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2章 第1部 到着と初依頼
43話 冒険者協会で
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爽やかに自己紹介をしたカイトとやらを無視して、エリーシアは新人冒険者受付のカウンターを叩きながら受付嬢に言った。
「今すぐに私達をFランクにしなさい。私達は門での攻撃力試験に合格したと言ったはずです」
「おや、そうだったですか?これは失礼しました。ですが、一度定めたランクは正規の手段で上げて頂くしか方法はありませんので、Gランクから頑張って下さい」
エリーシアの言葉に受付嬢はそう返した。
その返しを聞いただけで、俺は「この冒険者協会はだめだな」と判断した。
なので、エリーシアとアイミナの2人に言った。
「エリーシア、もう良い。それよりも、もう出るぞ。ここに居る意味は無い」
「君は何を言っているんだい?この2人は僕のパーティーで最低限の攻撃力を得るまでパーティーの移動は出来ない。それに君も僕のパーティーでは無いけど、既に加入するパーティーは決まっている。
それに冒険者は朝早くに冒険者協会に来ていい依頼を探すのも仕事の内だというのに、こんな時間に来て冒険者の自覚があるのかい?」
そう言ってきた男にエリーシアとアイミナも俺と同じ判断をしたのか、俺に対して一度頷いてから出口に歩き出した。
しかし、それを遮るように先程の男が俺達の前に立ち塞がった。
「こらこら、これからは僕が君達のリーダーなんだよ?リーダーを差し置いてどこに行くんだい?」
「退くのです。雑魚に興味は無いのです」
「ですね。私達はブラッドだからこそパーティーを組み、従っているのです。急に出てきて私達のパーティーリーダー?馬鹿にするのも大概にしなさい」
因みにブラッドとは俺の事だ。
流石に遠いとはいえ各国にある冒険者協会に本名で登録するのも馬鹿らしいので、俺はブラーディトを少し弄ってブラッド、エリーシアは短くしてエリー、アイミナはそのままアイミナの名前で商人協会を含めて冒険者協会で登録した。
「な、な、な、何を。はっ!!そうか!!貴様、この子達を洗脳しているのか!!」
2人の冷たい態度に晒された男は数歩後退りしてから、俺を指さして叫んだ。
俺達が「こいつは何を言っているんだ?」と口には出さずに思っていると、男は更に叫んだ。
「僕はお前のような女性を洗脳する悪は許せない!!僕と決闘して、彼女達から離れろ!!」
「何言ってるんだ、お前は。馬鹿なのか?」
あまりにアホな事を叫ぶので、つい思った事が口に出てしまった。
「な、馬鹿だと!?貴様!!僕をどれだけ侮辱するつもりだ!!」
その後も目の前の男はキャンキャンと吠える犬の様に、ずっと何かを言っていたが、興味が無かったので男を避けて冒険者協会を出ようとした。
すると、今度は冒険者協会の中に居た冒険者達が俺達の前に立ち塞がった。
その事に眉を顰めると、俺達の冒険者協会加入の手続きをした受付嬢が言った。
「どこに行くんですか?これから貴方達はこれから訓練をしなけらばならないのですから、冒険者協会から出られませんよ」
それを聞いて、「これは準備をしていたな」と判断した。
なので、目の前に居るコイツらを如何にして傷付けずに退けるかを考えて居た所で、冒険者協会に1人の女性が慌てた様子で入った来た。
その女性は商人協会の副協会長であるミーディアさんだった。
ミーディアさんは俺を見つけると、俺に駆け寄ってきて俺にも慌てた様子で質問してきた。
「ブラッドさん!!冒険者登録は終了していますか!?」
「え?ええ、まあ、終わったには終わりましたが、どうかしましたか?」
俺がそう言うと、ミーディアさんは苦虫を食べたような表情をしてから説明もなく冒険者協会にある依頼制作カウンターまで行き、叫んだ。
「これより商人協会からの緊急指名依頼をあそこのブラッドさんのパーティーに出します!!急いで手続きをしてくだい!!」
「今すぐに私達をFランクにしなさい。私達は門での攻撃力試験に合格したと言ったはずです」
「おや、そうだったですか?これは失礼しました。ですが、一度定めたランクは正規の手段で上げて頂くしか方法はありませんので、Gランクから頑張って下さい」
エリーシアの言葉に受付嬢はそう返した。
その返しを聞いただけで、俺は「この冒険者協会はだめだな」と判断した。
なので、エリーシアとアイミナの2人に言った。
「エリーシア、もう良い。それよりも、もう出るぞ。ここに居る意味は無い」
「君は何を言っているんだい?この2人は僕のパーティーで最低限の攻撃力を得るまでパーティーの移動は出来ない。それに君も僕のパーティーでは無いけど、既に加入するパーティーは決まっている。
それに冒険者は朝早くに冒険者協会に来ていい依頼を探すのも仕事の内だというのに、こんな時間に来て冒険者の自覚があるのかい?」
そう言ってきた男にエリーシアとアイミナも俺と同じ判断をしたのか、俺に対して一度頷いてから出口に歩き出した。
しかし、それを遮るように先程の男が俺達の前に立ち塞がった。
「こらこら、これからは僕が君達のリーダーなんだよ?リーダーを差し置いてどこに行くんだい?」
「退くのです。雑魚に興味は無いのです」
「ですね。私達はブラッドだからこそパーティーを組み、従っているのです。急に出てきて私達のパーティーリーダー?馬鹿にするのも大概にしなさい」
因みにブラッドとは俺の事だ。
流石に遠いとはいえ各国にある冒険者協会に本名で登録するのも馬鹿らしいので、俺はブラーディトを少し弄ってブラッド、エリーシアは短くしてエリー、アイミナはそのままアイミナの名前で商人協会を含めて冒険者協会で登録した。
「な、な、な、何を。はっ!!そうか!!貴様、この子達を洗脳しているのか!!」
2人の冷たい態度に晒された男は数歩後退りしてから、俺を指さして叫んだ。
俺達が「こいつは何を言っているんだ?」と口には出さずに思っていると、男は更に叫んだ。
「僕はお前のような女性を洗脳する悪は許せない!!僕と決闘して、彼女達から離れろ!!」
「何言ってるんだ、お前は。馬鹿なのか?」
あまりにアホな事を叫ぶので、つい思った事が口に出てしまった。
「な、馬鹿だと!?貴様!!僕をどれだけ侮辱するつもりだ!!」
その後も目の前の男はキャンキャンと吠える犬の様に、ずっと何かを言っていたが、興味が無かったので男を避けて冒険者協会を出ようとした。
すると、今度は冒険者協会の中に居た冒険者達が俺達の前に立ち塞がった。
その事に眉を顰めると、俺達の冒険者協会加入の手続きをした受付嬢が言った。
「どこに行くんですか?これから貴方達はこれから訓練をしなけらばならないのですから、冒険者協会から出られませんよ」
それを聞いて、「これは準備をしていたな」と判断した。
なので、目の前に居るコイツらを如何にして傷付けずに退けるかを考えて居た所で、冒険者協会に1人の女性が慌てた様子で入った来た。
その女性は商人協会の副協会長であるミーディアさんだった。
ミーディアさんは俺を見つけると、俺に駆け寄ってきて俺にも慌てた様子で質問してきた。
「ブラッドさん!!冒険者登録は終了していますか!?」
「え?ええ、まあ、終わったには終わりましたが、どうかしましたか?」
俺がそう言うと、ミーディアさんは苦虫を食べたような表情をしてから説明もなく冒険者協会にある依頼制作カウンターまで行き、叫んだ。
「これより商人協会からの緊急指名依頼をあそこのブラッドさんのパーティーに出します!!急いで手続きをしてくだい!!」
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