剣士アスカ・グリーンディの日記

sayure

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第2章 竜の血を持つ者

剣の刻印(for three days)

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岩山の外側。

岩山がたくさん連なっている。

見渡す限り、街など見当たらない。

ブルーシーズが竜となり、僕をここまで運んだのだろう。

岩山の高い場所にいるここから、遠くまで見渡せる。

静けさが、広がっている。

本当に、この大陸で戦争があったのだろうかと、思うほど。

静かで、空気が澄んでいる。

気持ちが良い。



亜土歌あどかの23日
                 岩山の絶壁にて
___________________

ブルーシーズが、衣服に血を滲ませていた。

赤い血。

赤い血が珍しい事もないだろう、と言う。

傷は浅そうだ。

どうしたのかと訊いてみたら、

アーデ信者にやられた、と。

ドメイル教に関わる事らしいけど。

気にする事はない、と言うブルーシーズ。

ドメイル教信仰国は、僕の…

敵だ。

気にする事は、ある。

言いたくないのなら、それでもいい。

ただ、ここを去る時までに、

大きな恩を受けた、

それを、返させてもらおう。



亜土歌の24日
           岩山の部屋にて
___________________

ドメイル教信者兵の持つ剣身に、刻印があるらしい。

それは古のバライン文字による、呪いの言葉。

その刻印のある剣身けんみが血を浴びれば、腐神皇アーデの砕けた魂を復元するのに、役立つという話だ。

そのアーデを復活させ、何を目論むのか。

ドメイル教の神とは、アーデではないらしいが。

あの戦いもまた、剣に血を浴びさせるための殺戮さつりくだったか。

やはり、ドメイル教は、この世界の元凶となるだろう。



このままで、終われると思うなよ。



ドメイル教。



亜土歌の25日
           岩山の部屋にて
___________________
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