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2章 対魔獣戦闘編

66話

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そう考えて、土の天井に手を付けて、地面の上、更に広場全体に魔獣や動物が侵入出来ない様に範囲を指定。
更に初めて発動した時のような花や草は、生活空間を作る場所だけは生えないようにイメージを固めるが、魔法の効果である全てを凍らせるという部分は残す。

そこまでイメージを固めたところで、魔法を発動させる。

「『氷結庭園』」

「グッ、グォォォォォーーーーー!!」

私が魔法を発動させた次の瞬間には、私達の真上から虎の叫び声が聞こえてきた。
それを聞いて、私は虎の魔獣が私達が出てくるのを入口で待ち構えていたのだと気が付いた。
そして、もしもあのまま虎の魔獣を目視で確認しようとして顔を地面から出したら、どうなっていたかを想像すると冷や汗が出てきてしまった。

まあ、その冷や汗も周囲の寒さで凍ってしまうので、すぐに拭き取ったけど。

それから、殆ど殻になった右目の魔眼に範囲を限定して『逆行』を発動。
それにより戻った魔力を使い、私は地上に再び魔法を発動する。

「『城氷じょうひょう』」

イメージしたのは一番良く知っている王城。
その王城に、この地下?から地面を垂直に掻き分ければ直接行けるように制作した。
ただ大きさと私達でも生活できる事を優先したので、城の形をした氷というだけで攻撃力並びに防御力は一切ない。

そんな城に上がるために、手で地面を掻き分けた。
そして、暫く地面を掻き分けていると、地上が見えたのでひとまずは左手を地上に出してみた。

これは一応『氷結庭園』で虎の魔獣やその他の脅威を排除出来ていなかった時に、片腕だけで済むようにするためである。
暫く左手を出して安全を確認していると、『氷結庭園』により冷やされた空気に触れている為に段々と感覚が消えて来た。

そこまで来て一応大丈夫そうだと判断して、フィーナに肩を貸すように体を起こさせて、地上に出た。
すると、そこには王城の中が寸分違わず、氷で再現されていた。
それを見て、私は以外と記憶力が良いのだろうかと、どうでも良いことを考えてしまったが、そんな時に私は寒さによりブルリと体を震わせてしまった。

なので、ここは城の中とは言え、『氷結庭園』の範囲内であるのも思い出した。
それを思い出した私は、体格差によりフィーナを引き摺るようにしか移動できないので、ゆっくりであるものの2階に上がった。

その時には、すでに私とフィーナの体はある程度冷えていた。
なので、私はフィーナを引き摺るように下まま、2階から更にもう1階上がり、3階にある浴場に向かった。
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