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アフターストーリー お茶会編
過去話 第一王子誘拐⑦
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宰相様が視者の方を連れて来てからは、とても早かったです。
まず視者到着すると陛下が強権を発動させ、私を視て頂き、視者の方に私が『龍神の加護』を授かっていると確認が取れると、視者の方には口止めをした上で王家の影を付け、視者の方に『デナータ嬢の事を公表する前に誰かに話せば、その次の瞬間には首が無いと思え』と、とても威厳のある声でおっしゃいました。
視者の方は陛下のあまりの迫力に何度も首を縦に振ると、逃げる様に部屋から出て行きました。
その後は陛下や王妃様、近衛騎士団長様に司法長様、お父様が私の事をどの様にするかを話し合って居られました。
え?その時、私はどうしていたか、ですか?
その時の私は陛下が部屋の外に待機していた者に頼んで持って来て頂いたお菓子や絵本、後は『旧国王歴』と書かれていた国の歴史書や各国の言語が載っていた本を、お話し合いのお邪魔にならない様、お母様と一緒に部屋の隅で読んでいましたよ。
あの時はお母様の表情が引き攣っていたので、なぜかと疑問に思っていたのですが、よく考えてみれば、7歳に国の歴史書や各国の言語の本なんて読ませんよね。
え?急に立ち上がり、どうされたのですか、王妃様、え?「少し陛下と、とてもとても大事なお説教が出来ました。馬鹿の誘拐のお話が終わる前には戻るので、お話を続けていて」ですか?分かりました、それでは続きをお話しましょう。
そのお菓子や絵本、歴史書等を読みながらお父様を待っていた私は、『私達は朝一番の登城(謁見する中では)だから、陛下が私の『加護』を確認すれば、すぐに帰れるかな~?』と思っていました。
え?なんですか、聖女様?『今の子供っぽい口調をもう一回お願いします』ですか?・・・は、恥ずかしいので、後一回だけですよ?『私達は朝一番の登城だから、陛下が私の『加護』を確認すれば、すぐに帰れるかな~』と、って!!
聖女様!?急に「モエシヌ!!」?という謎の言葉を発しながら吐血を!?大丈夫ですか!?すぐに治療を!!え?「デナータ様が膝枕をしながら、『よしよし』をして下されば、治療は必要無い」ですか?・・・す、少しだけ、ですよ?
・・・、え~と何処までお話しました?あ、そうでした、陛下達が私をどうするかと話し合う所まででしたね。その話し合いはお昼頃まで続いていたのですが、私は『まだまだ、かかりそうだな~』なんて考えておりましたが、お父様曰く「その時は殆どの事は決まっていた」そうです。
って!!今度はお鼻から血が出ていますよ、聖女様!!え?なんですか、ラーナ様、今は急いで聖女様の治療を!!え?「聖女様の吐血や鼻血は、不治の病ですからデナータ様がこれ以上近づいてはいけません」ですか?
不治の病ならば、聖女様が危険ではありませんか!!すぐに治療を!!え?「聖女様の病は自然と治りますが、特効薬や治療方等が存在しない為に不治の病と呼ばれているだけです。死にはしませんし、むしろ風邪よりも軽い症状しか出ませんから、放置で構いません」ですか?
・・・そ、それならば話の続きを。朝からお昼頃まで話し合って居られた陛下達のお話し合いが終了になる寸前に、部屋の前にどなたかが走って来ました。ああ、走って来たと分かったのは、音がしたからですよ?外の様子は中からは見えませんし、その逆も出来ませんしね。
さて、その走って来たどなたかは扉を「ドンドン」と凄い勢いで叩きながら叫んでいました。
「申し訳ありません、近衛騎士団所属、ラード・リノールでございます!!陛下、近衛騎士団長様、緊急自体でございます!!」
近衛騎士団の方のかなりの焦りの声が部屋にも響きました。
かなり焦った様な声を聞いた陛下はお父様やお母様、私に言いました。
「セーメマ男爵。今から、この場に近衛騎士を入れる。近衛騎士なので、問題はないと思うが、流石にセーメマ男爵家が朝から昼まで、私達と話していたとバレると勘ぐられる可能性がある。
済まないが、これで隠れながら部屋の隅に居てはくれないか」
陛下はお父様とお母様、私が余裕で隠れられそうな布を何処からともなく取り出し、お父様に渡しました。
お父様とお母様はすぐに「ハッ」と陛下に返答し、私が陛下に返答する前に、陛下に渡された布で壁際に隠れました。
まあ、私はこっそり布の端から部屋の様子を覗き見て居たのですけどね。
それはさて置き、私達が隠れた事を確認した陛下が近衛騎士団長様を見ながら頷きました。
近衛騎士団長様は陛下が頷いたのを確認すると、部屋の扉を開きました。
部屋の扉が開くと、部屋の中に近衛騎士団の騎士の鎧を着た兵士様が入って来ました。
その兵士様は部屋の中に入り、陛下の前で膝を地面に付くと、叫ぶ様に報告しました。
「報告致します!!第一王子殿下のお姿が朝食後より見当たらず、城内を捜索した所、城内に第一王子殿下のお姿がございませんでした!!」
まず視者到着すると陛下が強権を発動させ、私を視て頂き、視者の方に私が『龍神の加護』を授かっていると確認が取れると、視者の方には口止めをした上で王家の影を付け、視者の方に『デナータ嬢の事を公表する前に誰かに話せば、その次の瞬間には首が無いと思え』と、とても威厳のある声でおっしゃいました。
視者の方は陛下のあまりの迫力に何度も首を縦に振ると、逃げる様に部屋から出て行きました。
その後は陛下や王妃様、近衛騎士団長様に司法長様、お父様が私の事をどの様にするかを話し合って居られました。
え?その時、私はどうしていたか、ですか?
その時の私は陛下が部屋の外に待機していた者に頼んで持って来て頂いたお菓子や絵本、後は『旧国王歴』と書かれていた国の歴史書や各国の言語が載っていた本を、お話し合いのお邪魔にならない様、お母様と一緒に部屋の隅で読んでいましたよ。
あの時はお母様の表情が引き攣っていたので、なぜかと疑問に思っていたのですが、よく考えてみれば、7歳に国の歴史書や各国の言語の本なんて読ませんよね。
え?急に立ち上がり、どうされたのですか、王妃様、え?「少し陛下と、とてもとても大事なお説教が出来ました。馬鹿の誘拐のお話が終わる前には戻るので、お話を続けていて」ですか?分かりました、それでは続きをお話しましょう。
そのお菓子や絵本、歴史書等を読みながらお父様を待っていた私は、『私達は朝一番の登城(謁見する中では)だから、陛下が私の『加護』を確認すれば、すぐに帰れるかな~?』と思っていました。
え?なんですか、聖女様?『今の子供っぽい口調をもう一回お願いします』ですか?・・・は、恥ずかしいので、後一回だけですよ?『私達は朝一番の登城だから、陛下が私の『加護』を確認すれば、すぐに帰れるかな~』と、って!!
聖女様!?急に「モエシヌ!!」?という謎の言葉を発しながら吐血を!?大丈夫ですか!?すぐに治療を!!え?「デナータ様が膝枕をしながら、『よしよし』をして下されば、治療は必要無い」ですか?・・・す、少しだけ、ですよ?
・・・、え~と何処までお話しました?あ、そうでした、陛下達が私をどうするかと話し合う所まででしたね。その話し合いはお昼頃まで続いていたのですが、私は『まだまだ、かかりそうだな~』なんて考えておりましたが、お父様曰く「その時は殆どの事は決まっていた」そうです。
って!!今度はお鼻から血が出ていますよ、聖女様!!え?なんですか、ラーナ様、今は急いで聖女様の治療を!!え?「聖女様の吐血や鼻血は、不治の病ですからデナータ様がこれ以上近づいてはいけません」ですか?
不治の病ならば、聖女様が危険ではありませんか!!すぐに治療を!!え?「聖女様の病は自然と治りますが、特効薬や治療方等が存在しない為に不治の病と呼ばれているだけです。死にはしませんし、むしろ風邪よりも軽い症状しか出ませんから、放置で構いません」ですか?
・・・そ、それならば話の続きを。朝からお昼頃まで話し合って居られた陛下達のお話し合いが終了になる寸前に、部屋の前にどなたかが走って来ました。ああ、走って来たと分かったのは、音がしたからですよ?外の様子は中からは見えませんし、その逆も出来ませんしね。
さて、その走って来たどなたかは扉を「ドンドン」と凄い勢いで叩きながら叫んでいました。
「申し訳ありません、近衛騎士団所属、ラード・リノールでございます!!陛下、近衛騎士団長様、緊急自体でございます!!」
近衛騎士団の方のかなりの焦りの声が部屋にも響きました。
かなり焦った様な声を聞いた陛下はお父様やお母様、私に言いました。
「セーメマ男爵。今から、この場に近衛騎士を入れる。近衛騎士なので、問題はないと思うが、流石にセーメマ男爵家が朝から昼まで、私達と話していたとバレると勘ぐられる可能性がある。
済まないが、これで隠れながら部屋の隅に居てはくれないか」
陛下はお父様とお母様、私が余裕で隠れられそうな布を何処からともなく取り出し、お父様に渡しました。
お父様とお母様はすぐに「ハッ」と陛下に返答し、私が陛下に返答する前に、陛下に渡された布で壁際に隠れました。
まあ、私はこっそり布の端から部屋の様子を覗き見て居たのですけどね。
それはさて置き、私達が隠れた事を確認した陛下が近衛騎士団長様を見ながら頷きました。
近衛騎士団長様は陛下が頷いたのを確認すると、部屋の扉を開きました。
部屋の扉が開くと、部屋の中に近衛騎士団の騎士の鎧を着た兵士様が入って来ました。
その兵士様は部屋の中に入り、陛下の前で膝を地面に付くと、叫ぶ様に報告しました。
「報告致します!!第一王子殿下のお姿が朝食後より見当たらず、城内を捜索した所、城内に第一王子殿下のお姿がございませんでした!!」
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