39 / 55
紅顔の美少年とお宅訪問ツアーと時をこえた再会
第39話
しおりを挟む
精神的には疾うに疲弊しているものの、ミュゲを待たせている手前、園芸委員会に顔を出さずに帰るわけには参りません。いかにも気が進まない様子を見かねたのでしょうか、ラヴィが温室まで付き添うと申し出てくれました。
とはいえ、既に十分すぎるほど拘束してしまっているのに、これ以上時間を空費させるのは流石に気が引けます。
結局、私はラヴィの申し出を丁重に辞退し、一人で温室へ向かいました。
扉を開けると、りんごやすぐりの実のような甘酸っぱい香りがかすかに漂ってきます。ちょうど作業を小休止したタイミングらしく、皆がテーブルを囲んでいる姿が遠目から確認できました。
しかし、近付くにつれそこに集まっているのが、一人や二人ではないことがわかってきます。立ったまま皆のティーカップに甲斐甲斐しくお茶を注ぐジェイと、不機嫌そうに頬杖をつきながら席に着くシャリマー、その隣にはダンがお手本のような美しい姿勢で座っていました。いつもと違うのは、彼らの間に紛れ込んだ見慣れぬ人影が、当然の如く卓を囲んでいることです。
果たしてそれは、膝の上にミュゲを座らせたサンクでした。
まるでぬいぐるみか人形のように我が主を抱えている少年は、時折麦穂の色をした豊かな髪に頬を擦り寄せ、柔らかな感触を楽しんでいます。
私はその顔触れを見た時点で、穏やかなティーブレイクを満喫するのはほぼ確実に不可能であることを悟りました。
「お疲れさま、しーちゃん。今日はね、ダンくんとサンクくんが遊びに来てくれたんだ」
こちらに気付いたジェイが、小さく手を振りながら迎えてくれます。純粋に来客が嬉しいのか、いつになく上機嫌です。
私はといえば、どの席につけば心労を最小限まで抑えられるか見極めるのに必死で、生返事しかできませんでした。
そんな小賢しい企てを一蹴するかのように、サンクが自分の隣の席を無言のうちに示します。遠慮しようにも即座にうまい言い訳が思い浮かばず、私は不本意ながら彼の傍らに腰を下ろすしかありませんでした。
「サンク、いらしていたんですね」
「ここに来れば、ミュゲとシモンに会えるって言ってたから……」
恥じらいを含んだ笑顔は、大輪の花のようにあけすけなそれとは違い、路端に咲く慎ましくも清廉な野の花が綻ぶように可憐です。こうも健気な様子を見せつけられたら、嫌というほど構い倒したくなるのが人情というものではないでしょうか。
しかし、欲望に負けて彼を甘やかした結果ここに入り浸るようになっては、本来あるべきシナリオがますますこじれてしまいます。もっとも、私が甘やかさずとも、先程からミュゲが彼の口にピスタチオを練り込んだプティフールを詰め込んでいるため、歓迎の意は十二分に伝わっているかもしれません。
「ミュゲ、俺には食べさせてくれないのかい」
ダンが薄く口を開けながらねだると、ミュゲは鮮やかな緑色に焼き上がったお菓子を手ずから放り込みます。友人と呼ぶにはあまりに親密、しかし恋の予感を覚えるにはあまりに無邪気なその様子を見守っていると、シャリマーが私の袖を軽く引きました。
「なあ、あのチビなんだけど……」
あのチビ、とはミュゲのことを指しているのでしょう。何度も名前で呼んでくださいと伝えているのに、一向に直してくださる気配がありません。
「さっきからずっとあいつに菓子ばっか食わせてるけど、大丈夫か」
あいつとはサンクのことかダンのことか、はたまた両方か。あの二人の存在はミュゲの情操教育上よろしくなさそうなので、できればあまり近付けたくないのですが、差し当たってそのことは問題ではありません。
「大丈夫ですよ。ちょっと独特ですが、あれは仲よくなりたいというあの子なりの意思表示です。何しろ、人間より家畜と接してきた時間のほうが長いものですから、親愛の情を示す手段といえば給餌くらいしか知らなくて……」
「おい、それが本当だとしたら、お前にも責任あるぞ」
全くもって彼の言う通りで、彼女がこうなってしまったのは、本来あるべきコミュニケーションの方法を教えてこなかった私の落ち度といえます。
あえて弁明するならば、生家では異性と接触する機会そのものが極端に少なかったからこそ、矯正する必要性を感じなかったのです。
しかし、こうして同世代の少年と容易に触れ合える環境に放り込まれたとあれば、そろそろ彼女にも異性との適切な距離感を教えておかなければなりません。
そして、ミュゲの他にももう一人、軌道修正を図るべき人物がいました。
「ミュゲ、サンク、ちょっと聞いてください」
名前を呼ぶと、二人して不思議そうな顔をしてこちらを見つめます。顔立ちにはまるで似通ったところがないものの、ぱちくりと目を瞬かせる様子は兄妹のようにそっくりです。
「あなた方の価値観では、その程度の触れ合いは普通なのかもしれませんが、少なくとも社交会では必要以上の接触を図るのはご法度とされています。さもなくば、あらぬ噂を吹聴されかねません」
私なりに噛み砕いて説明したつもりでしたが、二人の反応なら飲み込めていない様子がありありと見て取れます。情緒が年齢に追いついていないのか、それとも男女関係にまつわる知識をまるで持ち合わせていないのか、いずれにせよこの調子では暖簾に腕押し、糠に釘で終わってしまうでしょう。
「……じゃあ、シモンにくっつくのはいいの?」
「できれば、異性であれ同性であれ、不用意なスキンシップは避けたほうがよろしいかと……」
一応、サンクには「迂闊に接触するべからず」という主旨は伝わったようですが、なぜいけないのかまでは理解できていないらしく、あからさまに不服そうに唇を尖らせながら詰め寄ってきます。
「俺は……ミュゲもシモンも大好きだから、いつでもくっついていたいよ……? どうしてそんな意地悪するの……?」
「別に、意地悪しているつもりは……。私はただ、お互いの名誉のため過度な接触は慎むようにと……」
ごく当たり前のマナーを説いただけだったはずなのに、責められているような威圧感は、こちらをたじろがせるには十分すぎるほどでした。
真っ向から注がれる視線に居心地の悪さを覚え、思わず目を逸らそうとすると、突然サンクが耳朶の下、頸動脈のあたりに噛みついてきたのです。
よもやフィジカルに訴えられるとは予想していなかった私は、反射的に間の抜けた声を出してしまいました。
「ぎゃっ! な、何でこんな……吃驚するじゃないですか」
「だって、シモンがいじめるから……」
おそらく、サンクも衝動的に動いてしまったのでしょう。後ろめたさこそあれど、素直に謝る気にもなれないのか、へそを曲げた子どものように頬を膨らませながら俯いています。
ひとまず誤解を正そうと口を開きかけた刹那、横合いから伸びた腕が我々の間に割って入りました。
「こら、じゃれるにしても怪我させるのはやりすぎだぞ」
牽制したのは意外にも、それまで静観していたはずのシャリマーです。
実際は甘噛み程度で全く痛みはなかったものの、まるで庇い立てするかのようにサンクの肩を押し返すシャリマーは、これまで見てきたどんな姿よりも王子様然としていました。
一方、牽制されたサンクは意に介さずとでもいうように、ぼんやりとシャリマーを見つめていたかと思うと、今度は彼に接近します。唐突に間合いを詰められて身構えるシャリマーをよそに、サンクは彼の首元に顔を埋め、深く息を吸い込みました。
「……いい匂い」
想定外の行動に肩透かしを喰らったシャリマーは、凍り付いように静止した次の瞬間、全身の産毛を逆立てて声にならない悲鳴を上げます。
「どれどれ、俺にも嗅がせてくれよ。……うん、日溜まりのような……干し草の匂いかな?」
「いやあああああああああ!?」
いつの間にか席を立ち、背後に回っていたダンにまで至近距離から匂いを嗅がれると、今度こそシャリマーは耐え切れなかったのか、悲痛な声を漏らしました。
揉み合いになっている間、サンクの膝に乗せられたままのミュゲが今にも押しつぶされてしまいそうだったのを認めた私は、必死に彼女の救出を試みます。
ようやく場が沈静したとき、いつの間にやら温室を訪れていたルヴィとラヴィが、我々を遠巻きに眺めながら、呆然と立ち尽くしていました。
水を打ったような静寂が温室を満たします。
最初に沈黙を破ったのは、現状を把握しきれないまでも、ともかく会話の糸口を掴まなければ始まらぬと判断したルヴィが、ようやく絞り出した一言でした。
「……何か、増えていないか」
とはいえ、既に十分すぎるほど拘束してしまっているのに、これ以上時間を空費させるのは流石に気が引けます。
結局、私はラヴィの申し出を丁重に辞退し、一人で温室へ向かいました。
扉を開けると、りんごやすぐりの実のような甘酸っぱい香りがかすかに漂ってきます。ちょうど作業を小休止したタイミングらしく、皆がテーブルを囲んでいる姿が遠目から確認できました。
しかし、近付くにつれそこに集まっているのが、一人や二人ではないことがわかってきます。立ったまま皆のティーカップに甲斐甲斐しくお茶を注ぐジェイと、不機嫌そうに頬杖をつきながら席に着くシャリマー、その隣にはダンがお手本のような美しい姿勢で座っていました。いつもと違うのは、彼らの間に紛れ込んだ見慣れぬ人影が、当然の如く卓を囲んでいることです。
果たしてそれは、膝の上にミュゲを座らせたサンクでした。
まるでぬいぐるみか人形のように我が主を抱えている少年は、時折麦穂の色をした豊かな髪に頬を擦り寄せ、柔らかな感触を楽しんでいます。
私はその顔触れを見た時点で、穏やかなティーブレイクを満喫するのはほぼ確実に不可能であることを悟りました。
「お疲れさま、しーちゃん。今日はね、ダンくんとサンクくんが遊びに来てくれたんだ」
こちらに気付いたジェイが、小さく手を振りながら迎えてくれます。純粋に来客が嬉しいのか、いつになく上機嫌です。
私はといえば、どの席につけば心労を最小限まで抑えられるか見極めるのに必死で、生返事しかできませんでした。
そんな小賢しい企てを一蹴するかのように、サンクが自分の隣の席を無言のうちに示します。遠慮しようにも即座にうまい言い訳が思い浮かばず、私は不本意ながら彼の傍らに腰を下ろすしかありませんでした。
「サンク、いらしていたんですね」
「ここに来れば、ミュゲとシモンに会えるって言ってたから……」
恥じらいを含んだ笑顔は、大輪の花のようにあけすけなそれとは違い、路端に咲く慎ましくも清廉な野の花が綻ぶように可憐です。こうも健気な様子を見せつけられたら、嫌というほど構い倒したくなるのが人情というものではないでしょうか。
しかし、欲望に負けて彼を甘やかした結果ここに入り浸るようになっては、本来あるべきシナリオがますますこじれてしまいます。もっとも、私が甘やかさずとも、先程からミュゲが彼の口にピスタチオを練り込んだプティフールを詰め込んでいるため、歓迎の意は十二分に伝わっているかもしれません。
「ミュゲ、俺には食べさせてくれないのかい」
ダンが薄く口を開けながらねだると、ミュゲは鮮やかな緑色に焼き上がったお菓子を手ずから放り込みます。友人と呼ぶにはあまりに親密、しかし恋の予感を覚えるにはあまりに無邪気なその様子を見守っていると、シャリマーが私の袖を軽く引きました。
「なあ、あのチビなんだけど……」
あのチビ、とはミュゲのことを指しているのでしょう。何度も名前で呼んでくださいと伝えているのに、一向に直してくださる気配がありません。
「さっきからずっとあいつに菓子ばっか食わせてるけど、大丈夫か」
あいつとはサンクのことかダンのことか、はたまた両方か。あの二人の存在はミュゲの情操教育上よろしくなさそうなので、できればあまり近付けたくないのですが、差し当たってそのことは問題ではありません。
「大丈夫ですよ。ちょっと独特ですが、あれは仲よくなりたいというあの子なりの意思表示です。何しろ、人間より家畜と接してきた時間のほうが長いものですから、親愛の情を示す手段といえば給餌くらいしか知らなくて……」
「おい、それが本当だとしたら、お前にも責任あるぞ」
全くもって彼の言う通りで、彼女がこうなってしまったのは、本来あるべきコミュニケーションの方法を教えてこなかった私の落ち度といえます。
あえて弁明するならば、生家では異性と接触する機会そのものが極端に少なかったからこそ、矯正する必要性を感じなかったのです。
しかし、こうして同世代の少年と容易に触れ合える環境に放り込まれたとあれば、そろそろ彼女にも異性との適切な距離感を教えておかなければなりません。
そして、ミュゲの他にももう一人、軌道修正を図るべき人物がいました。
「ミュゲ、サンク、ちょっと聞いてください」
名前を呼ぶと、二人して不思議そうな顔をしてこちらを見つめます。顔立ちにはまるで似通ったところがないものの、ぱちくりと目を瞬かせる様子は兄妹のようにそっくりです。
「あなた方の価値観では、その程度の触れ合いは普通なのかもしれませんが、少なくとも社交会では必要以上の接触を図るのはご法度とされています。さもなくば、あらぬ噂を吹聴されかねません」
私なりに噛み砕いて説明したつもりでしたが、二人の反応なら飲み込めていない様子がありありと見て取れます。情緒が年齢に追いついていないのか、それとも男女関係にまつわる知識をまるで持ち合わせていないのか、いずれにせよこの調子では暖簾に腕押し、糠に釘で終わってしまうでしょう。
「……じゃあ、シモンにくっつくのはいいの?」
「できれば、異性であれ同性であれ、不用意なスキンシップは避けたほうがよろしいかと……」
一応、サンクには「迂闊に接触するべからず」という主旨は伝わったようですが、なぜいけないのかまでは理解できていないらしく、あからさまに不服そうに唇を尖らせながら詰め寄ってきます。
「俺は……ミュゲもシモンも大好きだから、いつでもくっついていたいよ……? どうしてそんな意地悪するの……?」
「別に、意地悪しているつもりは……。私はただ、お互いの名誉のため過度な接触は慎むようにと……」
ごく当たり前のマナーを説いただけだったはずなのに、責められているような威圧感は、こちらをたじろがせるには十分すぎるほどでした。
真っ向から注がれる視線に居心地の悪さを覚え、思わず目を逸らそうとすると、突然サンクが耳朶の下、頸動脈のあたりに噛みついてきたのです。
よもやフィジカルに訴えられるとは予想していなかった私は、反射的に間の抜けた声を出してしまいました。
「ぎゃっ! な、何でこんな……吃驚するじゃないですか」
「だって、シモンがいじめるから……」
おそらく、サンクも衝動的に動いてしまったのでしょう。後ろめたさこそあれど、素直に謝る気にもなれないのか、へそを曲げた子どものように頬を膨らませながら俯いています。
ひとまず誤解を正そうと口を開きかけた刹那、横合いから伸びた腕が我々の間に割って入りました。
「こら、じゃれるにしても怪我させるのはやりすぎだぞ」
牽制したのは意外にも、それまで静観していたはずのシャリマーです。
実際は甘噛み程度で全く痛みはなかったものの、まるで庇い立てするかのようにサンクの肩を押し返すシャリマーは、これまで見てきたどんな姿よりも王子様然としていました。
一方、牽制されたサンクは意に介さずとでもいうように、ぼんやりとシャリマーを見つめていたかと思うと、今度は彼に接近します。唐突に間合いを詰められて身構えるシャリマーをよそに、サンクは彼の首元に顔を埋め、深く息を吸い込みました。
「……いい匂い」
想定外の行動に肩透かしを喰らったシャリマーは、凍り付いように静止した次の瞬間、全身の産毛を逆立てて声にならない悲鳴を上げます。
「どれどれ、俺にも嗅がせてくれよ。……うん、日溜まりのような……干し草の匂いかな?」
「いやあああああああああ!?」
いつの間にか席を立ち、背後に回っていたダンにまで至近距離から匂いを嗅がれると、今度こそシャリマーは耐え切れなかったのか、悲痛な声を漏らしました。
揉み合いになっている間、サンクの膝に乗せられたままのミュゲが今にも押しつぶされてしまいそうだったのを認めた私は、必死に彼女の救出を試みます。
ようやく場が沈静したとき、いつの間にやら温室を訪れていたルヴィとラヴィが、我々を遠巻きに眺めながら、呆然と立ち尽くしていました。
水を打ったような静寂が温室を満たします。
最初に沈黙を破ったのは、現状を把握しきれないまでも、ともかく会話の糸口を掴まなければ始まらぬと判断したルヴィが、ようやく絞り出した一言でした。
「……何か、増えていないか」
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
婚約者の不倫相手は妹で?
岡暁舟
恋愛
公爵令嬢マリーの婚約者は第一王子のエルヴィンであった。しかし、エルヴィンが本当に愛していたのはマリーの妹であるアンナで…。一方、マリーは幼馴染のアランと親しくなり…。
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
破滅ルートを全力で回避したら、攻略対象に溺愛されました
平山和人
恋愛
転生したと気付いた時から、乙女ゲームの世界で破滅ルートを回避するために、攻略対象者との接点を全力で避けていた。
王太子の求婚を全力で辞退し、宰相の息子の売り込みを全力で拒否し、騎士団長の威圧を全力で受け流し、攻略対象に顔さえ見せず、隣国に留学した。
ヒロインと王太子が婚約したと聞いた私はすぐさま帰国し、隠居生活を送ろうと心に決めていた。
しかし、そんな私に転生者だったヒロインが接触してくる。逆ハールートを送るためには私が悪役令嬢である必要があるらしい。
ヒロインはあの手この手で私を陥れようとしてくるが、私はそのたびに回避し続ける。私は無事平穏な生活を送れるのだろうか?
悪役令嬢に転生したので、やりたい放題やって派手に散るつもりでしたが、なぜか溺愛されています
平山和人
恋愛
伯爵令嬢であるオフィーリアは、ある日、前世の記憶を思い出す、前世の自分は平凡なOLでトラックに轢かれて死んだことを。
自分が転生したのは散財が趣味の悪役令嬢で、王太子と婚約破棄の上、断罪される運命にある。オフィーリアは運命を受け入れ、どうせ断罪されるなら好きに生きようとするが、なぜか周囲から溺愛されてしまう。
婚約破棄された地味姫令嬢は獣人騎士団のブラッシング係に任命される
安眠にどね
恋愛
社交界で『地味姫』と嘲笑されている主人公、オルテシア・ケルンベルマは、ある日婚約破棄をされたことによって前世の記憶を取り戻す。
婚約破棄をされた直後、王城内で一匹の虎に出会う。婚約破棄と前世の記憶と取り戻すという二つのショックで呆然としていたオルテシアは、虎の求めるままブラッシングをしていた。その虎は、実は獣人が獣の姿になった状態だったのだ。虎の獣人であるアルディ・ザルミールに気に入られて、オルテシアは獣人が多く所属する第二騎士団のブラッシング係として働くことになり――!?
【第16回恋愛小説大賞 奨励賞受賞。ありがとうございました!】
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる