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秘密の洞窟✨✨✨✨
秘密の洞窟✨✨✨
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俺たちは折り鶴に隠されていた四枚の地図を頼りに、洞窟内を探索する事にした。
途中、縛られて猿轡をされ藻掻いているヒデを見つけた。
「よォ……、無事だったか」信乃介が縛めを解くと、すぐにヒデは喚き立ててきた。
「いッてててええェ……、無事なワケねえェだろう。いったいここは何処なんだ」
ようやく自由になって勝手なことを言い始めた。
「フフゥン、天国じゃないことは確かだな。どっちかと云えば地獄に近いだろう」
信乃介は苦笑いを浮かべ天井を見た。洞窟の中だ。
「よぉ、お蘭! お前を探していたら、いきなり奈落の底へ落とされたんだ」
ヒデは洞窟へ落とされた経緯を説明した。
「ああァら、ヒデさんが女人のお尻を追いかけていたら、じゃないの?」
「いや、まァ……、そうだ。お蘭かと思って振り向かせたら、夜叉羅刹の面をかぶってて……、それを剥ぎ取ったら」
「剥ぎ取ったら、誰だったんだ」
「いや……、顔を見たんだけど思い出せないんだ。奈落の底へ落ちた時に、頭を打った所為かな」
ヒデも眉をひそめ苦笑した。
「まァ、良い。一端、屋敷へ戻って策を練ろう」
信乃介も引き返そうとした。
だが古井戸の底へ戻ってみると、上から源内が叫んだ。
「おおォい。信乃介! お蘭は無事かァ」
源内の声が反響する。
「ハイ、先生ェ……。私は大丈夫です」
お蘭も大声で叫んだ。
「だったら、このまま逃げろ。邸内でお舘様が殺され清雅様の仕業にされてしまった!!」
「なんだッて、俺がお舘様を!!」
「ああァ、どうやら敵は清雅様を亡き者にして、平家を乗っ取ろうと企んでいるようだ!!」
「わかりました。俺たちは、このまま洞窟内で隠れています。源内先生も達者で!!」
「ああァ、信乃介! お蘭のことを頼んだぞ!」
「先生ェ……」
『清雅を殺せェ……!! 殺せ殺せ殺せええェ……』
ついに祠まで、追っ手のお律の声が迫ってきた。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
途中、縛られて猿轡をされ藻掻いているヒデを見つけた。
「よォ……、無事だったか」信乃介が縛めを解くと、すぐにヒデは喚き立ててきた。
「いッてててええェ……、無事なワケねえェだろう。いったいここは何処なんだ」
ようやく自由になって勝手なことを言い始めた。
「フフゥン、天国じゃないことは確かだな。どっちかと云えば地獄に近いだろう」
信乃介は苦笑いを浮かべ天井を見た。洞窟の中だ。
「よぉ、お蘭! お前を探していたら、いきなり奈落の底へ落とされたんだ」
ヒデは洞窟へ落とされた経緯を説明した。
「ああァら、ヒデさんが女人のお尻を追いかけていたら、じゃないの?」
「いや、まァ……、そうだ。お蘭かと思って振り向かせたら、夜叉羅刹の面をかぶってて……、それを剥ぎ取ったら」
「剥ぎ取ったら、誰だったんだ」
「いや……、顔を見たんだけど思い出せないんだ。奈落の底へ落ちた時に、頭を打った所為かな」
ヒデも眉をひそめ苦笑した。
「まァ、良い。一端、屋敷へ戻って策を練ろう」
信乃介も引き返そうとした。
だが古井戸の底へ戻ってみると、上から源内が叫んだ。
「おおォい。信乃介! お蘭は無事かァ」
源内の声が反響する。
「ハイ、先生ェ……。私は大丈夫です」
お蘭も大声で叫んだ。
「だったら、このまま逃げろ。邸内でお舘様が殺され清雅様の仕業にされてしまった!!」
「なんだッて、俺がお舘様を!!」
「ああァ、どうやら敵は清雅様を亡き者にして、平家を乗っ取ろうと企んでいるようだ!!」
「わかりました。俺たちは、このまま洞窟内で隠れています。源内先生も達者で!!」
「ああァ、信乃介! お蘭のことを頼んだぞ!」
「先生ェ……」
『清雅を殺せェ……!! 殺せ殺せ殺せええェ……』
ついに祠まで、追っ手のお律の声が迫ってきた。
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