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未来の揚羽の里✨✨✨
真相✨✨✨
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信乃介が真相を解き明かしていく。
「将宗にとって闇御前は父で清基は実の兄……。この二人が生きている限り一生、彼は日陰者だ。
幼少期より兄は家督を継ぐため……、そして将宗は傭兵の土蜘蛛衆へ送り込まれ、その頭目となった。血を吐く思いだったんだろう。
いつしか将宗は復讐して闇御前らを抹殺し分家を乗っ取ろうと画策していた。
だが、あの旅籠での一件は予期せぬ緊急事態だった」
「……」
「突発的に美鬼が闇御前を殺めてしまったからだ。おそらく美鬼は、あの嵐の夜、闇御前に本陣へ呼ばれ乱暴されそうになったのだろう。咄嗟に殺してしまった」
「……」
「外には見張り番がいる。着物は返り血で血まみれだ。こんな格好で本陣を出れば、自分が殺したと云ってるようなモノだ。
本陣から出るに出られなくなった美鬼は見張りに将宗を呼び寄せさせて、急遽策を練った」
「まず将宗は、返り血で汚れた彼女の着物を脱がせ処分し美鬼の後頭部を思いっきり強打し失神させた。
そして闇御前の首を切断し、湯殿まで運んだんだ」
「……」
「その後、飯盛女に金を握らせ、見張り番に眠り薬入りの酒を振る舞い眠らせた」
「……」
「そして、本陣の外から糊を使い、扉を開かなくし密室にした。これがあの嵐の夜の本陣でのカラクリなんでしょう。
そして将宗は、わざと俺を挑発し美鬼を下手人だと煽った。まんまと俺はその挑発に乗ってしまい、必死に彼女の無実を立証してしまった……」
「そうだったのですか……」
「だが、旅籠での事件は序章でしかない。将宗と美鬼はこの揚羽の里で、隠し財宝を奪い取るよう計画を練っていた。
そして財宝を土蜘蛛衆で独り占めし、更に平家滅亡を企んでいたんだ」
「……」
「そうだな。美鬼!」
「ええェ……」
「全ては、お前! 美鬼の筋書き通りなんだろう。
鳴かぬなら裁いてくれようホトトギス。天に代わって、お主の悪事を!」
信乃介は歌舞伎役者のように見得を切って美女を指差した。
「!」
美女は睨みつけるように信乃介を見つめた。
かすかに蝉の声に混ざって滝の流れる音が響いてきた。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*
「将宗にとって闇御前は父で清基は実の兄……。この二人が生きている限り一生、彼は日陰者だ。
幼少期より兄は家督を継ぐため……、そして将宗は傭兵の土蜘蛛衆へ送り込まれ、その頭目となった。血を吐く思いだったんだろう。
いつしか将宗は復讐して闇御前らを抹殺し分家を乗っ取ろうと画策していた。
だが、あの旅籠での一件は予期せぬ緊急事態だった」
「……」
「突発的に美鬼が闇御前を殺めてしまったからだ。おそらく美鬼は、あの嵐の夜、闇御前に本陣へ呼ばれ乱暴されそうになったのだろう。咄嗟に殺してしまった」
「……」
「外には見張り番がいる。着物は返り血で血まみれだ。こんな格好で本陣を出れば、自分が殺したと云ってるようなモノだ。
本陣から出るに出られなくなった美鬼は見張りに将宗を呼び寄せさせて、急遽策を練った」
「まず将宗は、返り血で汚れた彼女の着物を脱がせ処分し美鬼の後頭部を思いっきり強打し失神させた。
そして闇御前の首を切断し、湯殿まで運んだんだ」
「……」
「その後、飯盛女に金を握らせ、見張り番に眠り薬入りの酒を振る舞い眠らせた」
「……」
「そして、本陣の外から糊を使い、扉を開かなくし密室にした。これがあの嵐の夜の本陣でのカラクリなんでしょう。
そして将宗は、わざと俺を挑発し美鬼を下手人だと煽った。まんまと俺はその挑発に乗ってしまい、必死に彼女の無実を立証してしまった……」
「そうだったのですか……」
「だが、旅籠での事件は序章でしかない。将宗と美鬼はこの揚羽の里で、隠し財宝を奪い取るよう計画を練っていた。
そして財宝を土蜘蛛衆で独り占めし、更に平家滅亡を企んでいたんだ」
「……」
「そうだな。美鬼!」
「ええェ……」
「全ては、お前! 美鬼の筋書き通りなんだろう。
鳴かぬなら裁いてくれようホトトギス。天に代わって、お主の悪事を!」
信乃介は歌舞伎役者のように見得を切って美女を指差した。
「!」
美女は睨みつけるように信乃介を見つめた。
かすかに蝉の声に混ざって滝の流れる音が響いてきた。
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