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第4章 貴方へ愛の言葉を
囚人の護送
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ウイプルから、そしてこのスンディエルク大陸から離れ、西へ向かった孤島に、カインハッタ牢獄がある。
セケメント地域の、すでに解散したアルタイ岩頭院に所属していたバルケーという兵が、マッドク王国の属領からウイプル王国の領土として復帰を遂げた事に、批判的だった。
そして、ウイプルの国王に対し暗殺計画を企てたんだ。
その企ては、セケメント地域ウイプル駐留兵の耳に入り、未遂に終わった。
そのバルケーは、国王マイクリーハの判断より、処刑は逃れ、カインハッタ牢獄に収監される事となった。
事実上の、ウイプルからの永久追放。
ウイプルがマッドク王国から奪還して、そう時が過ぎてはいないセケメント地域、その民を刺激してはいけない。
彼らをウイプルの民として戻すには、まだまだ時間がかかるのでしょう。
僕の今回の役目は、バルケーをカインハッタ牢獄まで護送する事。
そして、しばらくその牢獄での仕事に身を置く事。
僕は、ベルベッタを殺したアスデン王国上級兵のマージラス砦守護隊長ダラメイズに対し、アスデン王国領内マージラス砦前でその復讐を遂げた。
その時にアスデン王国兵の群れ300程度に囲まれ、そして、
アスデン王国増援軍の部隊長ライエルゼルに質問を1つされたんだ。
あの質問は、アスデン王国として、僅かながらの体裁を保とうとするものだった。
ドラゴンバスターを否定しろ、と。
僕がドラゴンバスターと呼ばれていたのは、あのライエルゼルは気づいていたに違いない。
敢えて否定させる事で、外からの体裁は保てると考えたのかも知れない。
だけど、
僕が、ドラゴンバスターと名乗った事で、見逃すわけにはいかなくなった。
はずだった。
今思えば、マージラス砦の駐屯兵だけで僕らを片づけられなかった場合、少数部隊の僕らを相手に、マージラス砦に加勢して僕らを殺す事をアスデン王国国王から命じられてはいなかったのではないか。
ウイプルとの全面戦争を避け、しかしこれ以上、アスデン王国領内を進軍させないため、現れたはず。
あの戦いで、負傷していた僕を含めた少数のリガード竜騎士団が300もの兵を相手に戦えていたかはわからない。
ただ、部隊長ライエルゼルは生きてはいなかっただろう。
そして、指揮が乱れた状態では、アスデンの戦力は下がる。
僕も、アスデン王国増援軍が僕らに手を出さないのなら、こちらからも攻撃をするつもりはなかった。
結果的に、僕らは、その場では手にかけられず、ウイプルへの帰還を許された。
そのまま、アスデン王国がウイプルを許すわけもなく、後日、コーリオ王国国王も交えた同盟各国王での会談が行われた。
アスデン王国国王は、マージラス砦守備隊長ダラメイズの、ウイプル王国内での愚行を非難し、その上で、ウイプルがアスデン王国領内に入り、軍事拠点を攻撃する行いは、明らかな同盟規約違反だと言ってきた。
ウイプル国王マイクリーハは、有事の場合において、その限りではないと言った。
その後、平行線の主張が繰り返され、このままでは、同盟を維持するためにも、現状、アスデン王国が折れる事ができないとし、僕が一定期間、カインハッタ牢獄に送られる事になった。
国王マイクリーハは、僕を囚人として牢獄に送るとは言っていない。リガード竜騎士団から一度、配属を変えるという意味での事だったけど、それをその会談で細かく話してはいない事を考えると、わざと意味を履き違える様にしたんだとわかる。
今回の件、みんなには感謝している。
僕に、ベルベッタの敵討ちをした事に、後悔はない。
ベルベッタ、これからは僕の心と共にいこう。
囚人のバルケーを檻車に入れ、護衛兵4人と僕が1人がつき、セケメント地域を出発、日が落ちた頃にウイプル王国領に入り、王都を通過、そのままダルレアス地域へ入り、威厳山の地下道に入った。
威厳山の旧牢獄の中に入り、休憩。
バルケーは、ウイプルの事を悪く言っていたけど、セケメント地域をアルタイ岩頭院が統治できたその権利を奪われたから、頭にきて、ウイプル国王の命を狙ったんだ。
マッドク王国の奪還前のやり方が、想定以上の混乱を喫したか。
その暗殺計画を起こすほどの気力を、ウイプルの力として、使えないのは、残念だ。
今は、ゆっくりとお休み。
もしかしたら、その暴走した状態の貴方でも、力を借りる事があるかも知れない。
邪教国の動きが、あったみたいだ。
僕らへ向けたものじゃないけど、警戒しなければならない。
さぁ、もうじきこの旧牢獄を出発だ。
フォルディエルの28日
威厳山旧牢獄にて
__________
コード:1~3章7~4mom
___gg
セケメント地域の、すでに解散したアルタイ岩頭院に所属していたバルケーという兵が、マッドク王国の属領からウイプル王国の領土として復帰を遂げた事に、批判的だった。
そして、ウイプルの国王に対し暗殺計画を企てたんだ。
その企ては、セケメント地域ウイプル駐留兵の耳に入り、未遂に終わった。
そのバルケーは、国王マイクリーハの判断より、処刑は逃れ、カインハッタ牢獄に収監される事となった。
事実上の、ウイプルからの永久追放。
ウイプルがマッドク王国から奪還して、そう時が過ぎてはいないセケメント地域、その民を刺激してはいけない。
彼らをウイプルの民として戻すには、まだまだ時間がかかるのでしょう。
僕の今回の役目は、バルケーをカインハッタ牢獄まで護送する事。
そして、しばらくその牢獄での仕事に身を置く事。
僕は、ベルベッタを殺したアスデン王国上級兵のマージラス砦守護隊長ダラメイズに対し、アスデン王国領内マージラス砦前でその復讐を遂げた。
その時にアスデン王国兵の群れ300程度に囲まれ、そして、
アスデン王国増援軍の部隊長ライエルゼルに質問を1つされたんだ。
あの質問は、アスデン王国として、僅かながらの体裁を保とうとするものだった。
ドラゴンバスターを否定しろ、と。
僕がドラゴンバスターと呼ばれていたのは、あのライエルゼルは気づいていたに違いない。
敢えて否定させる事で、外からの体裁は保てると考えたのかも知れない。
だけど、
僕が、ドラゴンバスターと名乗った事で、見逃すわけにはいかなくなった。
はずだった。
今思えば、マージラス砦の駐屯兵だけで僕らを片づけられなかった場合、少数部隊の僕らを相手に、マージラス砦に加勢して僕らを殺す事をアスデン王国国王から命じられてはいなかったのではないか。
ウイプルとの全面戦争を避け、しかしこれ以上、アスデン王国領内を進軍させないため、現れたはず。
あの戦いで、負傷していた僕を含めた少数のリガード竜騎士団が300もの兵を相手に戦えていたかはわからない。
ただ、部隊長ライエルゼルは生きてはいなかっただろう。
そして、指揮が乱れた状態では、アスデンの戦力は下がる。
僕も、アスデン王国増援軍が僕らに手を出さないのなら、こちらからも攻撃をするつもりはなかった。
結果的に、僕らは、その場では手にかけられず、ウイプルへの帰還を許された。
そのまま、アスデン王国がウイプルを許すわけもなく、後日、コーリオ王国国王も交えた同盟各国王での会談が行われた。
アスデン王国国王は、マージラス砦守備隊長ダラメイズの、ウイプル王国内での愚行を非難し、その上で、ウイプルがアスデン王国領内に入り、軍事拠点を攻撃する行いは、明らかな同盟規約違反だと言ってきた。
ウイプル国王マイクリーハは、有事の場合において、その限りではないと言った。
その後、平行線の主張が繰り返され、このままでは、同盟を維持するためにも、現状、アスデン王国が折れる事ができないとし、僕が一定期間、カインハッタ牢獄に送られる事になった。
国王マイクリーハは、僕を囚人として牢獄に送るとは言っていない。リガード竜騎士団から一度、配属を変えるという意味での事だったけど、それをその会談で細かく話してはいない事を考えると、わざと意味を履き違える様にしたんだとわかる。
今回の件、みんなには感謝している。
僕に、ベルベッタの敵討ちをした事に、後悔はない。
ベルベッタ、これからは僕の心と共にいこう。
囚人のバルケーを檻車に入れ、護衛兵4人と僕が1人がつき、セケメント地域を出発、日が落ちた頃にウイプル王国領に入り、王都を通過、そのままダルレアス地域へ入り、威厳山の地下道に入った。
威厳山の旧牢獄の中に入り、休憩。
バルケーは、ウイプルの事を悪く言っていたけど、セケメント地域をアルタイ岩頭院が統治できたその権利を奪われたから、頭にきて、ウイプル国王の命を狙ったんだ。
マッドク王国の奪還前のやり方が、想定以上の混乱を喫したか。
その暗殺計画を起こすほどの気力を、ウイプルの力として、使えないのは、残念だ。
今は、ゆっくりとお休み。
もしかしたら、その暴走した状態の貴方でも、力を借りる事があるかも知れない。
邪教国の動きが、あったみたいだ。
僕らへ向けたものじゃないけど、警戒しなければならない。
さぁ、もうじきこの旧牢獄を出発だ。
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