45 / 118
那奈……✨✨✨
焼きソバ……✨✨✨
しおりを挟む
「なによ。スゴくイイ匂いがするんだけど……、お好み焼きでも買ってきたの」
「ううゥン、焼きソバだよ……」
リビングへ入るとショーリは人懐っこい笑顔で出迎えた。
「よォ、彼女がサンタちゃん?」
「ええェ……、誰? イチゴの彼氏」
サンタが私を振り返って訊いた。
「いやいや、まさか……」即座に私は否定した。
「あ、オレ川崎勝利君ねえェ……。フロンターレって呼ばないで!」
「はァ……」サンタは目が点だ。
「バカなの。自分で君をつけるな」私はショーリを睨みつけた。小学生でももう少しマシな挨拶をするだろう。
「フロンターレって何……」サンタは小声で私に訊いてきた。
「ハッハハ……、コイツの言う事は基本、シカトしてイイから」
私は苦笑いを浮かべた。
「うわァァ、酷ッでえェな……。イチゴ。オレは命の恩人じゃん」
走水海岸でのアクシデントを猛アピールしてきた。
「え、命の恩人? マジで」またサンタは振り返った。
「ンうゥ……、ショーリねえェ」
「そうだな。Jリーグを知らないとシャレにならないかな」
ショーリは一人で納得している。
「ええェ……」
「つまりサンタちゃん。Jリーグに川崎フロンターレって、チームがあるんだよ。
だから川崎勝利って言うと、漏れなくフロンターレのサポーターに間違われるんだよ」
「ふぅン……」
「ほら、オレはどっちかって言うと湘南ベルマーレのサポーターだからさ」
「湘南……?」
「いやいや、女子は基本、サッカーは日本代表しか知らないから」
私は、サンタに加勢した。
「そ、横須賀も、さァ……。いっそのこと鎌倉とか逗子とか三浦半島と一緒になって、そっくりまとめて湘南にしちゃえば」
「はァ、なに言ってるのよ」
「だって過疎化が心配なら合併して湘南にすれば、百万都市になって横浜と対等に闘えるじゃん。
打倒、横浜!」
ショーリは拳を握りしめアピールした。
「闘わねえェよ……。ッていうか。何で闘うんだよ。横浜と」
「だからさ。横須賀は横浜の永遠のライバルだと思ってるじゃん」
「思ってねえェよ……。どんだけ思い上がってるんだよ。周回遅れも良いトコだろう。もう何周、離されていると思ってるのよ」
「わかってるよ。だって過疎化してるんだろ。もう絶望的じゃん。横浜を追いかける気力もないんだろう」
「ハイハイ、もう過疎化の事は、ここで話してても埒が明かないから。今夜はサンタの話しを聞くために来たんだからさ」
「フフ……」サンタも苦笑いをした。
「ねえェ……、焼きソバ食う?」
ショーリは性懲りもなくサンタに話しかけた。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
「ううゥン、焼きソバだよ……」
リビングへ入るとショーリは人懐っこい笑顔で出迎えた。
「よォ、彼女がサンタちゃん?」
「ええェ……、誰? イチゴの彼氏」
サンタが私を振り返って訊いた。
「いやいや、まさか……」即座に私は否定した。
「あ、オレ川崎勝利君ねえェ……。フロンターレって呼ばないで!」
「はァ……」サンタは目が点だ。
「バカなの。自分で君をつけるな」私はショーリを睨みつけた。小学生でももう少しマシな挨拶をするだろう。
「フロンターレって何……」サンタは小声で私に訊いてきた。
「ハッハハ……、コイツの言う事は基本、シカトしてイイから」
私は苦笑いを浮かべた。
「うわァァ、酷ッでえェな……。イチゴ。オレは命の恩人じゃん」
走水海岸でのアクシデントを猛アピールしてきた。
「え、命の恩人? マジで」またサンタは振り返った。
「ンうゥ……、ショーリねえェ」
「そうだな。Jリーグを知らないとシャレにならないかな」
ショーリは一人で納得している。
「ええェ……」
「つまりサンタちゃん。Jリーグに川崎フロンターレって、チームがあるんだよ。
だから川崎勝利って言うと、漏れなくフロンターレのサポーターに間違われるんだよ」
「ふぅン……」
「ほら、オレはどっちかって言うと湘南ベルマーレのサポーターだからさ」
「湘南……?」
「いやいや、女子は基本、サッカーは日本代表しか知らないから」
私は、サンタに加勢した。
「そ、横須賀も、さァ……。いっそのこと鎌倉とか逗子とか三浦半島と一緒になって、そっくりまとめて湘南にしちゃえば」
「はァ、なに言ってるのよ」
「だって過疎化が心配なら合併して湘南にすれば、百万都市になって横浜と対等に闘えるじゃん。
打倒、横浜!」
ショーリは拳を握りしめアピールした。
「闘わねえェよ……。ッていうか。何で闘うんだよ。横浜と」
「だからさ。横須賀は横浜の永遠のライバルだと思ってるじゃん」
「思ってねえェよ……。どんだけ思い上がってるんだよ。周回遅れも良いトコだろう。もう何周、離されていると思ってるのよ」
「わかってるよ。だって過疎化してるんだろ。もう絶望的じゃん。横浜を追いかける気力もないんだろう」
「ハイハイ、もう過疎化の事は、ここで話してても埒が明かないから。今夜はサンタの話しを聞くために来たんだからさ」
「フフ……」サンタも苦笑いをした。
「ねえェ……、焼きソバ食う?」
ショーリは性懲りもなくサンタに話しかけた。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
Hand in Hand - 二人で進むフィギュアスケート青春小説
宮 都
青春
幼なじみへの気持ちの変化を自覚できずにいた中2の夏。ライバルとの出会いが、少年を未知のスポーツへと向わせた。
美少女と手に手をとって進むその競技の名は、アイスダンス!!
【2022/6/11完結】
その日僕たちの教室は、朝から転校生が来るという噂に落ち着きをなくしていた。帰国子女らしいという情報も入り、誰もがますます転校生への期待を募らせていた。
そんな中でただ一人、果歩(かほ)だけは違っていた。
「制覇、今日は五時からだから。来てね」
隣の席に座る彼女は大きな瞳を輝かせて、にっこりこちらを覗きこんだ。
担任が一人の生徒とともに教室に入ってきた。みんなの目が一斉にそちらに向かった。それでも果歩だけはずっと僕の方を見ていた。
◇
こんな二人の居場所に現れたアメリカ帰りの転校生。少年はアイスダンスをするという彼に強い焦りを感じ、彼と同じ道に飛び込んでいく……
――小説家になろう、カクヨム(別タイトル)にも掲載――
ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる