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2章 第1部 到着と初依頼
48.5話後編 追いかける者
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いくら魔物の確認をするだけとはいえ、あの3人に依頼するのはおかしいと思って商人協会の副協会長さんに言った。
「依頼なら僕達も受けます!!あの3人が出来るなら、それよりも前から冒険者をしている僕達が出来ない訳はありません!!」
そういった僕の言葉に最初は驚いていたパーティーの皆や周りにいる冒険者達だったけど、次第に「そうだよな」という声が増え始めた。
そして、最後にはパーティーの皆や周りの冒険者の皆も俺に協力してくると言ってくれた。
僕はそんな皆に感激しながら、再び商人協会の副協会長さんと冒険者協会の協会長を見ると、凄く冷たい目をしていた。
その目にビクリと体を反応させてしまった僕を他所に、商人協会の副協会長と冒険者協会の協会長は話しをしていた。
「なんですか、この冒険者の妙な団結は。貴方も冒険者協会の協会長なのですから、商人協会としては健全な冒険者を育ててほしいのですが?」
「すまないね。領主の娘はすぐにでも辞めさせるが、他の職員まで一斉に辞めさせたら仕事が回らなくなっちまうし、冒険者も規則違反をしてなければ辞めさせるのは難しい。
これからはしっかりと手綱を持っとくから暫くは許してくれないかい?」
「仕方ありませんね。では今後ブラッドさん達に商人協会からの依頼を優先的に見せることで妥協しましょう」
「あんたがそこまで言うってことは、もしかして昨日商人協会に持ち込まれたあの素材は彼らの仕業かい?」
「なんの事か分かりませんね。ですが、おばあちゃんでも、冒険者協会の協会長といったところですか」
「ふむ、あんたが副協会長になってからしか知らないがその口の回り方は相変わらずだね。しかし、それならあの3人にはさっさとランクを上げて欲しいね」
僕はそんな会話を続けている2人を見ながら、これは僕の話は聞き入れてもらえないと思い、仲間を連れて協会を出た。
その後、急いで準備を整えて街を出発した。
その後、ぎりぎり日が沈むかどうかくらいの所で、馬車と何人かの人だったであろう何かを見つけた。
最初は何か分からなかったそれを見つけた後にそれが何なのかを理解してからは僕を含めて皆が吐いた。
それでも、ここをこのままにしておくという選択肢は無いので、僕達が乗ってきた馬車に遺体や残骸を乗せようとした所で、声が聞こえてきた。
「キキ、キ」
その声が聞こえたと同時に僕達はそれぞれの武器に触れながら振り返った。
すると、そこには一匹の猿が居た。
ただ形自体は日本の猿の様な感じだけど、大きさは人の倍はありそうだった。
しかし、その猿の最大の特徴は手に今田に血が滴り落ちている人の首らしき物を持っている点だろう。
その猿と僕達がお互いに暫く動けないでいると、猿は急に僕らに背を向けて逃げ出した。
その事に呆気にとられた僕達だったが、すぐに気を取り戻し、さっきの猿がなんなのかやこれからどうするのかを皆で話し合って2人は街に戻り報告を、残りの僕を含めた4人であの猿を追うことになった。
正直に言えば部隊級の魔物もこの6人だったからこそ、ギリギリ倒せたので都市級の魔物の可能性がある猿を追うのなら二手には分かれたくなかったが、遺体をこのままにしておけないので、仕方ない。
僕達は猿を完全に見失う前に追いかけるべきだと判斷して、追いかけると決まってからすぐに移動を開始した。
猿はかなり早く魔術で『身体強化』をしてなければ追いつけない速さだったが、見失わずに猿に追いつけた。
猿に追いつけた頃には息が上がり、魔力も少なくなってきていたけど、この猿は魔法を使わ無かったから『アサシンモンキー』ではないと判断出来た。
なので、かなりの無駄骨になってしまったかもしれないが、とりあえずこの猿を捕まえてウモーレに戻ることにしよう。
僕がそう考えた時に、頭に強い衝撃が走り僕は気を失った。
「依頼なら僕達も受けます!!あの3人が出来るなら、それよりも前から冒険者をしている僕達が出来ない訳はありません!!」
そういった僕の言葉に最初は驚いていたパーティーの皆や周りにいる冒険者達だったけど、次第に「そうだよな」という声が増え始めた。
そして、最後にはパーティーの皆や周りの冒険者の皆も俺に協力してくると言ってくれた。
僕はそんな皆に感激しながら、再び商人協会の副協会長さんと冒険者協会の協会長を見ると、凄く冷たい目をしていた。
その目にビクリと体を反応させてしまった僕を他所に、商人協会の副協会長と冒険者協会の協会長は話しをしていた。
「なんですか、この冒険者の妙な団結は。貴方も冒険者協会の協会長なのですから、商人協会としては健全な冒険者を育ててほしいのですが?」
「すまないね。領主の娘はすぐにでも辞めさせるが、他の職員まで一斉に辞めさせたら仕事が回らなくなっちまうし、冒険者も規則違反をしてなければ辞めさせるのは難しい。
これからはしっかりと手綱を持っとくから暫くは許してくれないかい?」
「仕方ありませんね。では今後ブラッドさん達に商人協会からの依頼を優先的に見せることで妥協しましょう」
「あんたがそこまで言うってことは、もしかして昨日商人協会に持ち込まれたあの素材は彼らの仕業かい?」
「なんの事か分かりませんね。ですが、おばあちゃんでも、冒険者協会の協会長といったところですか」
「ふむ、あんたが副協会長になってからしか知らないがその口の回り方は相変わらずだね。しかし、それならあの3人にはさっさとランクを上げて欲しいね」
僕はそんな会話を続けている2人を見ながら、これは僕の話は聞き入れてもらえないと思い、仲間を連れて協会を出た。
その後、急いで準備を整えて街を出発した。
その後、ぎりぎり日が沈むかどうかくらいの所で、馬車と何人かの人だったであろう何かを見つけた。
最初は何か分からなかったそれを見つけた後にそれが何なのかを理解してからは僕を含めて皆が吐いた。
それでも、ここをこのままにしておくという選択肢は無いので、僕達が乗ってきた馬車に遺体や残骸を乗せようとした所で、声が聞こえてきた。
「キキ、キ」
その声が聞こえたと同時に僕達はそれぞれの武器に触れながら振り返った。
すると、そこには一匹の猿が居た。
ただ形自体は日本の猿の様な感じだけど、大きさは人の倍はありそうだった。
しかし、その猿の最大の特徴は手に今田に血が滴り落ちている人の首らしき物を持っている点だろう。
その猿と僕達がお互いに暫く動けないでいると、猿は急に僕らに背を向けて逃げ出した。
その事に呆気にとられた僕達だったが、すぐに気を取り戻し、さっきの猿がなんなのかやこれからどうするのかを皆で話し合って2人は街に戻り報告を、残りの僕を含めた4人であの猿を追うことになった。
正直に言えば部隊級の魔物もこの6人だったからこそ、ギリギリ倒せたので都市級の魔物の可能性がある猿を追うのなら二手には分かれたくなかったが、遺体をこのままにしておけないので、仕方ない。
僕達は猿を完全に見失う前に追いかけるべきだと判斷して、追いかけると決まってからすぐに移動を開始した。
猿はかなり早く魔術で『身体強化』をしてなければ追いつけない速さだったが、見失わずに猿に追いつけた。
猿に追いつけた頃には息が上がり、魔力も少なくなってきていたけど、この猿は魔法を使わ無かったから『アサシンモンキー』ではないと判断出来た。
なので、かなりの無駄骨になってしまったかもしれないが、とりあえずこの猿を捕まえてウモーレに戻ることにしよう。
僕がそう考えた時に、頭に強い衝撃が走り僕は気を失った。
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