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1章 王国編
36話(フィーナ視点)
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しかし、何時までたっても忘れられなかった。
それどころか、先程まで見ていた光景は本物だという認識がどんどん強くなっていった。
何故、どんどん本物だという認識が強くなっているのかと考えたところで、少し前に見た夢の事を思い出した。
あの夢は妙に現実感があり、更に起きても覚えている夢だったので、印象に残っていた。
しかし、夢で見た光景を何故見たのかが分からない。
その理由を考えている内に、ローニャ様は何処かに出かける準備をしていた。
それを見て、ローニャ様の格好がお披露目会の時の格好と同じだと気が付いた。
そして、そこからは私が体験していた景色が、普通よりも早く進んだ。
そのまま時間は進み、私達がフロービス伯爵邸に到着したあと、執事長との戦闘まで早く進んでいた。
しかし、執事長を私が倒した後、私が倒れてからは時間が普通に戻った。
そこでローニャ様は呆然と立っており、コローナ様は医者を連れてきていた。
彼女は確かに医者であるものの、専門は薬を使った病気の治療。
なので、外傷が酷い私を正確には判断できないと思ったのだろう。
でも、彼女には悪いことをしてしまった。
元々私が初めて貴族の方の護衛についたのが、コローナ様だった。
彼女は私が平民でも、全く蔑まずに私という護衛を受け入れてくれた。
初めての護衛対象が彼女で良かったと思ったことは数しれず、しかしそのことを言葉にする前に私は王族の方々の護衛の一人になってしまった。
一応、その後に感謝を伝えたものの、王族の方々の護衛につけた事に対する感謝だと思われていそうだ。
そして、ローニャ様にも悪いことをしてしまったと思う。
ローニャ様には何度も怖い思いをさせてしまっただろうし、これは妄想かもしれないが彼女はどこか私に依存している気がした。
特に城では、かなり周りを警戒していて、私とコローナ様以外はそれに気が付かないほどの警戒の高さだった。
しかも、会話の中から王族の方々を一番警戒している節が見られた。
一応は、隙を見てコローナ様に相談したものの、コローナ様は私ほどローニャ様が警戒している事に確信を持てていなかった。
コローナ様は警戒している理由が分からないけど、私が気にかけて上げてほしいと言われていた。
コローナ様曰く、「ローニャは下手に荒療治で人に対する警戒を解かせようと、刺激を与えると危険かもしれないから」と。
そして、今見ている光景が現実ならば、私が倒れて助からないと判断されてから、ローニャ様はずっと下を向いて、ぶつぶつと何かを呟いていた。
それは以前、騎士仲間が初めての殺しで心を病んでしまったときと同じ雰囲気を纏っていた。
それに気が付いた私は、「ローニャ様には、私に以外に依存出来る存在、せめて警戒しない存在を作らなければならなかったのだ」と、遅まきながら気が付いた。
それどころか、先程まで見ていた光景は本物だという認識がどんどん強くなっていった。
何故、どんどん本物だという認識が強くなっているのかと考えたところで、少し前に見た夢の事を思い出した。
あの夢は妙に現実感があり、更に起きても覚えている夢だったので、印象に残っていた。
しかし、夢で見た光景を何故見たのかが分からない。
その理由を考えている内に、ローニャ様は何処かに出かける準備をしていた。
それを見て、ローニャ様の格好がお披露目会の時の格好と同じだと気が付いた。
そして、そこからは私が体験していた景色が、普通よりも早く進んだ。
そのまま時間は進み、私達がフロービス伯爵邸に到着したあと、執事長との戦闘まで早く進んでいた。
しかし、執事長を私が倒した後、私が倒れてからは時間が普通に戻った。
そこでローニャ様は呆然と立っており、コローナ様は医者を連れてきていた。
彼女は確かに医者であるものの、専門は薬を使った病気の治療。
なので、外傷が酷い私を正確には判断できないと思ったのだろう。
でも、彼女には悪いことをしてしまった。
元々私が初めて貴族の方の護衛についたのが、コローナ様だった。
彼女は私が平民でも、全く蔑まずに私という護衛を受け入れてくれた。
初めての護衛対象が彼女で良かったと思ったことは数しれず、しかしそのことを言葉にする前に私は王族の方々の護衛の一人になってしまった。
一応、その後に感謝を伝えたものの、王族の方々の護衛につけた事に対する感謝だと思われていそうだ。
そして、ローニャ様にも悪いことをしてしまったと思う。
ローニャ様には何度も怖い思いをさせてしまっただろうし、これは妄想かもしれないが彼女はどこか私に依存している気がした。
特に城では、かなり周りを警戒していて、私とコローナ様以外はそれに気が付かないほどの警戒の高さだった。
しかも、会話の中から王族の方々を一番警戒している節が見られた。
一応は、隙を見てコローナ様に相談したものの、コローナ様は私ほどローニャ様が警戒している事に確信を持てていなかった。
コローナ様は警戒している理由が分からないけど、私が気にかけて上げてほしいと言われていた。
コローナ様曰く、「ローニャは下手に荒療治で人に対する警戒を解かせようと、刺激を与えると危険かもしれないから」と。
そして、今見ている光景が現実ならば、私が倒れて助からないと判断されてから、ローニャ様はずっと下を向いて、ぶつぶつと何かを呟いていた。
それは以前、騎士仲間が初めての殺しで心を病んでしまったときと同じ雰囲気を纏っていた。
それに気が付いた私は、「ローニャ様には、私に以外に依存出来る存在、せめて警戒しない存在を作らなければならなかったのだ」と、遅まきながら気が付いた。
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