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神代の兵器

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転移した先にはいつもと同じような殺風景な場所。
だが、その中に一つだけ異質なものがある。
「あれは…なんだろうね?」
僕が疑問の声を発したのは「それ」が何か確かめるため。
「それ」は赤色をしていて
「それ」は途轍もなく大きく
「それ」は一つの大きな砲塔を持っていた。
言うなれば、戦車とでも言いそうな形だ。
僕はそれを近くにより、色々と観察して奥に進む。
そして辿り着いた最奥の部屋には、やはり黒い機械が。
夥しい量の古代文字が流れ何かを計算しているようだ。
この機械なら何かがわかるんじゃないかな。
マイクに呼びかけると、直ぐに返事が返ってきた。
「外のあれはなんだい? 」
「あれはこの千年の間に創り上げられた神槍と言って、対魔神用の兵器です。」
マイクの言葉は前の機械質な声より滑らかで聞き取りやすくなっていた。
会話が楽になったね。
それにしても対魔神用か…魔王は倒せるのだろうか。
それともマイクの認識している「魔神」は僕の中の「魔王」なんじゃないか。
もしそうならば僕達は「魔神」を撃破、または封印をしなければならない。
まぁ、僕は封印用の魔法もなにも使えないから撃破一択だけれどもね。
というかここに来る必要はあるのだろうか。
この前のダンジョンで早希の記憶はすべて蘇った様だし、別に来る必要はないのかもしれない。
まぁ、千年前のことが何かわかれば僥倖。わからなければ「グルガルムの右の右の左」と言ったところか。
この慣用句、冷静に考えると最終的に右を向いただけの話だ。誰が作ったんだろうね。
さて、あの「神槍」をもう少し観察することとしよう。
神代の兵器か…興味深いね。
早希はマイクとそれなりに仲が良い様でもう少し話していくそうだ。
妬けちゃうね。
さて、それは置いといて。
神槍、凄いと思う。
砲弾の威力を最大限に引き出す様に作り上げられた形だ。
火薬の量も半端じゃなく、間違えて破裂させればたちまち火の海だ。
人なんて消し炭も残らない。
移動…にはあんまり向いてない様だけど、長距離射撃が出来るような作りなんだろう。
接近されると弱そうだけど、外装にも色々と物騒なものがついていたし、なんなら轢き潰せば良い。
魔神の防御力がどれほどかは分からないが、少しぐらいのダメージは入るだろう。
そうして神槍について色々と思案していると
視界が赤に染まる光と共に機械質な音声が鳴り響いた。
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