信乃介捕物帳✨💕 平家伝説殺人捕物帳✨✨鳴かぬなら 裁いてくれよう ホトトギス❗ 織田信長の末裔❗ 信乃介が天に代わって悪を討つ✨✨

カラクリ屋敷✨✨✨

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「フフゥン、気づいてしまったんですね」
　真姫マキは意味深に笑みを浮かべた。

「出来れば､俺にもあの紅い花の在り処かを教えて下さい」

「いいえ、できません。それは……」
　静かに真姫マキは両目を瞑り首を横に振った。

「ええェ……？  どうしてですか」
「あの紅い花は人を惑わす花です」
「ぬうぅ､人を惑わす……。やはりあの紅い花には､なにか特別な曰くがあるんですね」
「そうです。あの紅い花を使えば､平家再興の野望が叶うかもしれません。ですが……」
「ですが、なんですか」

「一歩間違えば､徳川の……、いいえ､この国自体を崩壊させてしまうかもしれないのです」
「なるほど、やはりあの紅い花は……」
　すでに信乃介も源内も紅い花の秘密を知っているようだ。
「あの妖しく紅い花に魅せられ､幾人もの人が壊れていきました」
「そうですか……」　
「清雅様が世継ぎとなれば､いずれお舘様から教えて貰えるでしょう」
「ンうゥ……、俺が世継ぎになればか」
「ハイ、私の口から里の秘密を曝露《バラ》すワケにはいきません」
「なるほど……」

　俺たちが話し込んでいると､お松等が駆け寄ってきた。彼女等の後ろには土蜘蛛衆の加助も控えていた。

「清雅様！ お真姫マキ様！ すぐに婚礼の支度を」
「ええェ……、婚礼の支度？  だって婚礼は明日のはずでは」
「いいえ、お舘様の命令です。決して背そむくことは出来ません」

「わかりました。すぐに支度をします。さァ、清雅様、行きましょう」

「え、しかし……」チラッとお蝶の顔色を窺った。
「……」無言で苦笑いを浮かべている。


　俺も真姫マキに促され､婚礼の支度をするため部屋へ戻った。







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