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3章前半 『エンドシート学園』編

100話

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顔を青くした学園長は氷から出て来てから、まず私には頭を下げた。

「魔法で騙そうとしたことを謝罪するわ」

「それで?」

「貴方は私に対する嫌悪が強かった。だから、フィーナと合流出来るまでは、私がフィーナの代わりを努めるつー「死ね」

私は学園長の話の途中で、学園長を殺すための魔法を放った。
放った魔法は私の足元から氷の槍が、学園長に向って飛んでいく魔法。
これは魔力消費量も少なく、また発動も私の魔法の中でもトップクラスに早く、更に魔法名を言っても、言わなくても、そこまて威力が変わらない魔法なので、選んだ。

その魔法は学園長を正確に貫く、直前でフィーナに剣で薙ぎ払われた。
私は自身の中から湧いてくる殺意を必死に抑えながら、フィーナに言った。

「フィーナ、退いて」

「退けません。今退けば、ローニャ様は学園長を殺すのでしょう?」

「当たり前だよ。フィーナの代わりなんていない。この事は絶対。

別に口に出すだけなら、どうでもいい。それでも、実際にやろうとして、やったそこの女は別だよ。

自分でも、ここまで殺意を抱いのを驚くほどに、そこの女を殺したい。だから、退いて」

「退けません」

私はフィーナが一瞬でも隙を見せれば、すぐに殺せるように魔力を高めていたが、フィーナに隙が見えなかったので諦めた。

「はぁ~、もう殺さないよ。だから、そんなに睨まないでよ」

私がそう言いながら、魔力を普通に戻すと、フィーナも臨戦態勢を解いた。
臨戦態勢を解いたフィーナは、私を心配そうに見ながら聞いてきた。

「どうしたんですか?何時もならば、氷漬けにしても殺しまではしなかったではないですか」

フィーナにそう言われてから、何故だろうと考えてみた。

確かに、私がフィーナを馬鹿にされたり、フィーナに成りすまして私を騙そうとしたりした輩は、『エンドシート学園』に来る直前まで居た森に着くまでに居た。

その度に、私は相手に生きていることを後悔させているが、さすがに殺しては居ない。
なぜなら、いくら私が伯爵でも、まともに活動しておらず、貴族への顔見せもしていないから、私を伯爵だと分かるものは殆いない。

何時もは、理性でなんとか我慢していたが、さっきはその理性が全く働かなかった。
・・・さっきは、あの女を許せないと考える前に殺そうとしていた。

ん~、直前まで殺そうとしていたから?
うん、それが一番しっくり来る。

私はがそう考えて、口に出した。

「多分だけど、直前まで殺そうとしていたからじゃないかな?」

「いいえ、それは違いますよ」

私の言葉の直後に声が聞こえて、その声の主がフィーナが壊した壁から、部屋に入って来た。
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