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カラクリ屋敷✨✨✨

✨✨✨

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 徐々に張り出していく暗雲が三日月に影を落としていく。

 まず俺は婚礼の儀に際し、身を清めるため風呂へ入らされた。
 ひとりで入るには大きな湯殿だ。

 お蘭や清貴等の事が心配で風呂どころではないが仕方ないだろう。

「ふぅ……」
 ゆったりと湯船に浸かっていると夢のような気分だ。ひと時だけでも嫌な事を忘れられるだろう。

 不意に脱衣場から声が響いた。
『清雅様……。お蝶です。よろしいでしょうか』

「えェ……、お蝶?  あ、ハイ、どうぞ」
 気が動転して声が震えてしまった。

『失礼します……』ゆっくりと扉が開いた。
 かすかに湯気が広がっていく。

「ううゥ……」俺は、妖艶なお蝶を見て小さく呻いてしまった。
 わずかに白い手ぬぐいで裸身を隠しているだけだ。なんとも艶めかしい姿と言えるだろう。
 さきほどは血まみれだったので色気など感じなかったが、輝くように美麗だ。

「あ、あの……、怪我はなかったのですか」
 俺は気を利かせて、視線を逸らした。

「ええェ……、お陰様で」
「そう、良かった。いや……、まだお蘭たちが見つからないので喜んでばかりは、いられないんですけどね」
 未だに信乃介等は行方知れずになったお蘭や清貴等を必死に捜索している。

 特に、清斎の母親のお律は気も狂わんばかりに血眼ちまなこだ。俺の疑いを晴らすためにも何とか探してもほしいものだ。

「そうですね」
 お蝶も軽く湯浴みし身を清めて、俺の目の前に進んだ。

「失礼します」
「あ、ああァ、どうぞ……」できる限り意識しない振りをした。しかし何度、彼女の裸を見ても馴れない。
 知らぬ間に胸がドキドキしてきた。

「大丈夫ですよ」
 湯船の中で彼女が俺の胸に抱きついてくる。

「あッああァ!!」





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