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カラクリ屋敷✨✨✨

囚われの蘭✨✨✨

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「いやァァーー……!  信さァん! 助けてェ……」
 またお蘭は声を限りに泣き叫んだ。

「ケッケケ、泣こうが喚こうが、誰も助けに来てくれねえェよ!  俺と良いことしようぜ」
 輩は、お蘭の身体をもてあそび悦に入っていた。
「やめろォォ!  汚らわしいィーー!」

「ケッケケ、玉のように艶のある柔肌だな。男を知らぬようだな。コイツは仕込みがいがあるぜェ……」
 夜叉羅刹の面をずらし舌なめずりして、顔を寄せた。白く微美な胸の膨らみに刃先を立てて突っついている。

「やめてェーー。触るなァ!  信さんだけのモンなんだからァ」
「うるせぇ!  このアマがァーー!!
 なにが信さんだァーー!  黙っていろォ!!」
 夜叉羅刹の面をかぶった男は怒鳴りつけ短刀を持った手を振り上げた。

「ウうううゥ……!」とっさにお蘭は顔をそむけ、固く目を瞑った。

「ケッケケ、ほらァ、もっと良くしてやるよ」
 見張りは短刀を振り下ろそうとした。
 だが、その右腕がいつの間にか、無くなっている。
 
「あれえェ……?」スッパリと手首から先が斬られていた。しかしまったく痛みは感じない。

 不意に背後に頭巾をかぶった闇御前が剣を持って立っていた。まるで幽鬼のようだ。殺気が煌羅オーラのように漂っている。

『その娘には、手を出すなと申しただろう』
 顔には夜叉羅刹の面をかぶっていた。

「ひェェェェーー、俺の手が俺の手が俺の手が」
 やっと見張りも事態に気づいたようだ。己の右の腕が斬られて地面に吹き飛んでいた。
 
『黙れェーー……!!』闇御前は居合い一閃。
 剣で見張りの男の首をはねた。
 
「ぐウッ」今度は見張りの男の首が吹き飛んだ。
 首の無いまま気づかずに二、三歩前進するとゴロンと転がった。まるで首をはねられた虫のように、ピクピクと四肢を震わせている。

「あッあわわわァ……」磔にされたお蘭も驚愕し言葉にならない。恐怖で身体じゅうが震えていた。

『フフゥン、おごる平家はひさしからず……。この邪魔な首を奴等の元へ……、本家の奴等へ届けておけ』
 頭巾をかぶった闇御前は部下等へ命じた。

「ハッ、闇御前様!!」
 すぐに土蜘蛛衆は斬られた首を拾い上げ霞のように消えていった。
「うううゥ……」磔にされたお蘭はブルブルと震えながら闇御前を見ていた。

『フフゥン、心しておけ。お前は信乃介との生贄だ』
 闇御前は、血で濡れた剣をお蘭の剥き出しの胸へ向けた。
「キャァァーー!!」
 お蘭は声を限りに悲鳴を上げた。








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