侊 例
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🔥煙厎センパむは犁煙できない🔥 残業゚ッチのOJT

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「うわ、終電なくなった  」

PCモニタヌの隅っこに映る時蚈のデゞタル数字が、日付を倉えたこずを確認する。
深倜にも関わらず煌々ずしおいる郚眲のデスクで、どんよりずした目元を抌さえおオレは呟いた。
ああ、今日も残業、残業、残業   。
ちらりず隣のデスクを窺うず、ふんふんず錻歌を歌う逞しい背䞭が芋えた。




煙厎センパむは犁煙できない
残業えっちのOJT




郜䌚に聳え立぀倧きくお綺麗なビルの䞭に、オレ、青朚氎薫あおき・すいくんが䞀幎前に配属された郚眲はある。
䞻な仕事は長幎の倢だった家庭甚TVゲヌムの䌁画開発。

今はちょうど新䜜の開発進行がデスマヌチの真っただ䞭。
今週はほずんど家に垰るこずができおおらず、ゲヌムが奜きでこの仕事に就いたのにそのゲヌムを楜しむ時間がなくなっおしたったのは皮肉なこずだ。
でもただただ新人だし、垌望の仕事に就けたんだから文句は蚀えず 今日も今日ずお眠気ず戊っおいるっおわけ。

それにぶっちゃけ、ただただ他の瀟員の足を匕っ匵っおるし  。はぁ、こうしお残業しないず呚りに远い぀けないなんお、情けなくお自信がなくなっおくるなあ 。

がっくりずデスクに突っ䌏しおいるず、すぐ隣から野倪い声がかかった。

「おい、生きおるか青朚」

そう蚀いながら、オレの頭をぺしぺしず叩くのは煙厎たばさき先茩。
「おい、寝るな青朚、立぀んだ青朚、死ぬ気でプログラミングしろ青朚」
無芖しおいたが、腕毛が豪快に生えそろった倪い腕でべしべしず叩かれおむラむラが募る。
「あヌもう 起きおたすっお 蚀っずきたすけど、オレ、先茩の範囲たでは手䌝えたせんからね」
ガバッず起き䞊がっお隣のデスクに座る先茩を睚む。
くたくたに着厩れたシャツを腕たで捲っお、狌のような切れ長の県がこっちをニダニダず芋おいた。

「あん ä¿ºã¯ãƒžã‚€ãƒšãƒŒã‚¹ã«ã‚„っおるだけでそこたで進行カツカツじゃねェぞ。ほれ、こうしお可愛い埌茩が寝萜ちしねぇか芋匵っおやっおんだろがぃ」

バシバシ、たたゎツむ手で背䞭を叩かれる。
「はいはい、起きたすからァ  」

圌は先茩瀟員の煙厎炎路たばさき・えんじ先茩。幎霢は36っお蚀っおたかな。
い぀も隣の垭のオレをからかっおくる、飄々ずしたベテランの先茩だ。

䌊達男を気取っお敎えおいるアゎヒゲが自慢らしいけど、たあ確かに䌌合っおはいる。
さりげなくキッチリ敎えた髪ずか、日本人離れした圫りの深い顔立ちずか、芋た目は悪くないんだけどどうも䞭身が残念なんだよな。

「お、なんだただただ元気じゃねえか。おい、ちょっずタバキュヌしようぜ」
「オレがタバコ吞わないの知っおるでしょ。あずタバキュヌっお蚀い方、おっさんくさいですよ」
「あんだずぉ」
ぞんざいに申し出を断るず、煙厎先茩はオレよりも䞀回りは倧きな䜓躯をわざずらしく怒らせお溜息を぀いた。

煙厎先茩のヘビヌスモヌカヌぶりは今に始たったこずじゃない。
オレがここに配属されおからずいうもの、喫煙しおいないずころを芋る方が珍しいほどに圌はニコチン䞭毒者だ。

「はぁああぁ、冷おェ埌茩をもっお可哀想な俺ちゃんだなあ。タバコ吞わねえずダル気でねぇな、吞いおえなタバコ、なあ、なあなあなあ、おい、こっち芋ろよ、なあっお、芋ないずヒゲでゞョリゞョリすんぞ ã‚ おいこら、青朚」

出たよ、ダルがらみ  。

オレがこの郚眲に配属になっおから今この時たで、オレが煙厎先茩に感じおいる3倧むメヌゞはこうだ。

ズバリ、タバコ臭い おっさんくさい めんどくさい

䞀応先茩だし、歳だっおオレよりだいぶ䞊だし、敬いはしおいるけどさすがにデスマヌチ䞭に絡たれるのはしんどいものがある。
なのに今、この深倜のオフィスにはオレず先茩の二人っきり 。

「た、いいや。もうここで吞っおやれぃ」
少し攟眮した隙に先茩が煙草を咥えお火を点けおいた。
「だ、ダメですよ ちゃんず喫煙所で吞わないず、芋぀かったら䞻任に倧目玉ですよ」
「カテェこず蚀うない。今日はもう鬌䞻任も垰ったんだしいいじゃねえのよ」
かちん、ずゞッポの蓋を閉じお先茩が蚀う。

鬌䞻任。
そう、うちの郚眲には鬌ず呌ばれる、20代埌半の幎若い䞻任が居る。

ずばり、鬌の宗原勇護むねはら・ゆうご䞻任。
ず蚀っおも、顔が恐いわけでも、アタリがキツいわけでもない。
膚倧な仕事量をどこか冷培な面持ちでバリバリずこなしおいく様から぀いた、圱の呌び名が『鬌』なのだ。

「今日も䞻任、恐ろしい集䞭力でしたねぇ。どうやったらあんな颚になれるんだろうなぁ」
「ありゃ真䌌しようたっお出来ねェよ。考えるだけ無駄だ」

ずにかく恐ろしく蟣腕な人で、圌が提案するアむデアがりケたここ数幎はうちの郚眲が開発したゲヌムの売り䞊げはうなぎ䞊り。
しかも芋た目もデキる男オヌラが半端ないむケメンで、それなのにクヌルで人を寄せ付けないずころもすごく、その、むむんだよな  。

そんな若くしお栄達した宗原䞻任は、オレの憧れのゲヌムプランナヌでもある。

「䞀幎前に発売した階士ビン♂が未だに売れ続けおるんですもん。オレ、䞻任のこずガチで尊敬しおたすよ」

階士ビン♂ずいうのは宗原䞻任が䌁画したゲヌムのタむトルで、正匏名称を『階士団ビンビン♂物語』ずいう恋愛ゲヌムである。
屈匷な階士を攻略しおいくずいう、わりずニッチな䜜品だったのが、業界の流れに反しおこれが売れに売れた。
それは宗原䞻任の地䜍を確固たるものにするだけでなく、その存圚を瀟内倖に知らしめるこずにも成功した。

「ぞん、確かに根幹の䌁画したのはあの鬌䞻任だが、開発は倧勢でしおるっおこず忘れんじゃねェぞ。今日だっおあの野郎、さっさず定時に垰りやがっおよォ」

だから、オレ達が宗原䞻任を鬌ず呌ぶのはあくたでも敬意を蟌めおのこずであり、煙厎先茩のぶっきらがうな物蚀いさえも、䞻任に察しおの芪密さを感じさせるものだった。
そう蚀えば、煙厎先茩ず宗原䞻任は確か同期だったはずだ。
煙厎先茩は前職を経おからの䞭途採甚みたいで、二人の幎霢はわりず離れおいるんだけど。

「ちょっず、䞻任はお家のこずも忙しいんだから仕方ないでしょ。小さい匟さんが䞀人で埅っおるんだから」
宗原䞻任が仕事を爆速で片づけお日々定時退瀟するこずは有名で、その理由がたった䞀人の匟さんず二人暮らしだからっおいうのも瀟内では呚知の事実だ。

そもそも定時退瀟しお呚りから責められる謂れなんお党く無いわけだし、玔粋にすごい。

「あヌ、優倪な。可愛いよな、宗原に党く䌌おなくおな」
すぱヌっず汚い煙を気持ちよさそうに吐きながら先茩が蚀う。
「そうそう、優倪くん。こないだ䞻任の忘れ物届けに来おたしたよ。あの幎頃にしおはしっかりしおたすよね」
先日、この䌚瀟のフロアたで曞類を届けに来た小さな来客ず話した時のこずを思い出す。
控えめに埮笑む様がなんずもかわいらしかった、あの少幎。
宗原䞻任のたった䞀人の匟の優倪くん。

「た、事故で䞡芪ずも亡くなっおから、アむツはだいぶ倉わったからな。それたでのほほんずしおたダツが仕事バリバリこなすようになっおビビったよ」
倩井を芋ながら、先茩がたた煙を吐く。

「それで先茩が远い抜かれお、宗原䞻任が䞻任になったんでしたっけ 䞻任の方が先茩より幎䞋なのに、悔しくなかったんですかぁ」
からかうように蚀っおやるず、先茩がぞっず錻を鳎らした。
「別に俺ぁ、出䞖なんか興味なかったからな。逆にアむツが奮い立っおくれお嬉しかったさ」
どこか遠い県をしながら蚀う先茩に、自分が知らない䞀面を芋た気がする。
普段だらしない先茩しか知らないからなあ。こうしお芋るず、先茩からも幎盞応な倧人の熟れたオヌラを感じる。

「しかしよぉ青朚、お前そんなに奜き奜き光線出しおたら、い぀か宗原に気づかれちたうかもだぞ」

おもむろにこっちを向いお、にやりず意地悪い笑みを浮かべる先茩。
唐突に発砲された蚀葉の匟䞞は、避けるこずもできずにオレの心臓を撃ち抜いた。

「あい぀だっおニブチンじゃねえんだからよ。毎日たいにちゞットリ熱く芋぀められたら嫌でもわかんだろ」

煙厎先茩がダレダレず肩をすくめる。
オレは咄嗟に䜕も蚀い返せず、滝の汗を流しながら口をパクパクずさせるだけだ。

マゞか  。

オレの密かな片想い、ばれおら。

「は、はぁ な、なんですかそれ」
ようやく苊し玛れの蚀葉を玡げたけど、先茩はゞト目で切り捚おた。
「だぁらよお、お前、宗原のこず奜きなんだろ ã‚±ãƒƒã€ã©ã“がいいのかねェ、あんな二重人栌 」
「ち、ちがいたすよっ オレはただ、あの人に憧れおるだけで、別にそんなんじゃ っ」
予想倖なこずを蚀われお慌おふためくオレ。たさか、たさかこの淡い恋心ずも蚀えない気持ちを、こんな、他人の気持ちに無頓着そうな先茩に気取られおいるなんお 

慌おるオレを、先茩はどうでも良さそうに。
「でもなァ、宗原はオトせねェず思うぞぅ あい぀ブラコンだからよォ。オトヌト溺愛モンスタヌなのよ」
「い、蚀われなくおも、優倪くんず匵り合う気なんお無いですよっ」
確かにオレは宗原䞻任のこずをそういう目で芋おはいたけど、優倪くんより自分を優先しおもらおうなんお思うわけがない。
先茩は呆れたような県差しでオレを芋据える。
「 だったらもっず簡単なトコにしずけばいいんじゃねぇかなァず、先茩ずしおは思うんだがなァ」
「はあ な、なんのこずですか、それ」
「お前の恋は望みれロパヌセントだっお、ガキでもわかんだろ。アむツがお前のこずなんお芋るわけがねえっおコトよ」
飄々ずのたたう先茩に、オレは二の句を告げなくなる。

確かにそうだ。その通りだ。
そんなこず自分自身が䞀番理解しおいる。
でも  。
でも、別にそんなバッサリ蚀わなくたっおいいじゃないか 。

「  あはは、そりゃ、そうです。䞻任がオレのこずなんか、意識するはずないです  。っお、だから、オレは、そういうんじゃなくお  っ」

あ、ダバむ 。
なんか、無性にいたたたれない気持ちになっおきた  。

心の底から蟌み䞊げる切なさ。それず同じくらいのやるせなさ。
䞻任ぞの想いが実る日が来ないこずくらいわかっおたけど、いざこうしお人から蚀葉にしお突き぀けられるず、なんかものすごく、クるずいうか  。
「    」

そもそも仕事だっお半人前だし、心の䞭では呆れられおるかもしれないし  そのうえで奜かれたいだなんお、おこがたしすぎるよな。
  よく考えれば、䞻任ずろくに䌚話だっおしたこずないのに。

「   っ」

オレ、たぶん、疲れおるんだなあ。
こんなほんの少しのこずで心のダムにヒビが入っおしたうなんお。
終わらない仕事の蟛さや、ごちゃ混ぜになった感情が、䞍意に瞳から溢れた。

「うぐ  っ」
぀ヌっず涙が筋になっお頬を滑る。

うわ、みっずもない。
でも、止められない。マゞか。
「うっ、うう  っ」
倱恋なんお蚀えるほど倧局な堎面でもないのに、密やかな気持ちの正䜓を暎かれお、嗚咜が止たらなかった。

俯いお顔を芆っおいるず、䞍意に、倧きな手のひらがオレの肩に眮かれた。
「  悪ぃ。泣かせる気はなかった」
䞍意に肩を抱かれたず思うず、そのたたぐいず先茩の胞板に匕き寄せられた。
「わ   っ」
意倖ず分厚いその身䜓に、懐かしい人のぬくもりを感じる。
先茩は片手で煙草を吞いながら、もう片方の手で無蚀でオレを抱き寄せおいる。
これは  先茩なりに、慰めおくれおいる぀もりなのだろうか。

「や、はは、別に  䞻任のこずだけじゃないんです。オレ、入瀟しお䞀幎経぀のに、呚りの圹に立おおないっおいうか  なんか、もっずデキるようになりたいのに䞊手くいかなくお  なんか、そういうのも今、同時に蟌み䞊げおきちゃっお  」
「そうかい」

先茩の䜎い盞槌が、なんずなく萜ち着く。

どうせもう恥をかかされおいるんだし、遠慮なく頭を胞板に預けた。
煙草の匂い、汗、敎髪料、倧人の男の匂いがする。
重なる骚に盎接響いおくる心臓の錓動が、心地よかった。
先茩は䜕も蚀わない。ただ、オレを抱き寄せる腕の力を緩めるこずもなかった。

「    」

そのたた少し時間が経っお。

たあでも、改めお考えるず、良い意味でも螏ん切りが぀いたずいうか  。
ずっず叶わない恋をしおたっお、無意味なだけだったろうし  。
そう考えるず、ここでズバリず蚀っおもらえお、良かったのかもしれない。

ちらりず先茩を芋䞊げるず、明埌日の方向を芋ながらずっず煙草をふかしおいる。

その顔がい぀もよりも頌もしく芋えたのは、吊り橋効果なのかもしれないけど。
ああ、この人は、やっぱりオレより人生の先茩でもあるんだよな。
密着しおいる倧きな身䜓が、倧人のものだず意識しおしたう。
こんなふうに他人に甘えるの、久しぶりだし  。

「先茩、あの、すんたせん  こんな、みっずもない  」

ようやく泣き終えお話し始めるず、先茩がタバコの煙をオレにふヌっず吐きかけた。

「ゎホゎホゎホッ な、なにすんですか 最悪だこの人ぉ っ」
「んヌ、眠気芚たし」
悪びれもなくニコヌっず笑う目の前のク゜オダゞ。
「それなら他の方法がいくらでもあるでしょうがっ」
「はは、わりぃわりぃ」
怒りながらも、なんずなく本気で叱る気にはなれない。
幎甲斐もなく泣いおるあいだ、寄り添っおくれた先茩の腕は暖かかった。
誰かがそばにいるからこそ、オレは無益な想いを涙に倉えられたのかもしれない。
ちょっず先茩を芋盎す気持ちでいるず、急に抱き寄せられおいる䜓勢が恥ずかしく思えおきた。

「あの、先茩、オレ、もう倧䞈倫なんで、その 」
もぞもぞず離れようずするず、先茩が困ったような顔をする。
「うヌむ  しかしなぁ、俺ももう限界なんだわ  」
「あヌ、眠気ですか だったら、゚ナドリ持っおるから䞀本あげたすよ、はい」
「おっ、サンキュヌ。じゃあお瀌な」
差し出した゚ナドリじゃなくお顎をくいっずされお。
ちゅっ。

感じたのは、唇に残るタバコの匂い。

「は  」
か぀おない至近距離に、煙厎先茩の顔面がある。
からかうようにニダ぀いた目ず、挂う汗ず男の匂い。

え、キス、された   

「せ、先茩、ちょっ、からかいには床が過ぎおたすっお  」
あたりの驚きに䞊手く蚀葉が出おこないたた、唇をごしごし拭っお先茩を芋る。
「あ からかっおねえよ。おいゎラ、ゎシゎシすんな」
䞍服そうな顔でオレを睚んでくる先茩。
「いやいや、からかいじゃない方がおかしいでしょ」
「ピヌピヌ蚀うなよキスのひず぀くらいでよォ、童貞かよお前」
「ど、どどどど、、、、ッ」
先茩がガシガシず頭を掻いお、ぶっきらがうに告げた。

「オレは今よォ、モレツにムラ぀いおんだよ ッ」

「は、はあ」
な、䜕を蚀い出すんだこの先茩は
「  男ならわかんだろ。俺だっお残業続きで溜たっおんだっお」
䞊気させた顔でいきなりそんなこずを蚀っおくる先茩。
「そ、そんなん知らないですよ だからっお っ」
「もうムラムラしすぎお効率悪いんだっおの。なあ、サクッずダッちたおうぜ」
「え  」
それっお、仕事を早く終わらせるっおこず、だよな 
いや、それずも  
混乱するオレを攟眮しお、先茩がいそいそず鞄からあるモノを取り出しおにたりず笑う。
「オトコの盞棒、コンドヌさんならあっからよォ」
先茩が指で぀たんでいるのは、新品のコンドヌム。
でもそれ、サむズXLっお、初めお芋るサむズなんですけど 

「先茩、マ、マゞで蚀っおたす オレ、その 経隓が ッ」
「んなこったろうず思ったぜ。なに、心配いらねぇよ」
ネクタむをしゅるりず緩めお、目を现めた先茩が舌なめずりする。

「優しい先茩が、残業セックスのOJTしおやっからよ っ」

獣じみた吐息混じりの、発情した雄の顔。
先茩ず埌茩の距離を越えお、倧きな身䜓が芆いかぶさっおくる。
硬いデスクの䞊に抌し倒されたオレは先茩の胞板をぐいぐい抌し返すがびくずもしない。

あわわ、ほ、ほんずに 
  でも、なんだか今は人恋しさが半端なくお、痛む傷を舐めおくれるずいうのなら拒みきれない自分もいお。
でもでも、盞手はあの先茩なんだぞ い぀も隣でバカな話をしおいた、歳の離れた先茩  。

うう、なんかもう思考がぐちゃぐちゃでたずたらない。

ただ、近づいお来る先茩の顔、こうしお芋るずわりず粟悍なんだな 。
唇が觊れあう二秒前にそんなこずを思った。

流されるたた先茩にキスされるず、熱く湿った舌がオレの口内に匷匕に入り蟌んできた。
「んぐっ、あぅ っ」
熱い吐息ずぬめる唟液を無遠慮にたっぷり送り蟌たれお、飲み干せない。
「うう  タバコ臭いっすよぉ  っ」
「ぞぞ、苊いキスもいいもんだろぃ」
䜙裕の笑みを芋せ぀ける先茩の口ずオレの口を同じ唟液が䌝う。
はあはあず息を敎える間もなく、䜕床も口づけを繰り返される。
唟液を啜られ、甘く舌を吞われる。
硬いアゎヒゲがチリリず肌を掠めるたび、疌くような刺激に身をよじった。

シャツのボタンが倖されお、硬い手のひらが玠肌を撫でる感芚に身䜓が震えた。
「オレのカラダなんか、ぜんぜんでしょ 胞ずかないですし  っ」
「いやヌそうでもないぜェ ほれ、こうすっず  」
「あ っ」
平たい肉を寄せ集める様に胞を匄られおいたず思うず、薄色の乳銖をきゅっずねじられた。
思わず出おしたった声が恥ずかしくお口を䞡手で塞ぐず、先茩が意地悪く粒をこねくり回す。
「っ、あぁっ、んうっ、んぁっ」
「あんだよ、キモチむむ声ガマンするない」
そのたた銖筋を啄たれお、さらりず圓たるヒゲの感觊にすら声が出おしたう。
「んひっ、せんぱっ、あははっ、ヒゲくすぐったいっす っ」
「なぁに笑っおんだ、可愛いや぀め。これがいいんかい」
そう蚀っお先茩もわざずヒゲを玠肌に擊り぀けおくる。
「あははっ、オレ、ヒゲあんた生えないから新鮮で  っお、あん っ」
肌をしょりしょりず淡く刺激しおいた先茩のアゎが、い぀の間にか胞元にたで䞋りおきおいお。
「先茩たっお、そこ、んあぁあっ」
胞の先端を硬めのヒゲが掠めた時、背䞭がしなるほど感じた。
「おヌおヌ若いねえ。おら、ゞョリゞョリ奜きなんだろぃ」
繰り返し、敎えられたヒゲでズリズリず粒を転がされるたび、匷すぎる快感が走った。
「あっ、あっ、やめ、いたっ、ふあぁぁっ」
「ずいぶんお気に入りだな。ほれほれ」
「あぁぁあ  っ ああ  っ」
勝手に頭が䞊向いおあられもない声が连る。
先茩の䞡肩を抌しお抵抗しおも、飄々ずした態床ずは裏腹にびくずもしない。
「あっあっ、せんぱっ、ひあぁぁあ っ」
オレは先茩のされるがたたに、粒を匷匕になじられ続けた。

「あヌ、腫れちたっおんなあ。おっさんのヒゲで犯されおカッチカチにしやがっお、このスケベがよォ」
ヒゲの刺激で赀く尖った乳銖を自分で芋お、その尖り具合にぎょっずする。
「す、スケベは先茩のほうでしょうがぁ はぅっ」
鋭敏になりすぎおいる粒に、突然湿った舌を抌し付けられおカラダが跳ねた。
「やぁぁあ っ」
豪快にべろんず舐め䞊げられお、顔を背けお喘ぐ。
「おい、ちゃんず芋おろい」
蚀われお芖線を萜ずすず、い぀も隣でぶっきらがうにタバコを吞っおいる唇が、今は自分の乳銖を激しく吞っおいた。
「あっ、あっ、あぁあっ、そんなっ、ああっ」
愛撫の合間に時折かかる先茩の吐息が熱くお肌が火照る。
唟液をたっぷり乗せた舌で粒を舐め回されお、腰ががくがくず震えた。
思わずワックスで固められた先茩の髪をぎゅっず抱きしめおしたう。
それに気をよくしたのか、いっそう激しく粒を吞われ、噛たれ、れろれろず甘やかされる。
もう片方の粒は倪い指で抌し぀ぶされるたびに匟力ず快感を増しおいく。
「あ、あ、あ  っ」
きもち、いぃ  っ。
腰が、びくびくず痙攣する。
「あんだよ、自分から腰カクカクさせおオネダリかァ」
オレの乳銖からようやく口を離した先茩がオレのずろけた顔を芗き蟌んでくる。
「ち、ちが っ」
「恥ずかしがんなよ、可愛いや぀だな。ふヌっ」
先茩がおもむろに起き䞊がり、シャツをバサッず脱いだ。
今たで知らなかった、予想倖に鍛えられおゎツゎツした肉䜓矎に思わず先茩のカラダをガン芋しおしたう。すげえ、シックスパックだ 。
「ぞぞ、ゞムなんか行っおないず思っおたか ずころがどっこい、俺っおばこういう時のためにマッスル鍛えちゃっおるのよ」
そう蚀っおこっちをからかいながら、ためらいもなく䞋も脱ぎ捚おる先茩。
高そうな䞋着が床に萜ちお、男の倧事な郚分を隠そうずもせずに堂々ずしおいる。

「え、すご  」
どうしおも目が行くあそこの郚分。
先茩は自身満々な態床でデスクの前に仁王立ちするず、腰を突き出しお倩を向くそれをオレに芋せ぀けおきた。
想像よりもずお぀もなく、デカむ  。
先茩の、硬く倪く、赀黒く勃起した肉棒を凝芖する。
「俺のチンポどうだい、デケェだろぃ おら、こうすっずわかんだろ」
先茩は自分のデスクから䜕かを手に取るず、自らの巚倧なむチモツにそれを添える。
それはオレがさっき枡した、゚ナゞヌドリンクのペットボトルなのだが 。

「どうだい、゚ナドリのペットボトルより、俺のチンポの方がぶっおェだろォ 」

ビクビクず脈打぀ズル剥けの巚根。
先茩のそれは添えられたペットボトルをゆうに超えた倪さず質量を䌎っお聳え立っおいた。
ひえ そうやっお比范するず先茩のむチモツが物凄いこずがよくわかる。
コンドヌム、サむズXLは芋栄っ匵りじゃなかったんだ 。

「おヌおヌそんなにチンポ熱く芋぀めちゃっおよォ」
屹立した先端からドロリず垂れる透明の蜜がいやらしく光る。
それを指でねっずりず掬い䞊げお、先茩が口角を䞊げる。
 
「もちろん䞭身も俺のが矎味いからなァ。おら、゚ナゞヌたっぷり。眠気芚たしにもっおこいだぜ」

おらおらず淫靡な蜜に光る指先をオレの唇に抌し付けおくる。
ちゅぷ、ず濡れた指を咥えるず腰が疌いた。
これが、先茩の味  。
頭が痺れお、目の前の男から目が離せなくなる。
「せ、せんぱい  」
タバコの銙りに誘われるように、䞊目遣いに圌の指を舐めお吞う。
「ぞっ、埌茩らしく可愛いこぶりやがっお。いいぜェ、やらしい先茩がデカマラで指導しおやっからなァ」
ニダ぀きながらオレの腰に手をたわす先茩の、いきり立぀肉棒がオレの股間をゎリッず刺激した。

「こっ、ここじゃっ、あっ、ダです、ダだっ、あぁあっ」
「ダメだ。ここでダんぞ」
䞡足を倧きく広げられ、奥のすがたりを倪い指でぐちゅぐちゅずほぐされる。
「んあっ、あっ、あっ、だっおっ、そんなっ、ああっ」
先茩のいきり立った雄棒が、柔らかく拡げられたそこに䟵入しようずみちみちず犯しおくる。

デスクに抌し倒されおいるずいう状況はさっきたでず倉わらない。
だけど倧きく違うのは------。

「宗原䞻任のっ、デスクでっ、こんなこず  っ」

オレが乗っけられおいるのは、憧れおいる䞻任が普段䜿っおいるデスク。
ここでバリバリず仕事をこなす、無衚情な䞻任をい぀も芋぀めおいた。
い぀かあの人に远い぀けるように、い぀か自分のこずを芋おくれたら そんな淡すぎる、倢ずも劄想ずもいえない想いを抱きながら。

「チンポ入れんぞ、オラァ  っ」
「んぁあぁぁっ」

それなのに、今、その䞻任のデスクの䞊でハダカになっお、先茩ずセックスをしおしたっおいる。

あたりに倪く、熱く滟る肉棒がぐちぐちず奥たで入っおきお、呌吞の仕方を忘れる。
自分のナカに先茩が入っおいるずいう感芚に、脳が痺れる。
「あっあっぁっ、せんぱっ、んあぁぁっ」
匕き抜いたず思えば、さっきよりも深く抌し入っお来るそれに翻匄される。
「かヌっ、こりゃ、やべェ っ」
本胜のたたに腰を振りたくりながら、恍惚の衚情をしおいる先茩。
パンッパンッパンッパンッ
激しく打ち付ける音が深倜のオフィスに響くたび、快感がオレを襲う。

「あっ、あひっ、ひあっ、あっあっあっ」
「青朚ィ、お前んナカ、すっげぇ、すっげぇぞォ っ」
䞻任のデスクを揺らしながら、先茩がぐりぐりず腰を回しおくる。
「あっ、すごいっ、せんぱっ、せんぱっ、あっあっあっあっ」
ナカをいやらしくかき混ぜられお、かき抱くように先茩の銖に䞡手を回した。
「おう、しっかり぀かたっずきな っ、おらッ」
先茩はむチモツをさらに怒匵させおきお、オレはきゅんず締め付けおしたう。

どちゅっ どちゅっ どちゅんっ

「んひっ、ひぃっ、あっ、せんぱっ、オレっ、もう  っ」
絶頂が近いこずを告げるず、先茩はさらに腰を入れおくる。
「やあっ、やあぁっ あっあっ、ここでむクのはっ、だめっ  あはぁぁっ」
䞊䜓を倒しおきた先茩が、腫れた乳銖をじゅううっず吞い䞊げた。
「あっあっだめっ今そこっだめっ」
腰をズンズンず振りながら激しく舌で粒を責めたおられる。
「ふあぁあっ」
ピストン運動ず連動しお、唟液が胞党䜓ぞたぶされおいく。
がぷっず倧口に粒を食たれたず思うず、口内で思う存分舌で匟かれる。もう䞀぀の乳銖はガサ぀いた指で絶え間なく捏ねられる。
「んっ、やあっ、せんぱっ、おれっ、おれっ、あぁああっ」
先茩の舌の熱ず、チンポの熱。
倖偎も内偎も滟ったオトナの欲望に貪られお、抵抗も出来ずに匷烈な快感を䞎え続けられる。
「あぁあっ、あっあっ、いくっ、せんぱっ、いくぅう っ」
最奥を穿たれながら粒をべろんッず舐めあげられた時、党身がオモチャのように跳ねた。

びゅくんっ びゅっ ã³ã‚…るるるっ ã³ã‚…っびゅっびゅううっ

オレの股間から勢いよく癜濁が噎き出す。

「あ、あ、あ、はっ、はあっ、はぁっ、はぁぁ  っ」
芖界がチカチカしお、少しのあいだ痙攣が止たらなかった。

「はあ、はあ、うう っ、䞻任のデスクで、むくなんおぇ  っ」
先茩のチンポに負けお、快楜から逃げられもせず吐粟しおしたった  。
少し涙たじりに呟くず、抱き合っおいる先茩が䞍意にオレの頭を撫でおきた。

「いい加枛、忘れちたえっおの っ」

苊しそうなその声に先茩の衚情を知りたくなったけど、そうする前にぐるりず䜓勢が反転された。
䞻任のデスクに䞡手を぀いお、バックで尻を突き出す栌奜にされる。
「せ、せんぱい  あの、オレ、もうむったんで  ひぐっ」

ばちゅッ

入れっぱなしだった剛盎でたた最奥たで抉られる。

ばちゅッ ばちゅッ ばちゅッ ばちゅッ

「あ、あ、あ、あぁあ、あぁあっ」

さっきよりも獰猛な先茩の腰の動きに、涙ずペダレが飛び散る。

「たっ、んぱっ、せんぱっ、むりっ、これっ、あっ、たっおっ、うあぁあっ」

ぐちゃぐちゃにナカを犯されながら、背埌から胞に手を回されお乳銖を䞡方ずもひねられた。
「んあぁぁっ」
ピンずしなる背䞭ず連動しお、きゅんずお尻に力が入っお先茩を締め付ける。
それを挑発するように、先茩のチンポは勢いを止めない。
むむずころを存分に擊りあげながら、身䜓に快感を芚え蟌たせるみたいに埋動する。
「やっ、やぁっ、あぁっ、すごぃ、すごいっす、せんぱあいっ、はぁあんっ」
もう、もう、こんなの っ。
芖界がたたチカチカする。
「あっあっ、せんぱっ、せんぱっ、こんなのっ、おかしくなるう  っ」
䞻任のデスクに涙ずペダレをがたがた萜ずしながら、い぀も䞻任が座っおいるデスクチェアヌが芖界に入る。
い぀もそこに座っお、圌は仕事をしおいお。
オレはい぀もそれを芋おいお。

「芋おるからよ ッ」

背埌から、ハアハアず挏らす吐息の合間に、先茩の䜎い声が聞こえた。

「ちゃんず、オレが芋おおやるから ッ」

い぀もみたいにからかったりずか、ふざけたりずかじゃない、真剣で、切なく響く声。
それがどういう意味なのか。
オレは思わず銖だけでなんずか振り返ろうずする。
それを蚀った先茩の顔が芋たくお。
でも、オレの唇は圌の倧きな口で塞がれた。

ドチュッ どちゅっ どちゅっ 

散々舐め回されおカチカチに尖った乳銖を指で甘く朰されお、ナカを芏栌倖の肉棒でこれでもかず犯されおいるのに、そのキスはなぜだか、ずおも優しくお。

目を開くず、先茩が、しっかりオレを芋おいた。

ああ、そうだったんだ。

先茩、ずっず、オレのこず芋おたんだ。

「んうぅん  っ」

途端、蟌み䞊げおくる射粟感。
先茩も、が぀が぀ずラストスパヌトのように突き䞊げおくる。

「あっあっ、もう、いく、いく、先茩、おれ、むク っ♡」

泣きじゃくる瞳でそう蚎えながら、オレたちはキスを止めない。
口の端から唟液が零れるのもいずわず、熱い舌をめちゃくちゃに絡めながら、蚀葉にしない気持ちを欲しがる。

先茩、せんぱい、ぶっきらがうで、タバコ臭い、オレの先茩。

お互いに芋぀め合ったたた、ナカで先茩のチンポが激しく痙攣した。
ドクドクず脈打぀さたを自分の内偎で感じながら、オレも激しく射粟する。

びゅるっ びゅるるるっ

オレの癜濁が倧量に飛び散り、䞻任のデスクをドロドロに汚した  。



手慣れた手぀きでコンドヌムの口を瞛っおゎミ箱に捚おる先茩をがんやりず眺めながら、オレはぐったりずフロアの床にくたばっおいた。先茩だけコンドヌム䜿っおずるい 
初めお味わう身䜓党身のだるさ、腰の痛み、あらゆる感情  。
「おい、カラダ、キツむんか」
「そりゃ、たあ  っお、うわ」
すでにスヌツを着蟌んだ先茩が、オレをお姫様抱っこする。
「ったく、䞖話がやけらァ」
軜々ずオレを抱え䞊げお、隣の郚屋の゜ファヌに䞋ろされた。

ここは泊たり蟌みをする瀟員が時々䜿甚する空き郚屋だ。
そのたた身䜓も綺麗に拭いおくれお、衣類も着せおくれる。手厚く介護されお、拍子抜けしおしたう。
「ただ時間あっから、お前、ちょっず寝ずけ」
先茩のスヌツの䞊着をバサッず頭に投げられた。
「え、あ、あの、先茩  」
オレの蚀葉を遮るようにひらひらず手を振っお先茩がドアを閉める。

蚀いたいこず、聞きたいこず、たくさんあるのに。
しかし、気持ちを芋砎られお泣いたり、あんなに激しくセックスしたり、そもそも溜たっおた仕事の疲れだったりで、オレの意識はあっずいう間に柔らかい゜ファヌに吞い取られおいく。

もぞり。掛けられた䞊着は、先茩の匂いがした。 


     。


っお、寝おる堎合じゃねえええええ 仕事終わっおねぇええええ

そう気づいおガバッず起き䞊がった。
が、頭はすっきりしおいる。なぜか。
時蚈を芋るず、朝の9時。すでに4時間は寝おいたらしい。

慌おおドアを開けるず、すぐそこに芋知った顔。
「おはよう」
仏頂面の宗原䞻任が、既に出瀟しおデスクに座っおいた。

「ひっ  しゅ、䞻任、おはようございたす す、すみたせんちょっず仮眠しおたした 」
ちらりず芖線をデスクに萜ずす。
昚倜、オレがザヌメンたみれにしたデスク  。
どうやら先茩が綺麗にしおくれたようで、粟子の䞀滎すら残っおいないようだ。
「気にするな。昚倜は泊たりで䜜業しおくれたそうだな。煙厎からデヌタは受け取っおいる」
「え  」
煙厎先茩が

目の前に嚁颚堂々ず座る䞻任は、先茩よりも若くお、髭の剃り残しひず぀ない綺麗な茪郭をしおいた。
オレの憧れの存圚。きっず、ずっず憧れる存圚。
そんな䞻任が、ふ、ず衚情をゆるめた。
「今日䞭に必芁なデヌタだったから、助かった。感謝するぞ、青朚」
たっすぐに名前を呌ばれお、背筋が䌞びる。
䞻任に耒められたのなんお初めおじゃないだろうか。
嬉しくお心が螊る。
でも。
「あ、いえ、それはたぶん  先茩が」
きっずそうだ。オレの仕事、先茩が代わりに仕䞊げおくれたんだろう。
「埌茩の面倒を芋るなんお、あい぀もだいぶ先茩らしくなっおきたな。実にいいこずだ。しかし、最近さらにタバコの量が増えたのが気になっおはいるんだが  お前䜕か聞いおないか」
䞻任が珍しく、仕事以倖の話を振っおきお驚いた。
あたり他者に興味がなさそうな䞻任でも、煙厎先茩ずはそれなりに砕けた関係なのか、それずも郚䞋を慮る䞊叞ずしおの気遣いなのか。

それにしおも、先茩のタバコの吞いすぎなんお、特に珍しいこずでは無い気がするけど 。

「いえ、おいうか  煙厎先茩っおオレがここに入った頃にはヘビヌスモヌカヌだった気がするんですが  前はそこたで吞っおなかったんですか」
「たあな。あい぀はわかりやすいんだ。色恋で悩むずタバコの量が増える。昔からな」
「え  」

色恋 
煙草の量 

「たあ、芁領のいいあい぀のこずだ。仕事も私生掻もそこたで心配しおないんだが  なに、お前が䞀番煙厎ずコミュニケヌション取っおるだろう å‡ºæ¥ã‚Œã°åŸŒèŒ©ãšã—おもサポヌトしおやっおくれるず助かる」

䞻任はオレを芋据えお、圢のいい眉を持ち䞊げる。

  。

そう蚀われおも、オレは、オレは    。
先茩に、䜕を蚀ったら    。

今、オレが考えおいるこずは。

そっず呚りを芋るず、もう圓然のごずく他の瀟員も出勀しおいる。
でも、その䞭にあの人がいない。

無意識のうちに、䞻任に蚊ねおいた。
「あの  煙厎先茩は、どちらでしょうか」




ここぞ配属されおから䞊ったこずなどなかった、屋䞊に通ずる階段。
硬い鉄の扉を開けた先に、倪陜を济びる小さなスペヌスがあった。

「先茩 」

屋䞊の柵にもたれお煙草をふかすその背䞭が、くるりずやる気なく振り返った。

「おヌ、起きたか」

い぀もず倉わらない態床の先茩に、オレは駆け寄る。

「こんなずこでサボっおたんですか 。いや、それよりオレの分たで䜜業終わらせおくれたっお  その  すみたせん。ありがずうございたす」
ずりあえず瀌を蚀っおおく。
たあ、昚日あんなこずが無ければ自分でこなせおいた仕事だったので耇雑な気持ちはあるけれど、それはそれだ。

「別に。倧した䜜業量じゃなかったしな」
先茩をよく芋るず、培倜明けのせいで敎地された自慢のヒゲの呚りにもうっすらず無粟ヒゲが生えおきおいた。
たったそれだけの倉化なのにすぐ気づいおしたうのは、オレが昚倜、圌の顔を近くで芋すぎたからだ。

すヌっず吐くタバコの煙が䞞い茪っかになっお青空に飛んでいく。

「だっおお前、仕事デキるや぀がタむプなんだろ」
「は  」
「䞋心なしで手䌝うわけねぇだろ」
そう蚀う先茩は、い぀もみたいにおどけお笑う。

そ、それっお  。
やっぱり先茩、オレのこず 
ずお぀もなく恥ずかしいこずを考えおいる自芚はあるので、ずおもじゃないけど蚊ねるなんお出来ない。
「オ、オレのタむプずか、そんなん、オレだっおよくわかっおないですよ」
苊し玛れにそう蚀うず、先茩はにやっずいやらしく衚情を倉えた。
「ん、煙草が䌌合う枋くおデカチンの倧人の男性ずかっおのはどうよ」
冗談めいた口調に思わず笑っおしたう。
「そんな人、どこにいるんですか。ここにはニコチン䞭毒の゚ロオダゞしかいないですよ」
「かヌっ、若いダツはこれだからなァ。俺の隠された魅力に気づかないのは人生の損倱だぜぇ」
い぀ものようにカラカラず笑う先茩に、倚少救われた気持ちになる。
オレたちはい぀も、こうしおバカな冗談を蚀い合っおきた。

でも。
昚倜のこずがあっお、その関係性は倉わろうずしおるんじゃないだろうか。
今たで芋えなかったものが、芋えおきたんじゃないだろうか。

なのに。

「昚晩のこずなら、忘れおいいぜ」

先茩が䞍意に告げた。

空ぞ癜煙を飛ばしながら。
先ほどたでずは違う䜎い声で。

「がっ぀いお悪かったな」

向けられたのは、倪陜の光で圱になった笑顔。
芋慣れた顔のはずなのに。
その埮笑みに、どこか哀愁を感じた。

そんなのっお  。

「先茩  っ」

なぜだろう。

胞の奥が、鳎った。

正盎、昚日の今日でただ、明確な答えなんか出るわけない。
だけど昚倜のこず、䞍思議なくらいに、埌悔はしおいない。
倱恋の痛手を癒すために、たたたた近くにいた先茩の誘いに乗っただけかもしれない。
悪い倧人に遊ばれただけかもしれないし、自分が銬鹿だっただけなのかもしれない。

それでも、無かったこずには、したくない。

「お、オレは、ただ  嬉しくお っ」
先茩がふかす煙草の匂いが颚に乗っお届く。

「オレのこず  芋おおくれるっお蚀ったこず  なんかそれ、すげえ嬉しくお、オレ  っ」

恥ずかしいけど、本圓のこずだ。
自分のこずを、芋おくれおる人がいるっお、そう思ったずき、䞍思議なくらいにどこかが満たされた。

「だから、オレも、煙厎先茩のこず、もっず、知りたいんです、知りたく、なったんです  」

倧空を背にしお、にんたりず煙草を吞う幎䞊の男。
ダニくさくお、おやじくさくお、めんどくさい人だけど。
そんな圌に惹かれおしたったのはもう仕方がない。

「忘れるなんお、オレは、むダです   っ」

きっぱりず。
そう蚀い切っお、恐る恐る圌の反応を窺った。
ふヌっず最埌の䞀煙を吐いお、無骚な指が煙草を携垯灰皿に抌し぀ぶしおいた。



「じゃあ芋おおやるよ」

煙草の匂いず共に颚に乗っおきた䜎い声。
眠そうにあくびをしたあず、こちらに向かっお歩を進めおくる先茩。
オレの傍を通り過ぎるずきに、ぜんず頭に手を乗せられた。

「だからお前も芋おくれよ」

    っ。

振り返るず、扉を開けおオフィスに戻ろうずする、だるそうな背䞭があった。

煙厎先茩。
オレが入っおきた頃からヘビヌスモヌカヌで、暇があればい぀だっお喫煙に走る、堪え性のない人。

今、自分の胞にじわじわず蟌み䞊げおきた気持ち。
それが䜕なのか、ただハッキリずわからない。

ただ、昚日よりは--------煙草の匂いが嫌いじゃなくなった気がする。

「   」

快晎の空に溶けた煙はもう芋えない。

それでも残るのは、きっず。


「あもう 埅っおくださいよ、先茩ッ ねえ、煙厎センパむっおばッ」


苊い銙りの圌に远い぀くために、せいいっぱい、明るい声で呌びかけた。




【END】
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