171 / 188
番外編 『王国学園』編
25話
しおりを挟む
フィーナの言葉に『しまった』と思いつつ、フィーナの考えを正した。
「フィーナが書類仕事まで出来たら、フィーナが仕事の多さで潰れちゃうから、丁度いいよ。
それに王都の伯爵邸にいた、『黒の翼』に過ごしでも関わりがある人間を排除して、書類仕事を捌ける人間を辞めさせたのは私だからね。
フィーナが落ち込む事じゃないよ」
「はい、すみません」
私の言葉を聞いても肩を下げているフィーナに苦笑いしながら、私が辞めさせた執事達の人数を思い出し、考えていた。
(流石に16人居た執事の半分を辞めさせたのはやり過ぎだった?
でも仮に辞めさせなくても、既に『黒の翼』からはこちらが警戒されている。それなら『黒の翼』の人間は消えてもらった方が良かった。
問題は、その後に入る人間を用意出来ない事。執事長だった人間を辞めさせ、現在は執事長は代理の者が務めているが、どうしても効率は落ちる。
それを私の魔法と執事達の頑張りで、どうにかしているけど、私は天才じゃない。このままの調子で行けば、いつかは私か執事達のどちらかが倒れる。
その前になんとかしないといけないけど、いい人材が居ない。私は伯爵家当主という立場から、仕事を斡旋する『斡旋場』で直接人材を募集出来ない。
執事長や侍女長を介してなら出来るものの、今の執事長には伝手がなく、侍女長であるアレは王家の手先であり、そんな人間が連れて来た人間を採用は出来ない。
こうなったら学園でスカウトする?でも下手な人間をスカウトすると、アレが連れて来た人間よりも不味い人間の可能性もある。
こうなったら、商会の経理担当を連れて来て、経理だけでも担当させた方がー)
私は妙案が出たことに驚いて、手を軽く叩いた。
「あ、それで良いか」
「なにか思い付かれましたか?」
「ええ、『何でも屋商会』の経理担当を6倍にしようと思って」
「?」
私の言葉にフィーナは首を傾げた。
それを見ながら、我ながら良いことを思い付いたと、若干浮かれながらフィーナに私の案を話した。
「今の『何でも屋商会』の経理担当で元々経理を担当したがっていた魔眼所持者が1人、非魔眼所持者が1人、更に忙しい時には私も入って仕事をしているでしょ?
それを新しく15人増員しようと思って」
「っ!!
確実に余る人数を募集して、理由に気が付いた者を伯爵家に仲介するという形を取る訳ですか?」
「そっ、元々忙しい時には人手が足りなかったから、商会の経理担当を増やすのは本当。
そうだね、3人か4人かな。残りは私が個人的に雇い入れて、伯爵家で経理を担当してもらうわ。
まあ、問題も多いかもしれないけど、それならそれで募集の際には『定員上限4名、優秀な者が多かった場合は定員超過の可能性大』とすれば、意外とイケる気がするの」
「なるほど、意外とイケる気がしますね。他の商会では優秀そうな者は、その場で雇って、募集外の所で仕事をさせている所もあると聞きます」
「でしょ?」
私がそう言った所で、扉の外からミサの『朝食のご用意が出来ました』という声が聞こえて来たので、フィーナと食堂に向かった。
「フィーナが書類仕事まで出来たら、フィーナが仕事の多さで潰れちゃうから、丁度いいよ。
それに王都の伯爵邸にいた、『黒の翼』に過ごしでも関わりがある人間を排除して、書類仕事を捌ける人間を辞めさせたのは私だからね。
フィーナが落ち込む事じゃないよ」
「はい、すみません」
私の言葉を聞いても肩を下げているフィーナに苦笑いしながら、私が辞めさせた執事達の人数を思い出し、考えていた。
(流石に16人居た執事の半分を辞めさせたのはやり過ぎだった?
でも仮に辞めさせなくても、既に『黒の翼』からはこちらが警戒されている。それなら『黒の翼』の人間は消えてもらった方が良かった。
問題は、その後に入る人間を用意出来ない事。執事長だった人間を辞めさせ、現在は執事長は代理の者が務めているが、どうしても効率は落ちる。
それを私の魔法と執事達の頑張りで、どうにかしているけど、私は天才じゃない。このままの調子で行けば、いつかは私か執事達のどちらかが倒れる。
その前になんとかしないといけないけど、いい人材が居ない。私は伯爵家当主という立場から、仕事を斡旋する『斡旋場』で直接人材を募集出来ない。
執事長や侍女長を介してなら出来るものの、今の執事長には伝手がなく、侍女長であるアレは王家の手先であり、そんな人間が連れて来た人間を採用は出来ない。
こうなったら学園でスカウトする?でも下手な人間をスカウトすると、アレが連れて来た人間よりも不味い人間の可能性もある。
こうなったら、商会の経理担当を連れて来て、経理だけでも担当させた方がー)
私は妙案が出たことに驚いて、手を軽く叩いた。
「あ、それで良いか」
「なにか思い付かれましたか?」
「ええ、『何でも屋商会』の経理担当を6倍にしようと思って」
「?」
私の言葉にフィーナは首を傾げた。
それを見ながら、我ながら良いことを思い付いたと、若干浮かれながらフィーナに私の案を話した。
「今の『何でも屋商会』の経理担当で元々経理を担当したがっていた魔眼所持者が1人、非魔眼所持者が1人、更に忙しい時には私も入って仕事をしているでしょ?
それを新しく15人増員しようと思って」
「っ!!
確実に余る人数を募集して、理由に気が付いた者を伯爵家に仲介するという形を取る訳ですか?」
「そっ、元々忙しい時には人手が足りなかったから、商会の経理担当を増やすのは本当。
そうだね、3人か4人かな。残りは私が個人的に雇い入れて、伯爵家で経理を担当してもらうわ。
まあ、問題も多いかもしれないけど、それならそれで募集の際には『定員上限4名、優秀な者が多かった場合は定員超過の可能性大』とすれば、意外とイケる気がするの」
「なるほど、意外とイケる気がしますね。他の商会では優秀そうな者は、その場で雇って、募集外の所で仕事をさせている所もあると聞きます」
「でしょ?」
私がそう言った所で、扉の外からミサの『朝食のご用意が出来ました』という声が聞こえて来たので、フィーナと食堂に向かった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
139
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる