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未来の揚羽の里✨✨✨

✨✨✨

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「計画はあの嵐の本陣で狂ったんだ」
 思い出すのも辛そうに彼女は眉をひそめ嘆いた。

「闇御前のことか……」
 なおも信乃介が追求し訊いた。

「ああァ、闇御前……、あの男、清継キヨつぐは私と真姫マキの実の父親なんだ」
「ぬうぅ、その父親の清継に乱暴されそうになり……」

「そう、あの嵐の夜、突然本陣で襲われ、ついカッとなってあやめてしまった。いや……、本当は密かに殺そうと思っていたのかもしれない。だから歯止めがきかず、気がついた時は私の着物は返り血で血まみれだった。だが後悔先に立たず。扉の向こうには見張りがいる。
 こんな血まみれの格好で外へ出るワケにはいかない。自ら下手人だと云っているようなモノだ。
 仕方なく扉越しに、将宗だけを呼び寄せ、本陣へ招き入れ善後策を練った。
 あとは信乃介の推理通りだ。まさに窮余の策だった。
 揚羽の里へ戻ってから、ゆっくりと闇御前を葬り去ろうとしたのに……。フフゥン」
 美鬼は自嘲気味に嗤った。

「なるほど……」
「さァ、信乃介!  付いておいで!!  お前等にもうひとつの隠し財宝を見せてやるよ」

「もうひとつの隠し財宝……?  紅い花か」

「ああァ、なぜこの里が揚羽の里と呼ばれているか。本当の『揚羽の里』の姿をそのまなこにしっかりと刻み込むんだな!」
 まるで怪我などなかったような勢いだ。

 ついにこの里の紅い花の秘密が暴露される時がきたようだ。

 もうすぐわかる。
 もうひとつの隠し財宝の在り処が。






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