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嵐の中の惨劇✨✨✨

対決✨✨

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 眼光鋭く二人の剣豪が対峙した。
 一瞬にして鳥肌が立ってくる思いだ。
 見ているだけでも武者震いがしてくる。
 
「ゴックン……」一同は固唾を飲んで見守っている。
 その刹那、夜空を切り裂くような目映まばゆい閃光が疾走った。
 稲妻が嵐の空に光りを放った。
 まさに一瞬で勝負は着いたようだ。 

 どちらが先に動いたのか、はやすぎて俺の目では捕捉できない。
『ドッドドォォォーーッ!!』
 地響きのような轟音がとどろいた。

『キィィーン』同時に本陣に金属音が響いた。
「うッううゥ……」どうなったんだ。
 信乃介の刀剣が相手を斬ったのか。
 それとも……。

「チィッ」かすかに信乃介の顔が苦痛に歪んだ。
 刀剣を構えた腕からスゥーッとひと筋血が流れていく。
「まさか!  信さん」やられたのか。

「フフゥン、鬼斬り丸か……」
 邪鬼は不敵に笑みを浮かべ、大きく刀剣を振り上げた。

「ああァ……、バカな!  信さんが負けたのか」
 俺は悲痛な叫び声を上げた。信じられない。あの信乃介が遅れを取るなんて。

「信さァァァーーん!」
 いつの間にか、隣りにいたお蘭が悲鳴を上げた。
「くうゥ……」
 即座に、お蝶も臨戦態勢だ。信乃介が敗れた場合、一斉に土蜘蛛衆が襲撃をかけて来るかもしれない。まさに四面楚歌の状態だ。

「うッ、ううゥ……」
 しかし刀剣を振り上げた邪鬼の様子がおかしい。
 呻きながら顔を顰め、フラフラと後ろへ下がっていく。

「フフ……、いずれカタをつけよう。愉しみは後にして」
 それでも何とか苦笑いを浮かべ、ゆっくりと退いていった。
 しかし足許はおぼつかない。
 致命傷まではいかないが、かなり重傷のようだ。
 額からスゥーッと血が流れて滴り落ちた。

「邪鬼様……、大丈夫ですか」
 すぐに手下が肩を貸した。
「ええい、触るな」強がりを云うが、手下が抱えられてようやく動けるくらいだ。
 どうやら痛み分けと云ったところか。
 いや、やや信乃介が優勢だったのだろう。

「信さん」すぐに、お蘭が駆け寄った。
「フフゥン、大丈夫だ」斬られた腕はかすり傷のようだ。
「た、大変です。将宗様ァ!  一大事です!」
 そこへ手下のひとりが音を立てて駆け込んできた。

「ぬうぅ、どうした?  慌てて、なにごとだ!!」
 将宗が振り返って尋ねた。

「ハァハァ……、御前様の首が見つかりました!!」
 土蜘蛛衆の手下が肩で息をして報告した。

「なにィ!  御前の首が!!」
 将宗が聞き返した。







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