桜前戦

紅蓮の狸

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普通の田中が目がさめると女子高生になっていて、戦国時代にいた件

里帰り計画

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 晴れてカミシロ城主となったサクラには一つだけ気がかりがあった、それはゴンゾウ夫妻の事であった。
 
 サクラ(私を自分の娘だと思ってると言っていたのを利用してカミシロ城主になったはいいが、一度ゴンゾウ夫妻の元に行かないといけないな、カミシロ城主になれた事や、恩返しの宝や、口裏合わせのためにも)
 ザクロ「姐さん!あっもう城主ですから殿と呼んだほうがいいですかねぇ!」
  サクラ「なんだザクロか、今考え中だから後にしてくれない、あと呼び名は好きにしてくれて構わないから」
 ザクロ「じゃあ俺は姐さんと呼ばせていただきましょうかね!殿なんて後々誰からも呼ばれるでしょうから!ってそんな事よりギョクロのオッサンが呼んでやしたぜ!」
 サクラ「ぬ?!このタイミングでギョクロさんが?!いったいなんで?!」
 ザクロ「さぁなんでしょうかねぇ、でもあの人は武人だから一度口にした事は曲げないような気がしますから姐さんの害になるようなことをするとは思いませんけどねぇ」
 サクラ「確かにそうね、会いに行ってくるわ」


 ギョクロ「おぉ悪いなぁ!サクラ!突然呼び出してしまってなぁ!」
 サクラ「いえ、叔父様ところでようとは?」
 ギョクロ「おぉそうだった!サクラも晴れてカミシロの城主これを報告に行くべき相手がいるのではと思ってなぁ」
 サクラ「もしかしてツバ、母様のことでしょうか?」
 ギョクロ「そうその通り姉上に報告しないといけないだろう、親孝行はするものだぞサクラ」
 サクラ「ちょうど私も母様に報告も兼ねて会いに行こうと思っていたんです」
 ギョクロ「そうであったか!では私が同行しよう!」
 サクラ「・・・ってなんでそうなるんですか?!」
 ギョクロ「いやぁなぁサクラもカミシロ城主、危険があっては生涯の恥というもの、というのは建前でな、私は姉上に会いたいのだ、私がまだ幼かった頃旅に出た尊敬する姉上にな」
 サクラ「そうだったんですか」(どうしよう、もしギョクロさんがツバキさんと再会を果たしたら、俺がツバキさんの娘じゃないことがバレる!ギョクロさんが俺によくしてくれるのは、会いに行きたいほど尊敬するツバキさんの娘であるからこそ、バレたらすぐ刀を抜かれて殺されるってのも最悪の場合あり得るな)
 ギョクロ「では明日出発するとしよう!サクラの故郷にな!」
 サクラ(やべぇ、決まっちゃったよ、ここはもう断り用がないよ、向かいながらいい案を考えないとな)「はいでは明日叔父様♡」
 ギョクロ「久しぶりに母に会えるとあってご機嫌だなサクラ!城のことは父上に言ってある城は父上に任せておくといい!」

 かくしてサクラとギョクロとの里帰りが決まったのであった、そして明日を迎えたのであった。

 ザクロ「姐さん本当についていかなくていいのですか?」
 サクラ「ザクロは私がいない間領地を守ってって散々言ったじゃない」
 カイユウ「そうだぞザクロ、殿のお考えに背くことをするとは万死に値する、殿に同行するのはこの私だ!」
 サクラ「カイユウ貴方も残っていてちょうだい」
 カイユウ「なぜです殿!?私では不満というわけですか?!」
 ザクロ「ざまぁねぇぜお坊っちゃん」
 カイユウ「なんだと?貴様表に出ろ!山賊あがりが調子に乗りおって!」
 サクラ「ちょっと喧嘩はやめてちょうだい!これはあくまで個人的な用での旅なの、そんなに連れて行ったら私が偉い人ってバレちゃうじゃない」
 ザクロ「姐さんはもう城主だから仕方ないのでは?」
 サクラ「だから行ったでしょ個人的な旅なの!バレちゃったら面倒ごとが起きるかもしれないじゃない!」
 ザクロ「そうでしたか!でもお一人ではさすがに危険なのでは?」
 ギョクロ「ハッハッハッ!サクラお前モテモテだなぁ!」
 ザクロ「げっオッサン!」
 ギョクロ「安心せい、この私がサクラには同行するお前たちは領地を守ることだけ考えていればよい!」
 カイユウ「なぜです殿?なぜ私ではなくこのような者が同行するのです!」
 サクラ「私は母様に会いに行くのよ、だから叔父様なの、叔父様も母様に会いたいみたいだから」
 ギョクロ「そういうことだ、今回は我慢してくれ」
 ザクロ「そういうことなら仕方がないですね」
 カイユウ「今回は我慢しましょう」

 こうしてサクラはザクロ、カイユウと別れをつげギョクロと共に里帰りの旅が始まったのであった。
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