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神堂クリス

神堂クリス

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『じゃァ、玄関の前で待っていてくれよ。今、車でクリスを迎えにやるから』
 ナポレオンは勝手にアポイントをつけた。



「えェ、クリスって?」
 誰だろう。女性の人なのだろうか。

 いや、男性でも栗栖と言う苗字があるので断定はできない。



『フフゥン、ボクの顧問弁護士さァ。フルネームは神堂しんどうクリス。元ヤンで毒舌家だけど美人で巨乳なんだぜ。トモロー好みだろう?』
 年下のクセにボクをからかってきた。



「い、いやァ、別にボクはドルヲタだけど、巨乳が好きってワケじゃないよ」
 確かにイチ推しアイドル、蒼井メロンは巨乳だけど。
 巨乳だから好みだと言うわけではない。




『フフゥン、ヤセ我慢するなよ。甘ったれのマザコン少年は漏れなく巨乳が好きなんだ』
 ナポレオンは年下とは思えないほど毒舌家だ。



「あのねえェ、どんな統計ですか。漏れなく巨乳好きって。だいたいボクはマザコンじゃないですよ」
 恥ずかしくて真っ赤になった。



『フフゥン、とにかくこれからクリスをそっちへ向かわせるから、よろしく頼んだよ』
 
  
「えェ?」こっちの都合など聞く気がないようだ。

 まったくワガママなヤツだ。
 ボクのスケジュールなどお構いなしだ。


 こうしてボクはウヤムヤのうちにナポレオンのパートナーとして神倉海岸の事件に関わることになった。


 だが、考えてみればナポレオンも気の毒だ。


 幼少の時からアルビノの所為せいで自由に外へ出られないと言う。
 遊びたい盛りに、外出を制限されていたなんてしのびない。



 ボクはヘッドセットをつけて、いつでもナポレオンと連絡が取れるようにした。



 そのあとボクは急いで外出の用意をし玄関へ出て待っていた。


 すぐに美人弁護士のクリスが来ると言う。
 待たせるワケにはいかないだろう。



 ほどなくボクの家の玄関前に、真っ赤なポルシェが停車した。





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