう努力しているのかと、感じる時もあった。だから、家を出た理由に、希望など何もないんだと、無意識に気づいた。










父親が幼い頃の僕を殺そうとして、収監されたと訊いたのは、そんなに前の話じゃない。今は、昔ほども、期待などしてはいない。










いなくても、何も困る事はなかった。













心の奥底にある欠けた場所には、今の僕が持つ答えをはめていこう。









その場所に、エデシトルの花を思い描く。








死の花。











そう、僕の父親は、遠くの昔に死んだ。










それでいい。











微かな思い出と共に、逝けばいい。
















目の前にいるゲーベルドンとの戦いを長引かせてはならない。











僕は、力任せに、足を上げ、力があまり入らない分、自分の体の重さと重力を利用して、狙いが定まらないままだったけど、ゲーベルドンの足を狙ったつもりで、前の方へ足を振り落とした。














外せば、より不利な状況に陥っただろうか。











だけど。











手応えは、あった。
















ゲーベルドンの左膝の骨を砕いた。











ゲーベルドンは苦痛に声を上げ、左膝を抑えながら、倒れ込み、床で激痛に顔を歪ませて、悶えていた。






















ゲーベルドンは、なぜ、ゴルイルの魔女を拷問して、殺した?










個人的な怨み?











誰かからの依頼か?











ゲーベルドンが床で悶えている時に、心臓部に紫色に輝く光を感じたんだ。










明らかに、体内の胸の中から、光を放っていると、感じた。














これが、ベリオストロフ・グリーンディの手記にあった、破滅の宝石なのだろうか。










ヘイル・サイン騎士隊は、各所に散らばるこの宝石を探している。









隠語が多くて、意味がわからないけど、その破滅の宝石が、何かの手がかりとなり、元凶に辿り着くと思っている様だ。









腐神皇アーデさえも、眼中にはない様な。

































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