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ダンジョンボス

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純粋魔力武器作成で創り出した刀をもって飛び出す。
もっと早く飛び出せるけどあくまでダンジョンボスが視認できる程度。
戦っていたパーティはスキル「魔衝波」を使って吹き飛ばしておいた。
「魔衝波」は魔力攻撃よりは弱いけど、極めれば下級の魔物を殺すぐらいはできる。
まぁ、流石に殺しちゃうのはマズイので弱めだけど。
「何すんだよまったく…」
なんて言いながら起き上がるパーティの一人を尻目に見ながら刀を振る。
「アッ…」
ラクダの脚に入った刀はなんの抵抗もなく脚を切断する。
うーん…流石に弱いね。
サクッとやっちゃおうか。
魔力武器を霧散させ、魔衝波を発動する。
全方位からラクダに向けて見えない魔力の攻撃が飛来する。
魔力はラクダに当たった瞬間弾けてラクダを吹き飛ばす。
最初からこっちを使えば良かったかな…
ま、今更言っても仕方ないか。
ピンボールみたいに弾かれるラクダを意識から外して、ずっと気になっていた機械に手を触れる。
記録水晶から出る映像のような感じのものが浮かび上がる。
スッと手を伸ばしてみると触れた。
驚いたな。こんな物はとっくに無くなっていたと思っていたんだけど。
まぁ、僕が使ったことがあるわけじゃない。ちょっとばかし歴史に詳しい友人に聞いただけさ。
まぁ、これも樹海磁軸の転移先の操作で似たようなことをやったことがあるし。
出来なくはないよね。
あ、樹海磁軸っていうのは階層の変わり目にある光の柱で、座標を入力するとその場に転移できる。
入力できる座標は一本につき一つだけ。
どれにも街の入り口の座標が入っているけど文句を言う人はいない。
街の入り口へ瞬時に戻れるというのはとても大事なことだし、設定したのが僕たちSランク冒険者だからだ。
んー、さっきから色々な文字列を解読しながら文字入力をしてるんだけど一向に終わりが見えてこない。
うーん…下手したら10分ぐらいかかるかもね。
まぁ、中にあるものも気になるし開くまで頑張ってみようかな。
っていうか、これ中に入ってるの人じゃない?
いやー、執政院も面倒な依頼を押し付けてくれたもんだなぁ。
まぁ、受けた以上はしょうがない。
Sランク冒険者としてキャンセルはしたくないし、報酬も欲しいしね。
「なぁ、君は一体何者なんだ?」
さっき吹き飛ばしたパーティのリーダーっぽい人が話しかけてくる。
「さぁね。ただのしがない冒険者とだけ言っておくよ。」
それだけ言って、パーティ全員の意識を魔力攻撃で落とす。
さて。これで集中できるね。
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