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カラクリ屋敷✨✨✨

✨✨✨

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 お互い真っ正面から対峙していた。
 牽制しあって睨み合った状態だ。

 汗が滲んで頬を伝っていく。
 息詰まるような視殺戦だ。
 剣の腕は互角であろう。
 琵琶の奏でる音色に合わせ『平家物語』が詠まれていた。

「ぐううゥ……」焦れて先に、動いたのは清基だ。
 居合い一閃。

「ッたァ!」
 その瞬間、闇御前の左の腕から小太刀が投げられた。閃光を発し、清基の顔面へ突き刺さっていく。

 とっさに清基は構えた刀剣で小太刀を左から右へ撃ち払った。
『キィーン』金属音が響いた。
 だが、すでに闇御前は間合いを詰め大上段に振りかざした右の剣を振り下ろした。

「ぬうぅ!」唸り声を上げ、清基も返す刀で闇御前を斬った。
『ザッシュゥ!!』
 勝敗は一瞬で決まった。

 闇御前のかぶっていた夜叉の面がパカッと二つに割れ、廊下へ落ちた。

「ぐうゥ……、やはりお前か!!」
 清基は闇御前の正体を見て、太刀を翻そうとした。
 しかしその胸は真っ赤に染まっている。


「ぬうぅ、貴様!  小太刀を投げるとは卑怯な……」
 咳とともに口から大量の血を吐いた。

「負け惜しみを云うな。おごる平家はひさしからず!」
 闇御前は一気にとどめを差した。
「ぐッわァ……」

 知らぬ間に、天井からコウモリのように、影がぶる下がっていた。土蜘蛛衆だ。

 倒れた清基を土蜘蛛衆が上から見下ろしていた。


「次は信乃介だ。ヤツを地獄へ送ってくれよう」
 闇御前は、清基のしかばねを乗り越えていった。

「お前等!!  さっさと清基のしかばねを始末しろ」
 闇御前は顎で屍を差し、土蜘蛛衆へ命じた。

「ハッ」
 命令通り、土蜘蛛衆は清基の足を持って引きずって行く。








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