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秘密の洞窟✨✨✨✨

惨劇✨✨✨

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 揚羽の里に嵐が吹き荒ぶ中、本家、清国の邸内でも惨劇が起こっていた。


『ギャァァァァーー』当主、清国の絶叫が轟いた。
 清国の寝所からだ。一気に邸内が騒然となった。

「ううゥ……、どうしました。お舘様ァァー!!」
 すぐに正妻のお律等が絶叫を聞きつけ寝所へ駆けつけた。
 寝所の前では、ことごとく見張り番も血祭りに上げられている。

「ううゥ……、これは!!」ただ事ではない。
「ゴメン!」すかさず寝所の扉を開けるが、中は更に惨憺たる有り様だ。

「うッわァァーーーー!  お舘様ァーー!!」
 お律も気も狂わんばかりに叫んだ。

 当主、清国は壁に磔《はりつけ》にされ、胸には刀剣が深々と突き刺さっている。血まみれで無惨な姿だ。とても正視に堪えない。
 
 しかもお付きの側妻そばめのお松等も何者かに襲われ失神していた。
「こ、これは……!」お律は、当主、清国の胸に突き刺さっている刀剣に目を凝らして見つめた。

「ぬうぅ、これを見ろ。柄に刻まれた揚羽蝶の家紋。これは平家代々に伝わる刀剣に間違いない。婚礼の儀で、お舘様があの清雅へ授けた刀剣じゃァ!!」
 お律は目ざとく柄の家紋に気がついた。
「ぬうぅ、では……、これは?」他のお付きの女中等も確認した。

「清雅じゃァ!  これは清雅の仕業じゃァ!  清雅が、お舘様を殺したのじゃァーー!」
 お律は狂気を宿した眼差しで叫んだ。

「加助ェ……。加助は居らんかァ!!」
「ハッ、奥方様!  ううゥ……!  これはお舘様!!」
 すぐさま姿を現わした加助も当主の無惨な姿に驚愕した。

「見ろ!  この刀剣を!  昨夜、婚礼の儀でお舘様が清雅へ進呈した先祖代々、平家の刀剣じゃ!!」

「ぬうぅ、奥方様の仰せの通り!」
 加助も当主の胸に深々と突き刺さった刀剣を確認した。


「清雅じゃァ、清雅と信乃介とか申す一行がお舘様を殺したんじゃァーー!  すぐに清雅の首を狩れェ……!   憎き清雅を殺せェーー……!!」
 復讐に燃えたお律が吠えた。

 暴論だが、お律の言葉に手下も勢いずく。
「清雅を殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せェ……」
 恐ろしい集団心理だ。

「祠を護衛する見張り番が清雅様一行に倒されました」

「ぬうぅ、ヤツ等めェ……!  平家の隠し財宝をアイツ等だけでひとり占めする気じゃァ!
 憎ッくき清雅どもは祠じゃァ!  祠に追い詰めて皆殺しじゃァァーー!!」
 お律が清雅討伐のため先頭にたって古井戸のある祠へ向かった。


「清雅を殺せ殺せ殺せ殺せェ……」
 当主を虐殺されたため屋敷の護衛も殺気立っている。









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