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――とうとう黒のダンジョンへの突入――
アタシの方が役にたてますよー? 夜とかも、ね
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「ねーユイ様、さっきも話したけど、良かったらアタシを仲間にいれてくださいー! そこの小娘よりは役に立ちますよ」
「そうですよー、アタシもAランクだし、絶対アタシの方が役に立ちますって」
『餓狼』の女の人たちからまた腕を掴まれ胸を押し付けられる。
「だから、パーティー変更はしませんって!」
サカズが居なくなったから次は俺に乗り換えようとしてるんだな。
「俺にはとっくに頼りになる仲間がいますから」
「えー。でも、あんな小娘と子どもでしょ? アタシの方が役にたてますよー? 夜とかも、ね」
「アタシだってそうよ。邪魔しないで」
「邪魔はアンタでしょ」
うわぁ。ちょっとドン引きしてしまったぞ。喧嘩もそうだけど夜のなんて、子どももいるのに!
「エンチャントドラゴン一匹倒せんお前らなぞ無用だ。このメスブタどもめ。ユイから手を離せ」
アステリアが宙に浮いて俺の腕に絡みついていた二人をシールドで弾く。
「おい、やりすぎだって。でも俺はホントに仲間を増やそうとは思ってないので、勘弁してください」
アイテムをインベントリに片付けながら言う。
ルビーがしゅんとした様子で近づいてくる。
「ほんと…に、あの人たちじゃなくて…いいのか…? わたしはいつでも抜ける覚悟はできている。わたしは推しうつる宝玉……」
「ルビーのほうが良いに決まってるだろ。今までどれだけお前に助けられたか覚えてもないぞ」
「そう……」
ほっと息を吐いた。そして、ハッとした顔になり、掌で顔の半分を隠して言い直した。
「そうか。ならば…共に旅を……」
厨二モード発動だ。
「うん、頼んだぜ」
インベントリでアイテムを回収する。
「わたしの分も…頼む。これだけ持っていては動きが鈍る…」
「おっけーおっけー」
ドロップ品にあった『あさぶくろ』にルビーの報酬を全部詰めてユーチャのインベントリに収容した。
麻袋なんてどんなモンスターが落としたんだろうな。この世界には不思議が一杯だ。
『久しぶりに外へ出るな』
ポメラニアンが目を細めると、巨大なフェンリルの姿になった。
「ここのダンジョンマスター様はフェンリル様だったのですね。失礼ですが、人と友好的な貴方様がなぜ……?」
『魔素が濃くなったのは我が原因ではない。増えすぎて制御すら出来ないほどだったからな。おそらく、魔王か魔族が魔素を振りまいているのだろう』
「なるほど……では、まだまだ皆様にお願いすることがあると思いますのでよろしくお願いいたします」
メイド服のガイドさんがうやうやしく一礼した。
「それじゃ、俺たちも解散だな。ユイ、今度ヤバいダンジョンがあったら一緒に潜らねえか? お前の召喚獣たちの制御力ならフレンドリーファイアもなさそうだしよ」
『ファイヤーボム』の人達が報酬を抱え、俺たちに笑顔を向けた。
「だから…俺は勇者じゃないんですって! 勇者はユーチャです」
「ユーチャなのー」
「なんでいまさらごまかすんだい? このチビ達は男でも女でもなかったわよ。人間の子じゃないでしょ」
ちびすけをお風呂に入れてくれた恰幅お母さんが言う。
「だからそれは……」
「じゃあな、俺たちは次へ行くから、お前さんも元気でな」
「俺の話を聞いてください!」
俺の悲鳴もむなしく、ファイヤーボムさんご一行は用意されていた馬車に乗り込んでしまった。
「そうですよー、アタシもAランクだし、絶対アタシの方が役に立ちますって」
『餓狼』の女の人たちからまた腕を掴まれ胸を押し付けられる。
「だから、パーティー変更はしませんって!」
サカズが居なくなったから次は俺に乗り換えようとしてるんだな。
「俺にはとっくに頼りになる仲間がいますから」
「えー。でも、あんな小娘と子どもでしょ? アタシの方が役にたてますよー? 夜とかも、ね」
「アタシだってそうよ。邪魔しないで」
「邪魔はアンタでしょ」
うわぁ。ちょっとドン引きしてしまったぞ。喧嘩もそうだけど夜のなんて、子どももいるのに!
「エンチャントドラゴン一匹倒せんお前らなぞ無用だ。このメスブタどもめ。ユイから手を離せ」
アステリアが宙に浮いて俺の腕に絡みついていた二人をシールドで弾く。
「おい、やりすぎだって。でも俺はホントに仲間を増やそうとは思ってないので、勘弁してください」
アイテムをインベントリに片付けながら言う。
ルビーがしゅんとした様子で近づいてくる。
「ほんと…に、あの人たちじゃなくて…いいのか…? わたしはいつでも抜ける覚悟はできている。わたしは推しうつる宝玉……」
「ルビーのほうが良いに決まってるだろ。今までどれだけお前に助けられたか覚えてもないぞ」
「そう……」
ほっと息を吐いた。そして、ハッとした顔になり、掌で顔の半分を隠して言い直した。
「そうか。ならば…共に旅を……」
厨二モード発動だ。
「うん、頼んだぜ」
インベントリでアイテムを回収する。
「わたしの分も…頼む。これだけ持っていては動きが鈍る…」
「おっけーおっけー」
ドロップ品にあった『あさぶくろ』にルビーの報酬を全部詰めてユーチャのインベントリに収容した。
麻袋なんてどんなモンスターが落としたんだろうな。この世界には不思議が一杯だ。
『久しぶりに外へ出るな』
ポメラニアンが目を細めると、巨大なフェンリルの姿になった。
「ここのダンジョンマスター様はフェンリル様だったのですね。失礼ですが、人と友好的な貴方様がなぜ……?」
『魔素が濃くなったのは我が原因ではない。増えすぎて制御すら出来ないほどだったからな。おそらく、魔王か魔族が魔素を振りまいているのだろう』
「なるほど……では、まだまだ皆様にお願いすることがあると思いますのでよろしくお願いいたします」
メイド服のガイドさんがうやうやしく一礼した。
「それじゃ、俺たちも解散だな。ユイ、今度ヤバいダンジョンがあったら一緒に潜らねえか? お前の召喚獣たちの制御力ならフレンドリーファイアもなさそうだしよ」
『ファイヤーボム』の人達が報酬を抱え、俺たちに笑顔を向けた。
「だから…俺は勇者じゃないんですって! 勇者はユーチャです」
「ユーチャなのー」
「なんでいまさらごまかすんだい? このチビ達は男でも女でもなかったわよ。人間の子じゃないでしょ」
ちびすけをお風呂に入れてくれた恰幅お母さんが言う。
「だからそれは……」
「じゃあな、俺たちは次へ行くから、お前さんも元気でな」
「俺の話を聞いてください!」
俺の悲鳴もむなしく、ファイヤーボムさんご一行は用意されていた馬車に乗り込んでしまった。
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