ビジュアル系弁護士✨💕シンゴ✨✨💕『ラストソングは歌えない』✨💕 鳴かぬなら裁いてくれようホトトギス✨💕天に代わってお前の悪事を

密室トリック✨✨

第５７話 母親✨

　帰宅途中、ユウキの母親､美幸から電話がありユウキのノートパソコンが警察から戻って来たのでオレに預かって欲しいと頼まれた。



　さっそくユウキの実家へ向かった。


　葬儀は終わり、ユウキの母親も疲労からか､かなり憔悴しょうすいし窶やつれた感じだ。


　顔色も悪く、一気に老けたように思える。


「コレです。ユウキのノートパソコンは」
　母親の美幸がテーブルに置かれたノートパソコンを差し出した。


「えェ、どうも、では預からせて貰います」



「どうせ、私にはパソコンは使いこなせませんから」
　力なく微笑んだ。

　
「あの……、リーダーのタクから連絡があったかと思いますが……。
　来月の頭にもオレたちでユウキの『追悼ライブ』を開きたいと思って」


「ハイ、タクさんからお聞きしました」

「えェ……、ですからその時は、お母さんにも見てもらいたいと」

「でも……　私はユウキの曲とかわからなくて」


「えェ……、そうかもしれませんが、ユウキの最後に作った曲……
　『ラストソングは歌えない』だけでも聴いてください。
　僕らで､バラードの素晴らしい曲に仕上げますから」



「そうですね……　来月の頭……」
　カレンダーを見ると、ユウキの亡くなった後のスケジュールは真っ白だ。　　




「ユウキが生きていた【証し】を、是非ともお母さん！！
　見てあげてください！！」


「ありがとうございます！！」
　頭を下げた途端、目から涙がこぼれ落ちた。








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　この作品はフィクションです。


　
　実際の人物､団体､事件等とは､いっさい関係ありません。