ＪＫ版ダンシング【横須賀ストーリー】✨💕✨👩‍❤️‍💋‍👨✨💕過疎化の進む地元横須賀をダンスで復興へ✨💕

私たち結婚します✨💕

私たち結婚します✨💕

「私たち結婚するのよ」


「ええェ……、な、何ィィーー、結婚！」
　ほぼ絶叫に近い声で喚いた。



「おいおい、落ち着けよ。イチゴ」慌ててショーリが私を宥なだめようとしてきた。



「うるさいな。これが落ち着いていられるか。なによ。どうしたの。お母さん」
　



「そォ、ちょっと急だったかしら」
　母親は見せつけるようにオジさんと腕を組んだ。


「いやいや、なに、ドッキリか何か」
　私は隠しカメラがないか､キョロキョロ見回した。
　どっかでサンタたちがモニタリングしてるの。



「やァねえェ……、ドッキリじゃないわよ。結婚するのよ」
「ううゥ､だッ､誰が……」



「もちろん私よ。わ･た･し」
　母親はハッキリと応えた。さすがに恥ずかしいのか、ほんのりと頬を赤らめた。

「……」一瞬､リビングを沈黙が支配した。
　耳に聞こえて来るのは､妙に明るいテレビのコマーシャルだけだ。

「ン……､誰と」まるで自分の声ではないようだ。

「彼よ。川崎勝矢さん」
　母親は横に座った男性と目と目を見つめ合った。


「どうも、ショーリの父親の川崎勝矢です」
　渋い声だ。軽薄なショーリとは違って貫禄があった。

「……」私は無言で隣りに座ったショーリを見た。
　相変わらず彼は人懐っこい笑顔を浮かべている。


「ふぅン、みんな知ってたのね」
　知らなかったのは私だけか。

「ほら、オレが事故で足折った時に､看護師のオバさんがシモの世話までして貰って……」
　ショーリは苦笑し肩をすくめた。

「ああァ、そ、じゃァそんな前からの付き合いなの」
　それッて何年前の事よ。全く知らなかった。



「なによ。知らなかったのは､まさか私だけェ……。
　ねえェ､どういう事よ！」
　早口で､まくし立てた。

「すまなかった」オジさんが頭を下げた。
「出来れば、イチゴさんが成人して大学を卒業したあとにも私たちも一緒になろうと言っていたんだが」


「ン……」私は不貞腐れたように唇を尖らせた。



「だから、イチゴには大学進学があるから黙ってたのよ。でも推薦で大学も決まったから伝えようと思って」
　正面に座った母親は困ったように苦笑いを浮かべた。












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