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1章
9話 契約
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「あの女、ですか?」
私はエクス様とエステールさんの会話が良く分からず首を傾げつつ、さっきから出ている『あの女』という言葉に反応してしまった。
そんな私に、エステールさんは苦い顔をしつつ、私に説明した。
「ここだけの話ですが、あの女というのは領主様の第二夫人、エリシア・サーベント様の事です。
そうですね、アリアさんならジャック様の母君だと言えば分かりませんか?」
「あ、あのギラギラの人ですか?」
「「ふっ!!」」
私が『あの女』がしてしている人を理解し、言葉にするとエクス様とエステールさんが同時に吹いた。
それに首を傾げていると、エクス様が天井を見ながら言った。
「ふ、普段は構わないが、誰かが聞いている時には言わないように。
一応、そのギラギラの人は元侯爵令嬢なので、『導き』である事を公表する前に聞かれると無礼になってしまうからな」
「はい、分かりました。
あの、それとは別に領主様が言っていた『蝶の館』とは何ですか?」
「ああ、『蝶の館』とは辺境伯家当主、今で言えば父上が領地の繁栄に必要な才能を認めた人間を守る為に作られた屋敷だ。
一応、作られた目的が目的だったので、『蝶の館』が作られた時から他家の貴族に目を向けられない屋敷の為、最近では魔法使いの才能がある人間とその家族が暮らしている。
優秀な魔法使いになる人材は幼い子供程、より貴重だからな」
「そうなんですか?
既に魔法を使える人の方が凄いと思いますけど」
「確かに魔法使いとして即戦力になるのは、既に魔法使いである人間だ。
だが、魔法使いとして価値があるのは、15歳以下の魔力総量が多い人間だ。
15歳以下は魔力を使い続ける事で魔力の総量が増える。
だからこそ、貴族の子供で魔法使いの才能がある者は出来るだけ魔力を使い続け、魔力を増やす。
とは言え、この方法で魔力を増やしても、個人毎に魔力の増える上限がある。
平均すると1日1時間、3年間も訓練を続ければ総量の限界になると言われている。
ただし、これまでの魔法使いの傾向で言うと魔力の総量が多い両親から生まれた子供は、魔力の総量が多い傾向がある。
もちろん、例外として魔力の総量が多い両親から、魔力の総量が少ない子が生まれる事もあるし、その逆もあり得る。
アリアはその逆のパターンだな。
話をまとめると魔法使いは魔力の総量が重要視されるという事だ。
まあ、結局は魔力の総量が多いかなんて、鍛えてみないと分からないが」
「な、なるほど?」
「分かりやすく言うなら、アリアは今後出来るだけ、魔力を使い続けると良い。
そうすれば、魔力が増え続ける筈だ」
「なるほど」
「まあ、暫くは俺と一緒に訓練するだろうから、他の事は追々説明しよう。
今からは、アリアの待遇等々についての話だ。
まず、アリアを『導き』として公表するタイミングは父上が決めるか、アリア本人が望んだタイミングになるだろう。
まあ、公表するのは最低でも属性魔法が使える様になったらだな。
次に普段の生活だが、悪いが住居は両親と共に『蝶の館』に引っ越しをしてもらう。
引っ越しの費用は辺境伯家持ちだが、アリアは一足先に『蝶の館』に移動してもらう。
アリアの両親は後日引っ越しをしてもらうが、引っ越しが完了するまでは両親にも陰から護衛が付くから安心して良い。
次に私生活だが、アリアの両親には今の仕事を辞めてもらうことになる。
流石に商会の主や各協会の支部長だった場合には護衛が付くことになるだけだが、どうだ?」
「いえ、両親共に協会で働いていますが、支部長とかではないです」
「協会?
というと、冒険者協会か商人協会か?」
「はい、商人協会で働いているそうです」
「商人協会か、微妙な所だな。
まあ、協会だし護衛でも行けなくはないか?」
「いえ、商人協会は少し厄介です。
アリアさんの両親が直接契約を結ぶ部署に居ると危ないかもしれません」
「それも、そうだな。
商人協会の支部長達を引き込むのはどうだ?」
「悪くない手ですが、王族や主要都市の貴族、他の協会支部に複数で圧をかけられた際に凌げるかどうか」
「はぁ~、確かにそうだな。
アリアの両親には仕事を辞めてもらうほかないか」
「あ、あの両親は書類整理のお仕事をしていると聞いているのですけど、それでも駄目なのですか?」
「ああ、協会は世界中に存在し、同じ協会間でも、支部単位で大きな差が出来ている。
だからこそ、商人を統括している商人協会に襲撃を仕掛け、アリアの両親を無理矢理連れ去ると言った馬鹿は出ないだろう。
だが、少しづつアリアの両親の情報を抜き取り、時間を掛けて接触、そこから相手の罠に嵌まる例もなくはない。
流石に冒険者協会や魔法使い協会なら、そこら辺の心配は無かったが、商人協会は良い意味でも、悪い意味でも人の目が多すぎる。
仮にこの辺境の商人協会の支部長が、『光』の両親を渡すという契約書に意図せずにサインしたとしても、その契約は履修しなければならない。
最悪は『光』である事を公表するまでは所属していても大丈夫だと思うが、公表後もそのまま所属しているのは不味いな」
「ええ、商人協会が大陸中にあり、かなりの影響力がありますから、明確な敵対行為は避けなければなりません。
ただアリアさんの両親を2人共引き抜く形になってしまいますので、どのように話を持っていくかも考えなければ」
「それは大人である父上かエステールに任せるよ」
「うえ!?
エクス様も一緒に考えてくれないんですか!?」
「当然だ。
俺はあくまでもアリアの護衛であり、普段は師匠になる。
だが、それ以前に俺はまだ正式にドーラス家の次期当主に指名された訳でもない。
だからこそ、俺がアリアの両親を引き抜くのはあまり宜しくない。
その点、父上かエステールなら最悪の場合に『優秀だと聞いたから引き抜きたい』と言い訳できるだろう?
まあ、その時は商人協会に借りを作る事になるだろうがな。
それと父上が対応してくれるなら良いが、忙しければエステールが1人で商人協会の支部長と交渉するんじゃないか?
だから、建前と言えど下手に俺が考えないほうが良いだろう」
「う、それは確かにそうですが」
「それに『光』とはいえ、いや『光』だからこそ魔力は出来るだけ多い方が本人の為になる。
だから、契約が済み次第、訓練に入る方が良いだろう。
その訓練を俺が見るのだから、その他の事に割く時間は減らしたい。
更に言えば、魔法関連の訓練を行うのだから、どう考えてもあの魔法狂いを相手にしなければならない。
そうなれば、まだ交渉の際だけ苦労すれば良い商人協会を担当するのは楽だと思うが?」
「うっぐ、確かにその通りです」
エステールさんはエクス様の言葉に肩を落として項垂れていた。
因みに、エクス様は魔法狂いを相手にすると言った辺りで、とても嫌そうな顔をしていた。
私はエクス様とエステールさんの会話が良く分からず首を傾げつつ、さっきから出ている『あの女』という言葉に反応してしまった。
そんな私に、エステールさんは苦い顔をしつつ、私に説明した。
「ここだけの話ですが、あの女というのは領主様の第二夫人、エリシア・サーベント様の事です。
そうですね、アリアさんならジャック様の母君だと言えば分かりませんか?」
「あ、あのギラギラの人ですか?」
「「ふっ!!」」
私が『あの女』がしてしている人を理解し、言葉にするとエクス様とエステールさんが同時に吹いた。
それに首を傾げていると、エクス様が天井を見ながら言った。
「ふ、普段は構わないが、誰かが聞いている時には言わないように。
一応、そのギラギラの人は元侯爵令嬢なので、『導き』である事を公表する前に聞かれると無礼になってしまうからな」
「はい、分かりました。
あの、それとは別に領主様が言っていた『蝶の館』とは何ですか?」
「ああ、『蝶の館』とは辺境伯家当主、今で言えば父上が領地の繁栄に必要な才能を認めた人間を守る為に作られた屋敷だ。
一応、作られた目的が目的だったので、『蝶の館』が作られた時から他家の貴族に目を向けられない屋敷の為、最近では魔法使いの才能がある人間とその家族が暮らしている。
優秀な魔法使いになる人材は幼い子供程、より貴重だからな」
「そうなんですか?
既に魔法を使える人の方が凄いと思いますけど」
「確かに魔法使いとして即戦力になるのは、既に魔法使いである人間だ。
だが、魔法使いとして価値があるのは、15歳以下の魔力総量が多い人間だ。
15歳以下は魔力を使い続ける事で魔力の総量が増える。
だからこそ、貴族の子供で魔法使いの才能がある者は出来るだけ魔力を使い続け、魔力を増やす。
とは言え、この方法で魔力を増やしても、個人毎に魔力の増える上限がある。
平均すると1日1時間、3年間も訓練を続ければ総量の限界になると言われている。
ただし、これまでの魔法使いの傾向で言うと魔力の総量が多い両親から生まれた子供は、魔力の総量が多い傾向がある。
もちろん、例外として魔力の総量が多い両親から、魔力の総量が少ない子が生まれる事もあるし、その逆もあり得る。
アリアはその逆のパターンだな。
話をまとめると魔法使いは魔力の総量が重要視されるという事だ。
まあ、結局は魔力の総量が多いかなんて、鍛えてみないと分からないが」
「な、なるほど?」
「分かりやすく言うなら、アリアは今後出来るだけ、魔力を使い続けると良い。
そうすれば、魔力が増え続ける筈だ」
「なるほど」
「まあ、暫くは俺と一緒に訓練するだろうから、他の事は追々説明しよう。
今からは、アリアの待遇等々についての話だ。
まず、アリアを『導き』として公表するタイミングは父上が決めるか、アリア本人が望んだタイミングになるだろう。
まあ、公表するのは最低でも属性魔法が使える様になったらだな。
次に普段の生活だが、悪いが住居は両親と共に『蝶の館』に引っ越しをしてもらう。
引っ越しの費用は辺境伯家持ちだが、アリアは一足先に『蝶の館』に移動してもらう。
アリアの両親は後日引っ越しをしてもらうが、引っ越しが完了するまでは両親にも陰から護衛が付くから安心して良い。
次に私生活だが、アリアの両親には今の仕事を辞めてもらうことになる。
流石に商会の主や各協会の支部長だった場合には護衛が付くことになるだけだが、どうだ?」
「いえ、両親共に協会で働いていますが、支部長とかではないです」
「協会?
というと、冒険者協会か商人協会か?」
「はい、商人協会で働いているそうです」
「商人協会か、微妙な所だな。
まあ、協会だし護衛でも行けなくはないか?」
「いえ、商人協会は少し厄介です。
アリアさんの両親が直接契約を結ぶ部署に居ると危ないかもしれません」
「それも、そうだな。
商人協会の支部長達を引き込むのはどうだ?」
「悪くない手ですが、王族や主要都市の貴族、他の協会支部に複数で圧をかけられた際に凌げるかどうか」
「はぁ~、確かにそうだな。
アリアの両親には仕事を辞めてもらうほかないか」
「あ、あの両親は書類整理のお仕事をしていると聞いているのですけど、それでも駄目なのですか?」
「ああ、協会は世界中に存在し、同じ協会間でも、支部単位で大きな差が出来ている。
だからこそ、商人を統括している商人協会に襲撃を仕掛け、アリアの両親を無理矢理連れ去ると言った馬鹿は出ないだろう。
だが、少しづつアリアの両親の情報を抜き取り、時間を掛けて接触、そこから相手の罠に嵌まる例もなくはない。
流石に冒険者協会や魔法使い協会なら、そこら辺の心配は無かったが、商人協会は良い意味でも、悪い意味でも人の目が多すぎる。
仮にこの辺境の商人協会の支部長が、『光』の両親を渡すという契約書に意図せずにサインしたとしても、その契約は履修しなければならない。
最悪は『光』である事を公表するまでは所属していても大丈夫だと思うが、公表後もそのまま所属しているのは不味いな」
「ええ、商人協会が大陸中にあり、かなりの影響力がありますから、明確な敵対行為は避けなければなりません。
ただアリアさんの両親を2人共引き抜く形になってしまいますので、どのように話を持っていくかも考えなければ」
「それは大人である父上かエステールに任せるよ」
「うえ!?
エクス様も一緒に考えてくれないんですか!?」
「当然だ。
俺はあくまでもアリアの護衛であり、普段は師匠になる。
だが、それ以前に俺はまだ正式にドーラス家の次期当主に指名された訳でもない。
だからこそ、俺がアリアの両親を引き抜くのはあまり宜しくない。
その点、父上かエステールなら最悪の場合に『優秀だと聞いたから引き抜きたい』と言い訳できるだろう?
まあ、その時は商人協会に借りを作る事になるだろうがな。
それと父上が対応してくれるなら良いが、忙しければエステールが1人で商人協会の支部長と交渉するんじゃないか?
だから、建前と言えど下手に俺が考えないほうが良いだろう」
「う、それは確かにそうですが」
「それに『光』とはいえ、いや『光』だからこそ魔力は出来るだけ多い方が本人の為になる。
だから、契約が済み次第、訓練に入る方が良いだろう。
その訓練を俺が見るのだから、その他の事に割く時間は減らしたい。
更に言えば、魔法関連の訓練を行うのだから、どう考えてもあの魔法狂いを相手にしなければならない。
そうなれば、まだ交渉の際だけ苦労すれば良い商人協会を担当するのは楽だと思うが?」
「うっぐ、確かにその通りです」
エステールさんはエクス様の言葉に肩を落として項垂れていた。
因みに、エクス様は魔法狂いを相手にすると言った辺りで、とても嫌そうな顔をしていた。
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