剣士アスカ・グリーンディの日記

sayure

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第4章 貴方へ愛の言葉を

リョウバ

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僕の誕生日が近づいている。









僕が生まれた日。












僕が生まれた意味。











その意味を、僕自身、これから探していく必要があるんだ。










僕を必要としてくれる人。











そうではない人。







僕は、まだ生きていたいんだ。








今は、ウイプルを、邪教国から守り抜きたい。






そして、竜の国ジゼベルガロフの脅威に晒されない様に。

















もし仮に、






その役割を、担える者が他に現れたなら。









僕は。










そうだな。











友達を探しに行くよ。










ベルベッタの様な。









ブルーシーズの様な。











シルファリアスの様な。













僕の心の奥に閉まった思いを、伝えてみよう。









答えなんて、期待していないけど。












訊いてくれればいいんだ。










でも、











ひと言。









言ってもらえるとしたら。



















わかる。










わかるよ、って。










僕に言ってくれたら。










それだけで、僕は。










嬉しいんだ。












そんな時がくる事は、ないのかも知れないけど。


















このカインハッタ牢獄内で、すり替わった人物は、看守長ゲーベルドン。









他の看守は気づいていないわけはないと思っていたけど、例えば、このカインハッタ牢獄の看守として就任する前から、看守長ゲーベルドンがすり替わり、存在していたとしたら。






先ほど話した2人の看守は、就任して3年程度しか、このカインハッタ牢獄にいない。



他の看守も訊いてみるべきだろうけど、これ以上看守から直接訊くと、ゲーベルドンに気づかれる。








刑期の長い囚人からも、うまく話を訊き出せればとは思うけど。







このカインハッタ牢獄で囚役の長い者は、1人は確実にベリオストロフ・グリーンディだろう。







だけど、彼は妙に開き直っている。何か隠している可能性もある。もう少し、後回しにしたい。








海賊船がこの島に接近しても、そこまで危機感を抱かない理由が、慣れ以外に何かあるのか、それも知りたい。







二重人格の囚人、今日はリョウバだ。口が固い。







僕を見た時のリョウバは、警戒心が強いと感じた。アタフとリョウバは、同じ人間だ。人格は分かれていても、頭の中では情報が共有されているのかも知れない。





アタフが重大な事を伝えてしまった。





その伝えた相手である僕を警戒しているのか。







何を怯えている。









リョウバ。









君が口を開けば、アタフ以上に、真実を語りそうだと思っている。









事の真相を、君から訊く事ができれば。











そんな気がするんだ。










ジスマリアの19日
     カインハッタ牢獄内にて
___________
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