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炎と竜の記録
研究者
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リオンが目を覚ました時、見た光景はつい最近見たような気のするものだった。
真っ暗な闇に遠くから零れるように指してくる赤みのある光の粒。
ボンヤリと霧でもかかったかのようにハッキリしない頭のまま、記憶と同一であれば出口であろう場所へ向かい硬質でヒンヤリとした壁を押してみる。
石の擦れるような音を鳴らしながら姿を現した光の亀裂は、間もなくリオンが通るのに十分なだけの幅へ。そこまで開けば後は手で目を庇いながら光の中を進むだけである。
そこはやはり前に連れてこられた時に運ばれていた建物だった。
外へ出るともう夕暮れ時なのか空は緋色、浮かぶ雲はブドウのような色へ染め上げられている。
夕日そのものは窪地という地形の関係でその縁によりみることはできないが、その陽光が齎す空の変化はいつまでも見ていられそうな程に美しい物だった。
「いないな」
リオンはグルリと見回した後に首をかしげる。
てっきりドラゴンが外で待っているかと思ったのだが、そのような姿は何処にもない。
寂しく佇む陰影の濃い廃都の姿が、非現実的な雰囲気を持って佇んでいるだけである。
取りあえずリオンは少し歩く事にした。
自分の行為の結果はちゃんと見なければいけないと感じるのは研究者の本能なのだろう。
何度か案内を受けただけでも良く覚えているもので、途中にあるいくつかの分かれ道も迷わず正しい方向を選ぶことが出来た。
「……ここにもいないか」
空虚に聳える穴だけの光景にポツリと呟く。
それから首を振って気持ちを切り替え、穴の縁へ向かった。
「うーん、変わったようには見えないなぁ」
別に期待していたわけではないが実際のところを直接目にすると少なからず残念になる。
歩いているうちに力を取り戻しつつあった思考で、色々と己の身に起きた現象に対する仮説を立ててみたが、少なくともその内の山の力を取り込むのに魔力を利用された線は薄いようだ。
であれば、純粋に道具とドラゴンが共鳴して暴走したと考えるのがシックリくる。
『……起きていたのか』
バサリと暖かな風と共に頭上より聞こえた声に、そちらの方を向く。
「どこかに行っていたんですか?」
『少し、な』
なんだか歯切れの悪い返答である。
「……迷惑をかけてしまいましたね」
互いに何を言おうかととの逡巡しているかのような沈黙の後に、リオンは地に降り立ったドラゴンへ向けて頭を下げる。
「未知に対しては万全の準備をおこなってから、という基本をないがしろにしてしまいました」
『いや、お前は何も悪くない。むしろよくやってくれている。現に我が父はお前が倒れるより以前と比べれば多少力を取り戻した』
「そうなのですか?」
そのようには見えなかったが、力強く頷く姿を見ると気を使っているというわけでもなさそうだ。
「よかった」
何の成果も無いということになれば倒れ損である。
少なくとも、どのようにするべきかという方向性は定まったかと思ったところで、何度か迷ったようなそぶりの末にドラゴンは口を開く。
『……お前を戻す』
「え?」
『あの人の集まる巣にお前を戻すと言っている』
あまりに唐突な事にリオンは困惑する。
何を急に言い出しているのだろうか。父親を助けて欲しいと誇り高きドラゴンが人間に頭を下げてまで願っていたというのに。
混乱しているとドラゴンが理由を語ってくれた。
『暗雲があの巣に迫っている』
「暗雲とは何ですか?」
『欲深き簒奪者、混沌を好む者、黒き欲情に身をゆだねし者たち、呼び方は様々だが外の世界より血を啜るため現れるという事実は変わらない。あれらは人間にとって忌むべき存在であり脅威――お前たちは悪魔と呼んでいたか』
悪魔、異界より現れては人を堕落させ世界に混沌を齎す者たち。
もちろんそれだけではなく、力の強い個体や理性のない獣のようなものになれば、ただただ残虐な己の欲望を叶えるために持てる力をふるって暴れまわる災厄ともなる。
だが――
「――悪魔は太古の昔、その扉を開く方法は失われたはずでは?」
この地へ踏み入れるためには、彼らは人間たちにより入り口を用意して貰わなければならない。これこそが最も恐るべき罠であり人間たちに彼らを制御できると思わせた原因であると、歴史を学ぶ者たちは評価していた。
だが、その方法も遥か昔に失われて久しいはずである。
少なくとも歴史資料から千年は扉が開かれた兆候も、それを可能とする資料も見つかっていないと表向きは言われていた。無論、秘密裏にそれらが継承されている可能性を否定できないが、安易に使われた形跡は見つかっていない。
『欲深き人が、鍵を使えば扉を開くことは不可能ではない』
「鍵?」
『ここに暮らしていた者たちは、確かにそう呼んで恐れていた』
ドラゴンはそして再び少しの沈黙の後、『さあ、戻すぞ』と続ける。
悲しそうに。
辛そうに。
「アナタは戦ってくれないのですか?」
『あるいはここへ踏み込むようなら牙を剥こう。しかし今は人と人との争いだ。我がそこに加わる意味はない』
「その代わりに私が残ると言っても?」
『お前に何ができる? ほんの少しの煌めきを取り戻した程度で命を失いかけたお前に。その煌めきですら、もうじきに失われて元に戻るのだ。無意味なのだ!』
ドラゴンの言葉は次第に荒々しくなっていく。
『そう、全ては無意味! 所詮は我の自己満足でしかない! 父は失敗た。それを受け入れるべきだというのに、我がワガママに抗っているだけのことなのだ!! それも結局は何の意味もない事、世界の流れ、時の理を覆すことは出来ない。僅かでも希望を見ようと暴れていた我がただ滑稽なだけで、そんなものにお前は最後まで付き合う必要もない。……もう、分かったのだ』
急激に勢いは失われ、最後には消えりそうな声で『すまなかった』と呟く。
僅かな風にすら吹き流されてしまいそうな弱々しい姿。
あの圧倒的な力を見せつけた存在が、己の無力感に葛藤し絶望する姿。
リオンは何も言わない。
『…………待て、何をしている?』
リオンは何も返さない。
『何をするつもりだと聞いている!』
ただ穴の方へ振り向き、ロープを手に取って降りていくだけだ。
『もういい、もういいのだ! お前は返る事が出来るのだぞ! 嬉しくないのか?!』
地の底に足を付け、リオンは目の前の巨大な存在の頭にそっと触れた。
熱が肌を焼き、そこから炎が流れ込んでくるかのような錯覚を受ける。
「はあ、ようやく頭がスッキリしました」
『何を言っている? ほら、早く上がってくるのだ!』
「まったく見くびられたものです。ええ、本当に心外ですよ」
あの村の者たちを、冒険者たちを、元同僚にして異様に厳しい先輩を、そしてこの自分自身を、このドラゴンは何も分かっていない。
“彼らは大丈夫だ”無責任で自分勝手な想像かもしれない、しかしリオンは不思議と自信を持ってそう思う。
穴の縁より困惑した様子のドラゴンを見上げた。
あのような存在でも、そんな困った表情を作ることが出来るのだと少し面白かった。
『さっさと上がって――』
「――研究者が! 途中で研究を投げ出すわけないじゃないですか」
ドラゴンの声に被せるように、むせ返りそうなほどの熱気を肺一杯に吸い込んで、今まで出した事のないほどの大きな声でリオンは宣言する。
「さあ、さっさと終わらせてしまいましょう!」
真っ暗な闇に遠くから零れるように指してくる赤みのある光の粒。
ボンヤリと霧でもかかったかのようにハッキリしない頭のまま、記憶と同一であれば出口であろう場所へ向かい硬質でヒンヤリとした壁を押してみる。
石の擦れるような音を鳴らしながら姿を現した光の亀裂は、間もなくリオンが通るのに十分なだけの幅へ。そこまで開けば後は手で目を庇いながら光の中を進むだけである。
そこはやはり前に連れてこられた時に運ばれていた建物だった。
外へ出るともう夕暮れ時なのか空は緋色、浮かぶ雲はブドウのような色へ染め上げられている。
夕日そのものは窪地という地形の関係でその縁によりみることはできないが、その陽光が齎す空の変化はいつまでも見ていられそうな程に美しい物だった。
「いないな」
リオンはグルリと見回した後に首をかしげる。
てっきりドラゴンが外で待っているかと思ったのだが、そのような姿は何処にもない。
寂しく佇む陰影の濃い廃都の姿が、非現実的な雰囲気を持って佇んでいるだけである。
取りあえずリオンは少し歩く事にした。
自分の行為の結果はちゃんと見なければいけないと感じるのは研究者の本能なのだろう。
何度か案内を受けただけでも良く覚えているもので、途中にあるいくつかの分かれ道も迷わず正しい方向を選ぶことが出来た。
「……ここにもいないか」
空虚に聳える穴だけの光景にポツリと呟く。
それから首を振って気持ちを切り替え、穴の縁へ向かった。
「うーん、変わったようには見えないなぁ」
別に期待していたわけではないが実際のところを直接目にすると少なからず残念になる。
歩いているうちに力を取り戻しつつあった思考で、色々と己の身に起きた現象に対する仮説を立ててみたが、少なくともその内の山の力を取り込むのに魔力を利用された線は薄いようだ。
であれば、純粋に道具とドラゴンが共鳴して暴走したと考えるのがシックリくる。
『……起きていたのか』
バサリと暖かな風と共に頭上より聞こえた声に、そちらの方を向く。
「どこかに行っていたんですか?」
『少し、な』
なんだか歯切れの悪い返答である。
「……迷惑をかけてしまいましたね」
互いに何を言おうかととの逡巡しているかのような沈黙の後に、リオンは地に降り立ったドラゴンへ向けて頭を下げる。
「未知に対しては万全の準備をおこなってから、という基本をないがしろにしてしまいました」
『いや、お前は何も悪くない。むしろよくやってくれている。現に我が父はお前が倒れるより以前と比べれば多少力を取り戻した』
「そうなのですか?」
そのようには見えなかったが、力強く頷く姿を見ると気を使っているというわけでもなさそうだ。
「よかった」
何の成果も無いということになれば倒れ損である。
少なくとも、どのようにするべきかという方向性は定まったかと思ったところで、何度か迷ったようなそぶりの末にドラゴンは口を開く。
『……お前を戻す』
「え?」
『あの人の集まる巣にお前を戻すと言っている』
あまりに唐突な事にリオンは困惑する。
何を急に言い出しているのだろうか。父親を助けて欲しいと誇り高きドラゴンが人間に頭を下げてまで願っていたというのに。
混乱しているとドラゴンが理由を語ってくれた。
『暗雲があの巣に迫っている』
「暗雲とは何ですか?」
『欲深き簒奪者、混沌を好む者、黒き欲情に身をゆだねし者たち、呼び方は様々だが外の世界より血を啜るため現れるという事実は変わらない。あれらは人間にとって忌むべき存在であり脅威――お前たちは悪魔と呼んでいたか』
悪魔、異界より現れては人を堕落させ世界に混沌を齎す者たち。
もちろんそれだけではなく、力の強い個体や理性のない獣のようなものになれば、ただただ残虐な己の欲望を叶えるために持てる力をふるって暴れまわる災厄ともなる。
だが――
「――悪魔は太古の昔、その扉を開く方法は失われたはずでは?」
この地へ踏み入れるためには、彼らは人間たちにより入り口を用意して貰わなければならない。これこそが最も恐るべき罠であり人間たちに彼らを制御できると思わせた原因であると、歴史を学ぶ者たちは評価していた。
だが、その方法も遥か昔に失われて久しいはずである。
少なくとも歴史資料から千年は扉が開かれた兆候も、それを可能とする資料も見つかっていないと表向きは言われていた。無論、秘密裏にそれらが継承されている可能性を否定できないが、安易に使われた形跡は見つかっていない。
『欲深き人が、鍵を使えば扉を開くことは不可能ではない』
「鍵?」
『ここに暮らしていた者たちは、確かにそう呼んで恐れていた』
ドラゴンはそして再び少しの沈黙の後、『さあ、戻すぞ』と続ける。
悲しそうに。
辛そうに。
「アナタは戦ってくれないのですか?」
『あるいはここへ踏み込むようなら牙を剥こう。しかし今は人と人との争いだ。我がそこに加わる意味はない』
「その代わりに私が残ると言っても?」
『お前に何ができる? ほんの少しの煌めきを取り戻した程度で命を失いかけたお前に。その煌めきですら、もうじきに失われて元に戻るのだ。無意味なのだ!』
ドラゴンの言葉は次第に荒々しくなっていく。
『そう、全ては無意味! 所詮は我の自己満足でしかない! 父は失敗た。それを受け入れるべきだというのに、我がワガママに抗っているだけのことなのだ!! それも結局は何の意味もない事、世界の流れ、時の理を覆すことは出来ない。僅かでも希望を見ようと暴れていた我がただ滑稽なだけで、そんなものにお前は最後まで付き合う必要もない。……もう、分かったのだ』
急激に勢いは失われ、最後には消えりそうな声で『すまなかった』と呟く。
僅かな風にすら吹き流されてしまいそうな弱々しい姿。
あの圧倒的な力を見せつけた存在が、己の無力感に葛藤し絶望する姿。
リオンは何も言わない。
『…………待て、何をしている?』
リオンは何も返さない。
『何をするつもりだと聞いている!』
ただ穴の方へ振り向き、ロープを手に取って降りていくだけだ。
『もういい、もういいのだ! お前は返る事が出来るのだぞ! 嬉しくないのか?!』
地の底に足を付け、リオンは目の前の巨大な存在の頭にそっと触れた。
熱が肌を焼き、そこから炎が流れ込んでくるかのような錯覚を受ける。
「はあ、ようやく頭がスッキリしました」
『何を言っている? ほら、早く上がってくるのだ!』
「まったく見くびられたものです。ええ、本当に心外ですよ」
あの村の者たちを、冒険者たちを、元同僚にして異様に厳しい先輩を、そしてこの自分自身を、このドラゴンは何も分かっていない。
“彼らは大丈夫だ”無責任で自分勝手な想像かもしれない、しかしリオンは不思議と自信を持ってそう思う。
穴の縁より困惑した様子のドラゴンを見上げた。
あのような存在でも、そんな困った表情を作ることが出来るのだと少し面白かった。
『さっさと上がって――』
「――研究者が! 途中で研究を投げ出すわけないじゃないですか」
ドラゴンの声に被せるように、むせ返りそうなほどの熱気を肺一杯に吸い込んで、今まで出した事のないほどの大きな声でリオンは宣言する。
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