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本家大邸宅✨✨✨
本家……✨✨✨
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奥で寛いでいる方がお舘様の清国であろう。
両腕に美しい女ばかりを侍らかせている。お松よりも若く艶やかだ。
ゆっくりと清国の手が美女の胸元で蠢《うごめ》いている。何とも、淫らで嫌らしい手つきだ。
「ああァ……ン」
若い美女はすでに感じているように喘いだ。
「ケッケケ……」
さっそくヒデが卑猥な顔で笑っている。物欲しそうに舌なめずりして美女の胸元を見つめていた。
「ほほォ、お前が、おマサの子か」
清国は俺を見て満足げに微笑んだ。なおも手は美女の胸を弄ったままだ。
「あッああァン、お舘様ァ……」淫靡な雰囲気に呑まれてしまいそうだ。
「ハ、ハイ、清雅と申します」
俺もまともに見ていられず、畏まって正座し頭を下げた。
「フフゥン、清貴お兄様にそっくりね」
派手な着物を着た美少女が笑みを浮かべた。何処かで会ったような美少女だ。だが今はそれどころではない。まったく思い出せない。
「ううゥむ……、確かに。清貴に瓜二つじゃ!
でかしたぞ。お蝶!」
当主はご満悦だ。
「ハイ、お褒めの言葉。ありがとうございます」
お蝶も畏まって頭を下げた。俺を敬うように一歩下がっている。
「お待ちください。お舘様。まさかこのワケの解らぬ、清雅とか云う輩をお世継ぎにさせる気では」
正妻のお律が、上から目線で云った。気の強そうな女性だ。
「ぬうぅ……!」さすがに、聞き捨てならない言葉だ。
「おいおい、輩って、そんな言い方はねえェだろォ……」
ヒデは眉をひそめつぶやいた。
「フフゥン、そんなことは決まっておろう。本来なら清貴をワシの世継ぎにするところだが、病いに伏した状態ではままならぬ……。ならば、この清雅を世継ぎにするしかあるまい!!」
当主、清国も悔しそうな顔をした。
「ですが……」まだお律は不服な様子だ。反論しようとしたが。
「ぬうぅ、小賢しい。このワシが決めたことに口を挟むな。律!」
「は、はァ……、ですが、息子の清斎を」
「ンうゥ……、清斎か。そやつはワシの胤か、どうか怪しいだろう!!」
当主、清国は眉をひそめ視線を逸らせた。
「なッ」清斎は目を剥いた。
「なにを証拠に。この子はお舘様の子に間違いありません」
思わず、お律も声を荒げる。
「そ、そうですよ。いくら父上でも心外です」
清斎も反論しようとした。
『ケッケケェ……、ややっこしい相続問題だな』
背後でヒデがヒソヒソと信乃介に囁いた。
「シィー」お蘭が口に人差し指を立ててヒデに注意した。
「しかし……、そこまでおっしゃるなら申しますが、その清雅と云う輩も単に清貴様に瓜二つと云うだけで何処の馬の骨かわからないじゃありませんか」
カッとして律が文句を云った。
「ぬうゥ……」悔しいが返す言葉がない。
「もぉ、云うに事欠いて、馬の骨って酷いわ」
黙って聞いていたお蘭が唇を尖らせて不満を漏らした。
「しーッ」
信乃介がなだめるように制した。源内も気が気でない。
「そうです。この馬の骨だって、お舘様の子だと云う確たる証拠はあるのでしょうか!」
清斎も母親の律に加勢した。
「ふぅむ、確たる証拠か」当主も腕を組んだ。
「そうです。清斎を差し置いて本家の跡取りなど承服しかねます」
律が断言した。
「フフゥン、お律、このワシに口応えは赦さん!!」
「ううゥ……」
「お前が承服しようとしまいと、世継ぎはワシの一存で決める!」
「はァ……」お律が小さく呻いた。
「だが、よかろう。お蝶! あれを一同に見せろ」
当主、清国は顎で差し、お蝶に指示を送った。
「ハイ、畏まりました」
おもむろに、お蝶は荷を解き、お舘様の前へ羽子板を差し出した。
「そ、それは……」お律と清斎が尋ねた。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
両腕に美しい女ばかりを侍らかせている。お松よりも若く艶やかだ。
ゆっくりと清国の手が美女の胸元で蠢《うごめ》いている。何とも、淫らで嫌らしい手つきだ。
「ああァ……ン」
若い美女はすでに感じているように喘いだ。
「ケッケケ……」
さっそくヒデが卑猥な顔で笑っている。物欲しそうに舌なめずりして美女の胸元を見つめていた。
「ほほォ、お前が、おマサの子か」
清国は俺を見て満足げに微笑んだ。なおも手は美女の胸を弄ったままだ。
「あッああァン、お舘様ァ……」淫靡な雰囲気に呑まれてしまいそうだ。
「ハ、ハイ、清雅と申します」
俺もまともに見ていられず、畏まって正座し頭を下げた。
「フフゥン、清貴お兄様にそっくりね」
派手な着物を着た美少女が笑みを浮かべた。何処かで会ったような美少女だ。だが今はそれどころではない。まったく思い出せない。
「ううゥむ……、確かに。清貴に瓜二つじゃ!
でかしたぞ。お蝶!」
当主はご満悦だ。
「ハイ、お褒めの言葉。ありがとうございます」
お蝶も畏まって頭を下げた。俺を敬うように一歩下がっている。
「お待ちください。お舘様。まさかこのワケの解らぬ、清雅とか云う輩をお世継ぎにさせる気では」
正妻のお律が、上から目線で云った。気の強そうな女性だ。
「ぬうぅ……!」さすがに、聞き捨てならない言葉だ。
「おいおい、輩って、そんな言い方はねえェだろォ……」
ヒデは眉をひそめつぶやいた。
「フフゥン、そんなことは決まっておろう。本来なら清貴をワシの世継ぎにするところだが、病いに伏した状態ではままならぬ……。ならば、この清雅を世継ぎにするしかあるまい!!」
当主、清国も悔しそうな顔をした。
「ですが……」まだお律は不服な様子だ。反論しようとしたが。
「ぬうぅ、小賢しい。このワシが決めたことに口を挟むな。律!」
「は、はァ……、ですが、息子の清斎を」
「ンうゥ……、清斎か。そやつはワシの胤か、どうか怪しいだろう!!」
当主、清国は眉をひそめ視線を逸らせた。
「なッ」清斎は目を剥いた。
「なにを証拠に。この子はお舘様の子に間違いありません」
思わず、お律も声を荒げる。
「そ、そうですよ。いくら父上でも心外です」
清斎も反論しようとした。
『ケッケケェ……、ややっこしい相続問題だな』
背後でヒデがヒソヒソと信乃介に囁いた。
「シィー」お蘭が口に人差し指を立ててヒデに注意した。
「しかし……、そこまでおっしゃるなら申しますが、その清雅と云う輩も単に清貴様に瓜二つと云うだけで何処の馬の骨かわからないじゃありませんか」
カッとして律が文句を云った。
「ぬうゥ……」悔しいが返す言葉がない。
「もぉ、云うに事欠いて、馬の骨って酷いわ」
黙って聞いていたお蘭が唇を尖らせて不満を漏らした。
「しーッ」
信乃介がなだめるように制した。源内も気が気でない。
「そうです。この馬の骨だって、お舘様の子だと云う確たる証拠はあるのでしょうか!」
清斎も母親の律に加勢した。
「ふぅむ、確たる証拠か」当主も腕を組んだ。
「そうです。清斎を差し置いて本家の跡取りなど承服しかねます」
律が断言した。
「フフゥン、お律、このワシに口応えは赦さん!!」
「ううゥ……」
「お前が承服しようとしまいと、世継ぎはワシの一存で決める!」
「はァ……」お律が小さく呻いた。
「だが、よかろう。お蝶! あれを一同に見せろ」
当主、清国は顎で差し、お蝶に指示を送った。
「ハイ、畏まりました」
おもむろに、お蝶は荷を解き、お舘様の前へ羽子板を差し出した。
「そ、それは……」お律と清斎が尋ねた。
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