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1章 融合!ブルーファイア

ブルーファイア3

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 銃声と同時に3匹のゴブリンが凍りついていった。呆気にとられてる緋の前に1人の少年が舞い降りてきた。

 青いサングラスに真っ白のマント。左手には青のグローブをはめている。その手には銃が握りしめられていた。緋はその少年に見覚えがあった。

「蒼。結城蒼ゆうきあおか?」

「橘花? なんでここに?」

「あれあれ? 君たち知り合いなのかい?」

 2人の耳に北長さんの声が響いた。

「あっ。俺たち同じ第六中学のクラスメイトなんですよ」

 答えたのは緋だった。

「それは面白い偶然だね。それなら……」

「司令‼︎ 話はここまでです」

 北長さんの話を蒼が遮る。大きな地響きとともに目の前の巨大な柱が吹き飛んだ。破片が2人を襲う。

「う、うわぁー‼︎」

 慌てる緋。蒼は冷静に破片を睨んでいる。

「氷魔法。アイスシールド」

 蒼は目の前に巨大な氷の盾を張った。それで破片を防ぐ。

「魔戦士ならこれくらいは当然だ。それより、来るぞ」

 砕けた破片の向こうから、巨大なゴブリンが現れた。吹き抜けになったショッピングモールの2階部分よりも大きい。その姿に、蒼も驚いた様子だった。

「ハイゴブリンか。上級モンスターがなんでこんなところに?」

 上級モンスター。とても強いモンスターで、魔戦士として活動している蒼もまだほとんど出会ったことのないモンスターだ。
 ハイゴブリンは拳を突き出した。狙いは蒼だ。上空に飛び、逃れる蒼。

「でろ!氷銃ひょうじゅう

 左手のグローブに氷の塊ができ、それが真っ白い銃に変わった。狙いを定め、球を発射する。ハイゴブリンは腕でガードした。ガードした腕が凍る、しかし腕全体を凍らせるまではいかない。すぐに氷を引き剥がされた。蒼の攻撃が効かないのだ。

 ハイゴブリンは大きさの割に俊敏な動きを見せる。すぐさま体をひねり、蒼に向かって殴りつけた。拳を受けた蒼は吹き飛ぶ。

「な、なんで、魔法でガードしないんだ!?」

 緋が叫ぶ。それには北長さんが答えた。

「蒼は不完全な魔戦士なんだ。片手にしかグローブがないだろ? 魔法と武器を同時には使えない。武器を構えている時は、魔法は出せないんだ。あぁ、君も片手だけか。それは、珍しいな」

 北長さんはまが抜けた声を出した。
 吹き飛ぶ蒼を緋が目で追っている間にハイゴブリンは動いていた。すぐに標的を緋に切り替え、襲う、その攻撃に、緋もなす術なく吹き飛んでしまった。

(や、やばい)

 蒼も緋もフラフラだ。立ってるので精一杯だった。
 そんな二人に北長さんが言った。

「ここは退却するしかない。今から別の部隊を向かわせる。被害が最小限になるように、祈るしかない」

「嫌だ!!」

「嫌です!!」

 二人が同時に答えた。

「俺のせいで誰かが傷つくなんてごめんだ」

「僕も同意見です。助けるために、僕はここにいるんです」

 緋も蒼目はまだ死んでいない。
 その時、右の赤いグローブ、左の青いグローブが光り出した。#単語ルビ__ルビ__#
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