十秒探偵ナポレオン＆トモロー 写楽の正体を暴け！

東洲斎写楽

東洲斎写楽

　つまり東洲斎写楽は版元の蔦屋重三郎がプロデュースし、アーティストとして葛飾北斎が描いたと言うのが天才ナポレオンの導き出した答えだ。

　

『ようするに写楽は、『北斎フューチャーリング蔦屋重三郎』なんだ！』
　


「えェ、フューチャーリング？」　




『フフゥン、どうだい。トモロー？』
　彼は自慢げに微笑んだ。



「ううゥン、スゴいとは思うけど」
　
　

『けど、何だい。クレームがあるのか？』
　ナポレオンはボクの反応に不満な様子だ。




「そうだな。おそらく自由研究として教室で写楽の事を発表してもみんなワケもわからずポカーンとするだけだと思うよ」
　同級生たちに取って写楽など浮世絵師はまだまだ敷居が高い。


　もう少し写楽がブームになっていれば話しは違ったかもしれない。




『ハッハハッ、そこはトモローが話術で持たせろよ』




「いやいやァ、ボクには無理だって」
　そんな話術などあるはずがない。


　いつもの事だが、あっという間にナポレオンは謎を解明した。




　まさに十秒探偵の面目躍如だ。




　写楽ブームは何年かに一度訪れる。



　その時、この事を披露できれば良いかもしれない。



　





　THE END