ネコ耳探偵 未亜＆犬のおまわりさん 真犯人はあなたに決定ニャン！！

解決編

解決編

「策士、策に溺れたのニャン！」
　未亜は菱沼を指差して笑った。


「な、何だとォ。何を言ってるんだ？」




「あなたは一瞬、考えたのニャン。このままダイイングメッセージを踏み消すか。それとももっと他に有効活用できないかをねえェ！」



「知るか。なにが有効活用だ？」
　菱沼は吐き捨てるように怒鳴った。



「そして考えた結果、あなたは『し』を『も』に書き足したのニャン」


「なにィ！」


「そうか。『しし』にチョンチョンと書き足しせば、簡単に『もも』になるんだ」
　ボクにもようやくダイイングメッセージの謎が解けた。



「そうニャン。ダイイングメッセージを『もも』にすれば、一番、怪しいのはキャバ嬢のモモさんニャン！」
　未亜はモモを指差した。


「そ、そうか。あんたは私に罪をなすりつけようとして『もも』に！」
　キャバ嬢のモモも憮然として秘書の菱沼を睨んだ。


「し、知るか。そんな事！」
　しかし菱沼は知らぬ存ぜぬだ。


「さらにもうひとり百田さんにもなすりつける事ができるニャン。一石二鳥ニャン！」


「オレに？」百田も眉をひそめた。



「もちろん後からレイカさんの旧姓が桃井だと知って慌てたのだけどね」



「……」別居中の金有レイカも黙って視線を逸らした。


「ぬウゥ……」
　秘書の菱沼は未亜を睨んだ。


「つまりダイイングメッセージの『もも』は、あなたが策をろうして『しし』を『もも』に書き足しちゃったものニャン！」
　未亜は楽しそうに謎解きをして微笑んだ。