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カラクリ屋敷✨✨✨
力鬼✨✨✨
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「キャァァァーーッ」邸内に女性の悲鳴が響いた。
「ぬうぅ、今の悲鳴は!!」
俺たちは、曰くつきの古井戸へ向かう途中だった。
「真姫様の悲鳴です!」お蝶が俺たちに云った。
「ぬうぅ、どこからだ!」すでに俺たちは悲鳴のした方へ駆け出した。
「おそらく湯殿からでしょう」
「ぬうぅ、入浴中に何者かに襲われたのか」
見張り番は何をしているのかと思ったが、湯殿の出入り口付近に、その見張り番二人が倒れている。
「チィッ」そうか。見張り番はすでにやられたのか。
更に、湯殿から姿を現れた巨獣に驚いた。
「うゥ……! お前は!!」
土蜘蛛衆の力鬼だ。
あの旅籠で、姉御と慕う美鬼が暴行され全裸で倒れているのを、殺されたと勘違いし暴れていた巨獣だ。
顔中に傷跡があり、まさに鬼のような風貌だ。
「ううゥ……!!」
しかも巨獣は、肩に全裸の女性を担いでいた。おそらく入浴中に襲われた真姫だろう。
「ここは俺に任せろ!!」
信乃介が俺と巨獣、力鬼の間に割って入ってきた。
「ゲッへへ……、お前か。邪鬼をやった信長の末裔ッてヤツは!!」
力鬼は不敵に笑ってみせた。
「その方を……、お真姫様を返せ!」
信乃介は鬼斬り丸を抜いた。
鬼をも斬り裂くと云う伝説の妖刀だ。
「フフゥン、返して欲しければ、力尽くで来い」
だが、巨獣は隠し持っていた黒玉のようなモノを出して思いっきり廊下へ叩きつけた。
『パッ』と瞬間、眩しく光ったかと思うと廊下にモウモウと煙幕が張った。
「クソォ……、見かけによらず何て身軽なヤツだ」
煙幕が薄れた時には、すでに巨獣の姿はなかった。全裸の真姫《マキ》を肩に担いだまま、一瞬にして消え去っていった。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
「ぬうぅ、今の悲鳴は!!」
俺たちは、曰くつきの古井戸へ向かう途中だった。
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「ぬうぅ、どこからだ!」すでに俺たちは悲鳴のした方へ駆け出した。
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見張り番は何をしているのかと思ったが、湯殿の出入り口付近に、その見張り番二人が倒れている。
「チィッ」そうか。見張り番はすでにやられたのか。
更に、湯殿から姿を現れた巨獣に驚いた。
「うゥ……! お前は!!」
土蜘蛛衆の力鬼だ。
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顔中に傷跡があり、まさに鬼のような風貌だ。
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しかも巨獣は、肩に全裸の女性を担いでいた。おそらく入浴中に襲われた真姫だろう。
「ここは俺に任せろ!!」
信乃介が俺と巨獣、力鬼の間に割って入ってきた。
「ゲッへへ……、お前か。邪鬼をやった信長の末裔ッてヤツは!!」
力鬼は不敵に笑ってみせた。
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「フフゥン、返して欲しければ、力尽くで来い」
だが、巨獣は隠し持っていた黒玉のようなモノを出して思いっきり廊下へ叩きつけた。
『パッ』と瞬間、眩しく光ったかと思うと廊下にモウモウと煙幕が張った。
「クソォ……、見かけによらず何て身軽なヤツだ」
煙幕が薄れた時には、すでに巨獣の姿はなかった。全裸の真姫《マキ》を肩に担いだまま、一瞬にして消え去っていった。
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