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解決編 #2
解決
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『そして凶行に及んだ!』
「ううゥ……」
『あなたはお父さんを刺してしまった後、必死に事件の隠蔽を画策した』
「隠蔽?」
八神ハジメが聞き返した。
『そうです。愛人のキララさんを脅していたのは他ならぬ、ほずみさんですね』
ナポレオンはためらわずに名指しした。
「あ、あなたが?」
キララもほずみを睨んだ。
「し、知るか!」だがほずみも強い口調で否定した。
『あなたは半グレ集団のヘルズドラゴンにいたキララさん、当時は九々森桜花さんを利用しようと企んだ。多額の整形費用を用意し売れっ子キャバ嬢に仕立て上げたんです!』
「ぬウゥ!」
「あなたが整形費用を?」キララが聞き返した。
「……」だがほずみは黙ってそっぽを向いた。
『そうです。キララさんの整形後の顔は、ほずみさんのお母さんを元にした顔なんですよ』
ナポレオンはほずみの母親、金倉の第一夫人の写真を提示した。
「ああァ」確かに、今のキララとそっくりだ。
「ううゥ……」
「私をあなたのお母さんそっくりに?」
キララはほずみを睨んで訊いた。
「……」ほずみはそっぽを向いたまま沈黙を囲った。
『そうです。若くして亡くなったお母さんそっくりにです。そしてあなたは、パーティでお父さんと偶然を装って出会わせた』
「ううゥッ、偶然を装って?」
『そう、ほずみさんは裏でキララさんを操って、お父さんの愛人になるように仕向けた。そして第一の目的であるマリアさんを屋敷から追い出した』
「私を?」マリアがほずみを睨んだ。
『そうです。ほずみさんに取って第三夫人のマリアさんは最も邪魔な存在だった』
「ぬウゥ……」
ハジメの母親も当時、愛人だったマリアに追い出されていた。
『目の上のタンコブのマリアさんを除外すれば、遺産のほとんどはほずみさんのものになると考えたんですよ』
「ふぅん」カズヤも眉をひそめた。
『当初はほずみさんの計画通りでした。キララさんは、思い通りに操れる。カズヤさんはヤンキーだ。いくらでもスキャンダルをでっち上げられる!』
「フフゥン、オレも舐められたモノだなァ」
カズヤは笑ってほずみを睨みつけた。
「ううゥ……」
『あなたはお父さんを刺してしまった後、必死に事件の隠蔽を画策した』
「隠蔽?」
八神ハジメが聞き返した。
『そうです。愛人のキララさんを脅していたのは他ならぬ、ほずみさんですね』
ナポレオンはためらわずに名指しした。
「あ、あなたが?」
キララもほずみを睨んだ。
「し、知るか!」だがほずみも強い口調で否定した。
『あなたは半グレ集団のヘルズドラゴンにいたキララさん、当時は九々森桜花さんを利用しようと企んだ。多額の整形費用を用意し売れっ子キャバ嬢に仕立て上げたんです!』
「ぬウゥ!」
「あなたが整形費用を?」キララが聞き返した。
「……」だがほずみは黙ってそっぽを向いた。
『そうです。キララさんの整形後の顔は、ほずみさんのお母さんを元にした顔なんですよ』
ナポレオンはほずみの母親、金倉の第一夫人の写真を提示した。
「ああァ」確かに、今のキララとそっくりだ。
「ううゥ……」
「私をあなたのお母さんそっくりに?」
キララはほずみを睨んで訊いた。
「……」ほずみはそっぽを向いたまま沈黙を囲った。
『そうです。若くして亡くなったお母さんそっくりにです。そしてあなたは、パーティでお父さんと偶然を装って出会わせた』
「ううゥッ、偶然を装って?」
『そう、ほずみさんは裏でキララさんを操って、お父さんの愛人になるように仕向けた。そして第一の目的であるマリアさんを屋敷から追い出した』
「私を?」マリアがほずみを睨んだ。
『そうです。ほずみさんに取って第三夫人のマリアさんは最も邪魔な存在だった』
「ぬウゥ……」
ハジメの母親も当時、愛人だったマリアに追い出されていた。
『目の上のタンコブのマリアさんを除外すれば、遺産のほとんどはほずみさんのものになると考えたんですよ』
「ふぅん」カズヤも眉をひそめた。
『当初はほずみさんの計画通りでした。キララさんは、思い通りに操れる。カズヤさんはヤンキーだ。いくらでもスキャンダルをでっち上げられる!』
「フフゥン、オレも舐められたモノだなァ」
カズヤは笑ってほずみを睨みつけた。
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