49 / 55
攻略対象全員集合
第49話
しおりを挟む
「そもそも、交際や結婚を政の一環と考えているルヴィ様と、恋を知らないミュゲ様の間で恋愛が成り立つのでしょうか」
「全くもってその通りなのですが、そういう根本的なところから考え始めると話が立ち行かなくなるので、ひとまず今は横に置いておきましょう」
ミュゲがこの齢になるまで恋愛経験がなかったのは、彼女を取り巻く環境が多分に影響しています。しかし、ルヴィも負けず劣らず特殊な状況下に身を置いていたようです。いっそのこと、二人まとめてヴィランシア国あたりに送り込んで、愛の何たるかを学んできたほうが手っ取り早いのではないでしょうか。あるいは、ダンに頼めば喜んで講師を引き受けてくれるでしょう。
「ラヴィさんなら、ルヴィさんがミュゲちゃんをどう思ってるかわかるんじゃないの? 好きな子のタイプとか、ねえ」
「どうぞ、ラヴィとお呼びください。先程まではそう呼んでいらしたでしょう」
やはり彼は偶然ではなく、私とミツの動向を把握したうえでこの場を通りかかったようです。我々が油断しすぎているのか、はたまた彼の諜報能力が人知を超えているのかはわかりません。いずれにせよ、今さら彼に隠し事などないわけですから、考えるだけ無駄というものでしょう。
「そうですね……。ルヴィ様は対人関係においても好き嫌いがはっきりと分かれる方なので、好意の有無も比較的態度に出やすいかと存じます。少なくとも、ミュゲ様については憎からず思っていらっしゃるのではないかと」
確かに、ルヴィは幼い頃から甲斐甲斐しくミュゲの世話を焼いていました。なまじ君主として十全な資質を備えているため、社交界での人付き合いこそそつなくこなすものの、利害関係の発生しない場において、わざわざ嫌悪している相手へ干渉することはないでしょう。また、ミュゲも彼の言であればおおむね素直に従います。どうしても聞き入れなかったのは弓矢の撃ち方くらいです。
そういった意味では、お互いにある程度の親愛の情は抱いているともいえます。しかし、このような関係性が築けたのは、ルヴィの生来の気質によるところが大きいです。また、ミュゲが極端に世事に疎いという点も功を奏していると思われます。お互いを気にかけているうちに恋愛感情が芽生える、というような展開が期待できればよいのですが、少なくとも現状では腐れ縁以上に発展する気配はありません。
「好みについては、ルヴィ様に直接伺ったわけではないのですが……」
思案顔で腕組みをしていたラヴィが、私にちらと視線を送ります。よもや私にルヴィの好みを推測しろとでもいうつもりでしょうか。私が首を傾げると、ラヴィはふっと小さく息を吹き出して笑いました。
「まず、自分の意見を持っている方のほうが好ましいと思われます」
私とミツは感心したように頷きます。優柔不断な態度はルヴィの最も苦手とするところです。
「それから、ルヴィ様と対等に議論を交わせる程度の知性も欠かせません。加えて武術の心得がある方なら申し分ないでしょう」
条件そのものは想定していたより少なかったものの、全てを同時に満たすとなると、この上なく狭き門といえるでしょう。何しろ相手は入学直後から記念祭実行委員に選出され、一足飛びに上級生の講義へ参加するほど頭の切れる逸材です。何より、彼の知性がいかに優れているかは、私自身が身に染みて理解しています。
「はいはーい。もしもミュゲちゃんがルヴィさんと結婚したら、ヴィエルジュ国は誰が治めるの?」
閑話休題とばかりにミツが元気よく手を挙げます。そろそろ考えが煮詰まって頭が破裂する寸前だったので、流れが変わったことに私は密かに安堵していました。
「たとえ結婚しても、ミュゲがヴィエルジュ国の領主であることは変わりません。強いていうなら共同統治になるのでしょうか。事実上の併合という線も考えられます」
「そうなんだ。でもさ、シモンが自分で領主になろうとは思わないの?」
「私が? ……考えたこともありませんでしたね」
「あるいは、シモン様がルヴィ様と婚姻を結べば、シュタインボルク国の支配権を握ることも不可能ではありません」
ミツが投げかけた質問だけでも、私を狼狽させるには十分すぎる威力がありました。にもかかわらず、ラヴィまで彼女に便乗するような発言をします。
「確かに、我が家は代々領主の補佐を務めて参りました故、治政に関するノウハウがまるで身についていないというわけではありません。しかし……」
そこまで言いかけて、私は以前シャリマーへ浴びせかけた口上を思い出し、思わず口の端が緩んでしまいました。そんな私の反応を見て、ミツとラヴィは不思議そうに顔を見合わせます。
「心根の腐った人間に、民を導くことはできません。だからこそ、私は領主にはなれないのです」
私の返答を聞いても、ミツはまだ腑に落ちていない様子でした。一方、ラヴィはなぜか嬉しそうに微笑んでいます。
「……シモン様、やはり私と結婚」
「しませんよ。何度も言わせないでください」
結局、話し合いの内容は当初の議題から大きく逸れ、有効な案も出ませんでした。今のところは記念祭を待つほか、我々にできることはなさそうです。
「記念祭の見学にはシモン様もいらっしゃいますよね。楽しみにしております」
ラヴィの言う通り、ルヴィとの約束を取りつけた時点では、私も従者として同伴するつもりでした。しかし、そうなると当然、ラヴィとも顔を合わせることになるでしょう。先頃の一件以来、可能であれば彼との接触は避けたいと考えていましたが、向こうもそれは織り込み済みのようです。
空に瞬いていたはずの明けの明星はいつの間にか姿を消し、冴々とした空気に乗って食欲をそそる匂いが漂ってきます。間もなくミュゲがお腹を空かせて寝床を抜け出してくる頃でしょう。そろそろ自室へ戻らなければなりません。
「ラヴィ、襟巻を返していただけませんか」
各々の寮へ引き返すべく踵を返しかけたとき、私はラヴィに取り上げられた襟巻の存在を思い出したました。呼び止めると、彼は手の中の襟巻と私の顔を交互に見比べた後、深々と頭を下げます。
「申し訳ございません、シモン様。私の汗がついてしまったようなので、こちらは一旦お預かりいたします」
「そんな、洗えば済むことですから……。どちらかといえば、ないほうが困ります」
仮に汗が付着していたとしてもたかが知れているのに、ラヴィはなぜかかたくなに襟巻を返そうとしません。こちらから取りに行こうとしても、逃げるように遠ざかってしまいます。
「いいえ、それでは私の気が済みません。入念に手入れをしたうえでお返しいたしますので、どうかご安心を」
「えぇ……。寒いから早めに返してくださいね」
こうして襟巻を奪われた私は、首元から侵入する冷気に震えつつ、足早にドーム・ロビンへ戻りました。
「全くもってその通りなのですが、そういう根本的なところから考え始めると話が立ち行かなくなるので、ひとまず今は横に置いておきましょう」
ミュゲがこの齢になるまで恋愛経験がなかったのは、彼女を取り巻く環境が多分に影響しています。しかし、ルヴィも負けず劣らず特殊な状況下に身を置いていたようです。いっそのこと、二人まとめてヴィランシア国あたりに送り込んで、愛の何たるかを学んできたほうが手っ取り早いのではないでしょうか。あるいは、ダンに頼めば喜んで講師を引き受けてくれるでしょう。
「ラヴィさんなら、ルヴィさんがミュゲちゃんをどう思ってるかわかるんじゃないの? 好きな子のタイプとか、ねえ」
「どうぞ、ラヴィとお呼びください。先程まではそう呼んでいらしたでしょう」
やはり彼は偶然ではなく、私とミツの動向を把握したうえでこの場を通りかかったようです。我々が油断しすぎているのか、はたまた彼の諜報能力が人知を超えているのかはわかりません。いずれにせよ、今さら彼に隠し事などないわけですから、考えるだけ無駄というものでしょう。
「そうですね……。ルヴィ様は対人関係においても好き嫌いがはっきりと分かれる方なので、好意の有無も比較的態度に出やすいかと存じます。少なくとも、ミュゲ様については憎からず思っていらっしゃるのではないかと」
確かに、ルヴィは幼い頃から甲斐甲斐しくミュゲの世話を焼いていました。なまじ君主として十全な資質を備えているため、社交界での人付き合いこそそつなくこなすものの、利害関係の発生しない場において、わざわざ嫌悪している相手へ干渉することはないでしょう。また、ミュゲも彼の言であればおおむね素直に従います。どうしても聞き入れなかったのは弓矢の撃ち方くらいです。
そういった意味では、お互いにある程度の親愛の情は抱いているともいえます。しかし、このような関係性が築けたのは、ルヴィの生来の気質によるところが大きいです。また、ミュゲが極端に世事に疎いという点も功を奏していると思われます。お互いを気にかけているうちに恋愛感情が芽生える、というような展開が期待できればよいのですが、少なくとも現状では腐れ縁以上に発展する気配はありません。
「好みについては、ルヴィ様に直接伺ったわけではないのですが……」
思案顔で腕組みをしていたラヴィが、私にちらと視線を送ります。よもや私にルヴィの好みを推測しろとでもいうつもりでしょうか。私が首を傾げると、ラヴィはふっと小さく息を吹き出して笑いました。
「まず、自分の意見を持っている方のほうが好ましいと思われます」
私とミツは感心したように頷きます。優柔不断な態度はルヴィの最も苦手とするところです。
「それから、ルヴィ様と対等に議論を交わせる程度の知性も欠かせません。加えて武術の心得がある方なら申し分ないでしょう」
条件そのものは想定していたより少なかったものの、全てを同時に満たすとなると、この上なく狭き門といえるでしょう。何しろ相手は入学直後から記念祭実行委員に選出され、一足飛びに上級生の講義へ参加するほど頭の切れる逸材です。何より、彼の知性がいかに優れているかは、私自身が身に染みて理解しています。
「はいはーい。もしもミュゲちゃんがルヴィさんと結婚したら、ヴィエルジュ国は誰が治めるの?」
閑話休題とばかりにミツが元気よく手を挙げます。そろそろ考えが煮詰まって頭が破裂する寸前だったので、流れが変わったことに私は密かに安堵していました。
「たとえ結婚しても、ミュゲがヴィエルジュ国の領主であることは変わりません。強いていうなら共同統治になるのでしょうか。事実上の併合という線も考えられます」
「そうなんだ。でもさ、シモンが自分で領主になろうとは思わないの?」
「私が? ……考えたこともありませんでしたね」
「あるいは、シモン様がルヴィ様と婚姻を結べば、シュタインボルク国の支配権を握ることも不可能ではありません」
ミツが投げかけた質問だけでも、私を狼狽させるには十分すぎる威力がありました。にもかかわらず、ラヴィまで彼女に便乗するような発言をします。
「確かに、我が家は代々領主の補佐を務めて参りました故、治政に関するノウハウがまるで身についていないというわけではありません。しかし……」
そこまで言いかけて、私は以前シャリマーへ浴びせかけた口上を思い出し、思わず口の端が緩んでしまいました。そんな私の反応を見て、ミツとラヴィは不思議そうに顔を見合わせます。
「心根の腐った人間に、民を導くことはできません。だからこそ、私は領主にはなれないのです」
私の返答を聞いても、ミツはまだ腑に落ちていない様子でした。一方、ラヴィはなぜか嬉しそうに微笑んでいます。
「……シモン様、やはり私と結婚」
「しませんよ。何度も言わせないでください」
結局、話し合いの内容は当初の議題から大きく逸れ、有効な案も出ませんでした。今のところは記念祭を待つほか、我々にできることはなさそうです。
「記念祭の見学にはシモン様もいらっしゃいますよね。楽しみにしております」
ラヴィの言う通り、ルヴィとの約束を取りつけた時点では、私も従者として同伴するつもりでした。しかし、そうなると当然、ラヴィとも顔を合わせることになるでしょう。先頃の一件以来、可能であれば彼との接触は避けたいと考えていましたが、向こうもそれは織り込み済みのようです。
空に瞬いていたはずの明けの明星はいつの間にか姿を消し、冴々とした空気に乗って食欲をそそる匂いが漂ってきます。間もなくミュゲがお腹を空かせて寝床を抜け出してくる頃でしょう。そろそろ自室へ戻らなければなりません。
「ラヴィ、襟巻を返していただけませんか」
各々の寮へ引き返すべく踵を返しかけたとき、私はラヴィに取り上げられた襟巻の存在を思い出したました。呼び止めると、彼は手の中の襟巻と私の顔を交互に見比べた後、深々と頭を下げます。
「申し訳ございません、シモン様。私の汗がついてしまったようなので、こちらは一旦お預かりいたします」
「そんな、洗えば済むことですから……。どちらかといえば、ないほうが困ります」
仮に汗が付着していたとしてもたかが知れているのに、ラヴィはなぜかかたくなに襟巻を返そうとしません。こちらから取りに行こうとしても、逃げるように遠ざかってしまいます。
「いいえ、それでは私の気が済みません。入念に手入れをしたうえでお返しいたしますので、どうかご安心を」
「えぇ……。寒いから早めに返してくださいね」
こうして襟巻を奪われた私は、首元から侵入する冷気に震えつつ、足早にドーム・ロビンへ戻りました。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
転生悪役令嬢の前途多難な没落計画
一花八華
恋愛
斬首、幽閉、没落endの悪役令嬢に転生しましたわ。
私、ヴィクトリア・アクヤック。金髪ドリルの碧眼美少女ですの。
攻略対象とヒロインには、関わりませんわ。恋愛でも逆ハーでもお好きになさって?
私は、執事攻略に勤しみますわ!!
っといいつつもなんだかんだでガッツリ攻略対象とヒロインに囲まれ、持ち前の暴走と妄想と、斜め上を行き過ぎるネジ曲がった思考回路で突き進む猪突猛進型ドリル系主人公の(読者様からの)突っ込み待ち(ラブ)コメディです。
※全話に挿絵が入る予定です。作者絵が苦手な方は、ご注意ください。ファンアートいただけると、泣いて喜びます。掲載させて下さい。お願いします。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます
ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。
そして前世の私は…
ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。
サロン勤めで拘束時間は長く、休みもなかなか取れずに働きに働いた結果。
貯金残高はビックリするほど貯まってたけど、使う時間もないまま転生してた。
そして通勤の電車の中で暇つぶしに、ちょろーっとだけ遊んでいた乙女ゲームの世界に転生したっぽい?
あんまり内容覚えてないけど…
悪役令嬢がムチムチしてたのだけは許せなかった!
さぁ、お嬢様。
私のゴットハンドを堪能してくださいませ?
********************
初投稿です。
転生侍女シリーズ第一弾。
短編全4話で、投稿予約済みです。
悪役令嬢に転生したので、やりたい放題やって派手に散るつもりでしたが、なぜか溺愛されています
平山和人
恋愛
伯爵令嬢であるオフィーリアは、ある日、前世の記憶を思い出す、前世の自分は平凡なOLでトラックに轢かれて死んだことを。
自分が転生したのは散財が趣味の悪役令嬢で、王太子と婚約破棄の上、断罪される運命にある。オフィーリアは運命を受け入れ、どうせ断罪されるなら好きに生きようとするが、なぜか周囲から溺愛されてしまう。
完 あの、なんのことでしょうか。
水鳥楓椛
恋愛
私、シェリル・ラ・マルゴットはとっても胃が弱わく、前世共々ストレスに対する耐性が壊滅的。
よって、三大公爵家唯一の息女でありながら、王太子の婚約者から外されていた。
それなのに………、
「シェリル・ラ・マルゴット!卑しく僕に噛み付く悪女め!!今この瞬間を以て、貴様との婚約を破棄しゅるっ!!」
王立学園の卒業パーティー、赤の他人、否、仕えるべき未来の主君、王太子アルゴノート・フォン・メッテルリヒは壁際で従者と共にお花になっていた私を舞台の中央に無理矢理連れてた挙句、誤り満載の言葉遣いかつ最後の最後で舌を噛むというなんとも残念な婚約破棄を叩きつけてきた。
「あの………、なんのことでしょうか?」
あまりにも素っ頓狂なことを叫ぶ幼馴染に素直にびっくりしながら、私は斜め後ろに控える従者に声をかける。
「私、彼と婚約していたの?」
私の疑問に、従者は首を横に振った。
(うぅー、胃がいたい)
前世から胃が弱い私は、精神年齢3歳の幼馴染を必死に諭す。
(だって私、王妃にはゼッタイになりたくないもの)
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい
ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。
だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。
気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。
だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?!
平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる