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容疑者ジョー
容疑者ジョー
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『鰐口さん。ジョーが犯人ではない決定的な証拠があるじゃないですか』
「なにィ、決定的な証拠だってェ」
『そうですよ。ワニさんは先ほど資産家風のおバアさんが歩いていて、とっさにカレは後をつけて金目のバッグを盗もうと考えたと言いましたよねえェ』
「ああァまァな」
『ですが、それはおかしいでしょ』
「何がだ。こいつは借金で首が回らないんだ。それにジョーのいた『ヘルズドラゴン』のメンバーはオレオレ詐欺を働いて何人も検挙されているんだ」
「オレはオレオレ詐欺になんか加担してない。濡れ衣だ!」
すぐにジョーも言い返した。
「ふぅん、濡れ衣かどうかは調べりゃわかるだろう。こいつらは老人たちから金を巻き上げてもなんとも思わないのさ」
鰐口警部補は嘲るような口ぶりだ。
「違う。オレはとっくの昔に『ヘルズドラゴン』を脱退したんだよ。オレオレ詐欺をする連中とは関係ないんだ」
「どうかな。お前ら『ヘルズドラゴン』は一蓮托生だ。金を儲けるためなら老人から強奪しても構わないと思ってるんだろう」
「なにィ!」
「なにィ、決定的な証拠だってェ」
『そうですよ。ワニさんは先ほど資産家風のおバアさんが歩いていて、とっさにカレは後をつけて金目のバッグを盗もうと考えたと言いましたよねえェ』
「ああァまァな」
『ですが、それはおかしいでしょ』
「何がだ。こいつは借金で首が回らないんだ。それにジョーのいた『ヘルズドラゴン』のメンバーはオレオレ詐欺を働いて何人も検挙されているんだ」
「オレはオレオレ詐欺になんか加担してない。濡れ衣だ!」
すぐにジョーも言い返した。
「ふぅん、濡れ衣かどうかは調べりゃわかるだろう。こいつらは老人たちから金を巻き上げてもなんとも思わないのさ」
鰐口警部補は嘲るような口ぶりだ。
「違う。オレはとっくの昔に『ヘルズドラゴン』を脱退したんだよ。オレオレ詐欺をする連中とは関係ないんだ」
「どうかな。お前ら『ヘルズドラゴン』は一蓮托生だ。金を儲けるためなら老人から強奪しても構わないと思ってるんだろう」
「なにィ!」
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