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3章前半 『エンドシート学園』編

97話

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「んくっ、大丈夫ですよ。痛みはありますが、そこまで強い痛みではありませんから。それにどちらかといえば不快感の方が強いですね、

それよりも外の状況は知ってますか?」

私はフィーナの問いかけに、首を横に振った。

「知らないわ。フィーナが来たと思って扉を開けたら、あの黒いのが居て、その直後にフィーナが飛び込んで来たから」

「そうですか。正直に言って、私も状況が分かっていませんが、外の黒い何かが反応するのは、魔眼所持者だけです。

私は少し前まで城の外の居たのですが、どうやら城に入れるのは魔眼所持者だけらしいです。しかも、城の中に居た非魔眼所持者は黒い何かに城の外に押し出されています」

「魔眼所持者だけが?ということは、あの黒い何かは魔力に反応しているということ?いや、でもあの黒い何かは私の声にも反応は示していた。それなら、あの黒い何かは魔力を持っている人間だけを識別しているということ?

あれ、そういえば城の中に居た他の魔眼所持者はどうしたの?」

私があの黒い何かがどんなものであるかを、情報がない中で考えている間に、私は疑問が出来たので、フィーナの顔を見ながら聞いた。

「分かりません。私も城に入ってからは、黒い何かに襲われましたから、なんとか飲み込まれないようにしながら、この部屋に来ましたので」

「そう、それなら城の外から攻撃はしなかったの?」

私の問に、フィーナは首を横に振りながら答えた。

「あの黒い何かは動きますから、城の外からの攻撃は、城への攻撃となってしまい、すぐに中止になりました」

「それなら城の中で、あの黒いのをどうにかしないといけないのか。中々、ハードだね」

「ええ、ですが私達だけならば、なんとかなるでしょう。本来ならば、何かに飲み込まれている人達も助けたいのですが」

私はフィーナの言葉に一瞬だけ、引っかかった。
ただ何が引っかかったのかが、分からなかった。

なので、その引っかかった何かを確かめるために言った。

「確かに、下手に助けても私達の邪魔になるだけか」

そして、次のフィーナの言葉で何に引っかかったのか、分かった。

「ええ、私とローニャ様がいれば、大腿はなんとかなりますしね。飲み込まれている人達を助けるには、一度は事も必要ですね」

私は一体何に引っかかったのか、理解したものの、特に表情には出さずに会話を続けた。

「そうだね。それなら、まずはこの部屋から出て、あの黒いのをなんとかしないとね。

フィーナが扉を開けて、私があの黒いのを凍らせるなんてどう?例え、完全に凍り付かせる事は出来なくとも、動きは遅れるはず。それならフィーナの身体強化魔法でなんとかなると思う」

「それが、1番の方法ですね」
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