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29話 再挑戦
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そんな訓練も挟み、再び迷宮に挑戦するために冒険者ギルドに集まった。
「さあ、迷宮へ再挑戦よ!」
エマのテンションは高い。
「今回は前よりも長期戦になるわ。食糧とかもできるだけ持っていきましょう」
「どのぐらい進むんだ?」
「それはできるだけよ。今回は迷宮内でキャンプを張るわ。」
そして道具店で必要な物を買い揃えた。
冒険者ギルドに戻ると酒場でトマスが待っていた。
「今回もトマスに同行してもらう事にするわ」
特に異議はなかった。トマスは頼もしい。
そして前回と同じ道のりを進んで『帰らずの迷宮』にたどり着いた。
「今回は迷宮に入る前に休養する事にするわ。でもキャンプじゃあまり疲れが取れないから、出店の簡易宿泊所に泊まる事にしましょう」
広場にある出店の中には簡易ではあるが建物があり、簡易宿泊所になっている。
「ベッドがあるだけなのに一泊で銀貨3枚か、結構高いな」
「でもそうも言ってられないわ、寝袋よりマシよ」
「前回もそうすりゃ良かったな」
そしてベッドが並んでいるだけの簡易宿泊所に泊まって疲れを癒した。
翌日
「出発するわよ!」
そして中央の建物に入り、縄梯子を降りていった。
「今回は地下10階まではなるべく戦闘を避けて、魔力も温存していくわよ」
そうして魔物をできるだけ避けて行った。一度行った事があるので簡単に10階まで進む事ができた。
そして地下11階に降りた。以前ケルベロスのいた部屋に入ってみると、黒こげになっていた部屋は綺麗に直っており、ケルベロスの代わりにスケルトンの大群が襲ってきた。
スケルトンの大群に大して魔術は使わずに剣だけで戦う事にした。私とヴィンセントはスケルトンを倒していく。アメリアも少しづつではあるがスケルトンを倒していた。
そして地下11階を隅々まで探索した。とにかく大量のリッチとスケルトンが厄介であった。どうしても魔術を駆使しなければ倒す事ができない。スケルトンも低階層と比べて格段に強くなっていて、私やヴィンセントでも苦戦するようになった。
怪我も頻繁にするようになってきた。戦闘が終わるたびにアメリアは大急ぎで治療に回る。
そして皆が魔力を使い果たしてしまったので休む事にした。前回ケルベロスのいた部屋に移動しキャンプを張る。ここなら魔物が来ても扉からしか入ってこないから対処しやすいと思ったからだ。
翌日、更に地下11階を探索していくとようやく12階へと降りる階段が見つかった。
地下12階に降りると戦いは更に激しさを増した。
この階からはスケルトンに混じってワイトが出現した。ワイトはスケルトンとは比べものにならないほどに強く、単体なら私やヴィンセントなら倒せるのだが、こうも大量に出てこられると厳しい。更にリッチと連携して攻撃してくるのだからやっかいだ。
傷だらけになりながらなんとか迷宮を進んでいくと、部屋の前にたどり着いた。
「嫌な予感がするわね」
「同感だ」
部屋に入るとデュラハンが5体いた。皆が片手に剣を持ち、もう片方の手で自分の首をかかえている。
私とヴィンセントが前に出る。デュラハンの動きは剣豪のそれに相違していた。かなりの強敵だ。
鋭く踏み込むと必殺の突きを放つ!
剣は鎧の隙間に滑り込んで腕を切り落とした。
返す刀でもう片方の腕も切り落とした。
これで、このデュラハンは無力化できた。
すると隣にいたデュラハンが切りつけてきたので間一髪でこれを躱し、躱しながら足を切り落とした。
バランスの崩れたデュラハンの鎧の胴の隙間に剣を差し入れ斬り捨てる。これで2体目……
ヴィンセントを見ると、彼も2体目を倒していた。デュラハンは鎧ごと斬り捨てられていた。
「ミスリルソードさ、鎧ごと断ち斬れる。1本で金貨200枚の業物だぞ」
ヴィンセントは不敵に笑った。
残り1体のデュラハンはもはや敵ではなく、2人で連携して倒した。
この迷宮から戻ったらミスリルソードの購入する事を買おう。そう決意した。
ケルベロスの時もそうだったが、このデュラハンも討伐部位は不明だった。当然ギルドで売っていた本にも載っていない。検討の結果、デュラハンの頭部を持って帰ることにした。
「これならデュラハンって分かるでしょ」
「そういえば、ヴィンセント、騎士のデュラハンを覚えているか?」
「覚えているさ。ははは、懐かしいな」
祖先がデュラハンを倒したとのことで、姓がデュラハンだった前世の騎士団での同僚のことを思い出した。
「さあ、迷宮へ再挑戦よ!」
エマのテンションは高い。
「今回は前よりも長期戦になるわ。食糧とかもできるだけ持っていきましょう」
「どのぐらい進むんだ?」
「それはできるだけよ。今回は迷宮内でキャンプを張るわ。」
そして道具店で必要な物を買い揃えた。
冒険者ギルドに戻ると酒場でトマスが待っていた。
「今回もトマスに同行してもらう事にするわ」
特に異議はなかった。トマスは頼もしい。
そして前回と同じ道のりを進んで『帰らずの迷宮』にたどり着いた。
「今回は迷宮に入る前に休養する事にするわ。でもキャンプじゃあまり疲れが取れないから、出店の簡易宿泊所に泊まる事にしましょう」
広場にある出店の中には簡易ではあるが建物があり、簡易宿泊所になっている。
「ベッドがあるだけなのに一泊で銀貨3枚か、結構高いな」
「でもそうも言ってられないわ、寝袋よりマシよ」
「前回もそうすりゃ良かったな」
そしてベッドが並んでいるだけの簡易宿泊所に泊まって疲れを癒した。
翌日
「出発するわよ!」
そして中央の建物に入り、縄梯子を降りていった。
「今回は地下10階まではなるべく戦闘を避けて、魔力も温存していくわよ」
そうして魔物をできるだけ避けて行った。一度行った事があるので簡単に10階まで進む事ができた。
そして地下11階に降りた。以前ケルベロスのいた部屋に入ってみると、黒こげになっていた部屋は綺麗に直っており、ケルベロスの代わりにスケルトンの大群が襲ってきた。
スケルトンの大群に大して魔術は使わずに剣だけで戦う事にした。私とヴィンセントはスケルトンを倒していく。アメリアも少しづつではあるがスケルトンを倒していた。
そして地下11階を隅々まで探索した。とにかく大量のリッチとスケルトンが厄介であった。どうしても魔術を駆使しなければ倒す事ができない。スケルトンも低階層と比べて格段に強くなっていて、私やヴィンセントでも苦戦するようになった。
怪我も頻繁にするようになってきた。戦闘が終わるたびにアメリアは大急ぎで治療に回る。
そして皆が魔力を使い果たしてしまったので休む事にした。前回ケルベロスのいた部屋に移動しキャンプを張る。ここなら魔物が来ても扉からしか入ってこないから対処しやすいと思ったからだ。
翌日、更に地下11階を探索していくとようやく12階へと降りる階段が見つかった。
地下12階に降りると戦いは更に激しさを増した。
この階からはスケルトンに混じってワイトが出現した。ワイトはスケルトンとは比べものにならないほどに強く、単体なら私やヴィンセントなら倒せるのだが、こうも大量に出てこられると厳しい。更にリッチと連携して攻撃してくるのだからやっかいだ。
傷だらけになりながらなんとか迷宮を進んでいくと、部屋の前にたどり着いた。
「嫌な予感がするわね」
「同感だ」
部屋に入るとデュラハンが5体いた。皆が片手に剣を持ち、もう片方の手で自分の首をかかえている。
私とヴィンセントが前に出る。デュラハンの動きは剣豪のそれに相違していた。かなりの強敵だ。
鋭く踏み込むと必殺の突きを放つ!
剣は鎧の隙間に滑り込んで腕を切り落とした。
返す刀でもう片方の腕も切り落とした。
これで、このデュラハンは無力化できた。
すると隣にいたデュラハンが切りつけてきたので間一髪でこれを躱し、躱しながら足を切り落とした。
バランスの崩れたデュラハンの鎧の胴の隙間に剣を差し入れ斬り捨てる。これで2体目……
ヴィンセントを見ると、彼も2体目を倒していた。デュラハンは鎧ごと斬り捨てられていた。
「ミスリルソードさ、鎧ごと断ち斬れる。1本で金貨200枚の業物だぞ」
ヴィンセントは不敵に笑った。
残り1体のデュラハンはもはや敵ではなく、2人で連携して倒した。
この迷宮から戻ったらミスリルソードの購入する事を買おう。そう決意した。
ケルベロスの時もそうだったが、このデュラハンも討伐部位は不明だった。当然ギルドで売っていた本にも載っていない。検討の結果、デュラハンの頭部を持って帰ることにした。
「これならデュラハンって分かるでしょ」
「そういえば、ヴィンセント、騎士のデュラハンを覚えているか?」
「覚えているさ。ははは、懐かしいな」
祖先がデュラハンを倒したとのことで、姓がデュラハンだった前世の騎士団での同僚のことを思い出した。
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