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炎龍討伐

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龍鱗で攻撃を防ぎつつ懐に飛び込んで腰の龍爪で穿つ。
なぜ腰に生やしたのか、というと腰なら動きを阻害しないし、体の動きに合わせて動かすことも出来るので色々と楽なのだ。
突き刺したまま体を横に回転させて引き裂き、遠心力を乗せた斬撃で切り裂く。
回復する傷を横目に飛び上がる。その僕を、分離された龍鱗が追う。
龍爪四本で龍鱗を防ぎながら一本の長銃で狙い撃つ。
その先は、宗谷の与えた傷。
一瞬で治っていく傷の隙を突く。
治りかけの傷に突き刺さった魔力弾が肉を弾けさせる。
さらに早希の炸裂弾が突き刺さり、鮮血が飛ぶ。
そこに短剣と魔法が飛来する。
翠雷一閃ライトニング!」
先に翠色の雷が傷を抉り抜き
「飛べっ!」
水に手を叩きつけたような音が重なり、傷に幾つものナイフが突き立つ。
そして、それは優里が手を引くと、回転して、肉を切り裂きながら帰る。
「宗谷っ!」
「わかってらぁ!」
空気を蹴って傷口へ侵入し、内側から龍爪で攻撃する。
六本に増やして体を固定して魔力の手も活用しつつ、掌にに一つづつ極光を凝縮した球を作り出す。
総勢十二個の球は同時に放たれた。
凄まじい衝撃が間近で解放され、龍爪が外れそうになるが何とか持ち堪える。
そして球が消しとばした先に見えたのは
「心臓ッ!!」
宗谷が素早く飛び、心臓を殴りつける。
炎龍が揺れ、余分な血が噴き出す。
酸素が少なくなったような感覚を覚え、傷口を見やると
傷が再生を始めていた。
「くそッ!悠一郎!先に心臓叩き壊せ!!」
宗谷が心臓から離れ、傷口の解放に向かう。
外からの援護は来ない。
誤射を恐れているのだろう。
龍爪で心臓を囲み、一気にギロチンの様に閉じる。
だが、心臓は一番硬い部位なんだろう。
切れない。
傷すらつかない。
どうする。
思考の途中で、足元が圧迫される感覚。
ここも再生が始まっているんだろう。
さっさと心臓を壊さないと。
そして、龍爪を見て思い出した。
炎龍は、龍鱗を飛ばしていたな。と。
あれを天龍の龍鱗でやれば…
物は試しだ。
龍鱗は魔力を込めれば込めるほど硬くなる。
ありったけの魔力を掻き集めて、一枚に収縮する。
それを飛ばす様に意識を集中すると龍鱗が飛んだ。
轟ッと音を立てる龍鱗は、いとも容易く心臓を貫いた。
巨体が揺れ、ドスンと音が鳴った。
再生も収まり、傷を開いて外へと出る。
さぞ血塗れなことだろう。
炎龍を倉庫にしまい、すぐ近くの水の部屋で休むことにした。
火傷もしているし、魔力も使い果たしてしまった。
休んでから街に帰って対策を立て直そうか。
----
ん。こんばんは。
今回の後書きは私、早希が担当なの。
私、最近役に立てるのかなぁ。
いっつも守られてばっかりで、何にもできてない気がするの。
最近は、龍と闘ってることが多いね。
私は純龍とは闘ってないからわからないけど、炎龍はとっても強いと思った。
でも、それを倒しちゃうみんなも凄いんだなって。
宗谷さんや美奈代さん、優里さんは大活躍だったけど、私あんまり活躍できなかったな。
ユウの動きが早くて、援護が難しくて…っていうと言い訳になっちゃうけど。
もっと頑張らなくちゃ。
次回は多分宗谷さんが担当だと思う。
じゃあ、今日はここまで。
またね。
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