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カラクリ屋敷✨✨✨

捜索✨✨✨✨

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 俺たちも手分けして屋敷内を探すことにした。
「清斎ィィーー……!」
 母親のお律は髪を振り乱して探している。まさに鬼気迫る表情だ。
「清斎様ァァァーー……」
 俺たちも懸命に彼を捜した。だが捜索するのも容易ではない。

 まるで迷路のように入り組んだ邸内だ。
 しかも薄暗く時折り夜叉羅刹の面をかぶった見張りが立っている。
 ドキッとして心臓に良くない。

「よォ、信さん。あのお律様はちょっと可笑しいぜ」
 ヒデは指先で、こめかみのあたりを突っついた。

「しーッ、よせよ。お前に云われなくても、みんなわかっている」
 信乃介も眉をひそめなだめた。誰が見てもお律が異常なのは間違いない。 

 愛息子の清斎を拐《さら》われたのだ。無理からぬ事だろう。
 しかも部屋は血まみれだった。もし仮に清斎に万一の事があれば、乱心しかねない。それこそ血の雨が降るのは必至だ。

「そうだ。そう云えばあの時、急に何処どこかかから琵琶の音が聞こえただろう」
 ヒデが信乃介に訊いてきた。

「ああァ、平家物語りの一説を詠んでいたが……」
「あれは、誰が謳っていたんだ」
「ううゥン……、わからない。おごる平家か」
 わからない事だらけだ。

「ン、そう云えば、お蘭もお蝶さんも見当たらないが……」
 ヒデが辺りを見回した。

「えェ……?」
 そうか。道理で、さっきから静かだと思ったが二人の姿が見えない。

「うン、もしかしたら、あのまま清貴様の部屋に居るのかも……」
「そうだな。ちょっと覗いて行くか」
 嫌な予感がした。だがその予感は的中することになった。
 
 迷宮を歩き回り、ようやく清貴の部屋の前へ着くと見張りが二人とも倒れていた。
「ううゥ……、どうしたァーー!」
 慌てて俺たちは駆け寄り、見張りに声をかけた。どうやら息はある。気を喪っているだけのようだ。

「おい、なにがあったんだ!!」
「ううゥ……、わかりません。不意に土蜘蛛衆の一団が」
「なにィ、土蜘蛛衆!!」
 あの土蜘蛛衆の忍者等か。

「清貴様ァ……」扉に手を掛け開け放った刹那。
 ビューッと弓矢が俺を目掛け飛んできた。

「ううゥッ!!」もはやこれまでか。

「危ない!!」とっさに信乃介が居合い一閃、弓矢を叩き斬った。
 弓矢は弾き返され畳に突き刺った。

「ぐウッ」なんなんだ。これは。
 いったいこの屋敷でなにが起きているんだ。

 







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