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嵐の中の惨劇✨✨✨
嵐の中で……
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「だが、本陣は内側からカギが掛けられておったのだぞ。内にいた美鬼以外、そんな芸当はできまい」
将宗も一筋縄ではいかない。
「いや、このカラクリはただの思い込みだ」
しかし信乃介は断言した。
「な、思い込みだとォ……?」
「そうだ。まず本物の下手人は、美鬼を下手人に仕立てようと企てたんだ」
「ぬうぅ、本物の下手人だってェ……」
加助が眉をひそめ聞き返した。
「そうだ。そしてミキにも酒か夜食かわからないが眠り薬を入れ正体なく眠らせた。そのあと本陣へ運び入れたんだ。
そこで闇御前を暗殺し、そのままにして本陣を抜け出そうとしたんだ」
「そのままに、ではなんで御前は首を斬られ、ミキは浴衣を剥《は》ぎ取られ裸に毟られたんだ!」
「それは……、よくわからないが、おそらくミキは犯行の途中で目を覚ましたのかもしれない」
「目を……」
「そこで、下手人と揉み合いになり、ミキの浴衣に何かが付着したんだろう」
「何かが……、ぬうぅ、何が付着したと云うんだ」
「それはわからないが……、たとえば血の手形なり、なんなりだろう。下手人は薬で意識朦朧としたミキの後頭部を殴りつけ失神させた。
そして証拠になる浴衣を剥ぎ取ったんだ」
「ぬうぅ……、だから全裸だったと云うのか」
「ああァ、おそらくな。そして闇御前の首を切断し風呂釜へ御前の首を放り込んで、証拠の浴衣を風呂の焚き付けにして焼き払ったのだろう」
「ンうゥ……、だが、どうしてワシらが本陣の扉を開けようとしても開かなかったんだ!
内側から閂が掛けられていたからだろう」
将宗の云う通り、それが最も不可解だ。そのカラクリがわからない限り、他の土蜘蛛衆も納得はできない。
「いや、そこが思い込みだ。はじめから閂は掛かっていなかったんだ」
信乃介は、おかしな説を解きだした。
「何をォ? 閂が掛かっていなかっただとォ……。嘘をつけ。ここに斬られた閂が転がっておるではないか」
将宗が扉を斬った際に、カンヌキも切れたのだろう。
「それは、事前に斬られた閂をそこに転がして置いたんだよ。アンタが斬ったように見せかけるために」
「バカな。ではなんで扉が開かなかったんだ」
「ンうゥ……」いったいなんでだろう。俺にもわからない。
「だからそれが先入観……、思い込みだよ」
「なんだ。さっきからお主の云う思い込みというのは」
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆
将宗も一筋縄ではいかない。
「いや、このカラクリはただの思い込みだ」
しかし信乃介は断言した。
「な、思い込みだとォ……?」
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「ぬうぅ、本物の下手人だってェ……」
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そこで闇御前を暗殺し、そのままにして本陣を抜け出そうとしたんだ」
「そのままに、ではなんで御前は首を斬られ、ミキは浴衣を剥《は》ぎ取られ裸に毟られたんだ!」
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そして証拠になる浴衣を剥ぎ取ったんだ」
「ぬうぅ……、だから全裸だったと云うのか」
「ああァ、おそらくな。そして闇御前の首を切断し風呂釜へ御前の首を放り込んで、証拠の浴衣を風呂の焚き付けにして焼き払ったのだろう」
「ンうゥ……、だが、どうしてワシらが本陣の扉を開けようとしても開かなかったんだ!
内側から閂が掛けられていたからだろう」
将宗の云う通り、それが最も不可解だ。そのカラクリがわからない限り、他の土蜘蛛衆も納得はできない。
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「何をォ? 閂が掛かっていなかっただとォ……。嘘をつけ。ここに斬られた閂が転がっておるではないか」
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