【R18】リョナな短編集

ショタコンおじさんが少年達と冒険します

2章 第10話 主人公が先に倒された世界線

　この物語は、あり得たかもしれない悲劇の物語である。



「愚かなり。我が神が降臨すれば、貴様ら虫けらなど一瞬で滅びるのだ！」

　そう叫びながらアコライト魔族が手を前に突き出すと、タカヒロに向かって高熱を帯びた閃光を放つ。　

「まずは回復役を消すのが定石だろう？」

　アコライト魔族が放った閃光の威力は凄まじく、そう言い終わったときにはタカヒロは一瞬にして消滅していたのだった。



「この！　よくもにーちゃんをっ！」

　怒りに我を忘れたリカードが単身でアコライト魔族に突っ込む。

　だが、その攻撃はあっさりと避けられてしまう。

「ごほっ！」

　そしてそのまま腹に強力な一撃を食らったリカードは目を大きく見開き、口から大量の唾液を撒き散らして空中に吹っ飛ぶ。

　刹那、リカードより速い速度で上空に飛び上がったアコライト魔族は上空に浮かんだリカードの延髄を勢いよく蹴りつける。

「がはっ！」

　その一撃で白目を剥いたリカードは勢いよく地面に叩きつけられる。

　上半身が地面にめり込み、足だけが地面から生えているような状態だった。

　アコライト魔族はそんなリカードの足からブーツを脱がせる。

　すると、現れた裸足は足首や小さな指が小さく痙攣していた。

「まさに虫けらのような絵面だな」

　アコライト魔族がその情けない姿を満足そうに見つめる。



「ギガテンペスト！」

　余裕を見せて油断していたアコライト魔族に、フランツが背後から不意打ちで必殺技を食らわせる。

　だが、その一撃すらアコライト魔族のまとった邪悪なエネルギーに阻まれて身体まで届かない。

「調子に乗るなよ、愚物が」

　振り返ったアコライト魔族がフランツに対し、タカヒロを消滅させた高熱を帯びた閃光を放つ。

「うわあああぁぁぁっ！」

　その攻撃でフランツの上半身の防具や服は焼き焦げ、フランツ自身の身体も大きなやけどを負ってしまった。

「うっ……あっ……」

　白目を剥きながら仰向けになってピクピクと痙攣してしまっているフランツ。

　アコライト魔族はそんなフランツの靴も脱がせる。

　フランツの裸足もリカードと同様に、小さくピクピクと痙攣していた。

「いいね。この足がピクピクと動いている姿。虫が死にかけているのと同じだ」



「この！　ふざけるな！」

　そんなアコライト魔族に対し、レイがありったけの力を込めて風の魔法を叩きつける。

　だが、まさにそよ風のごとくまったく意に介さないアコライト魔族。

「そうそう。貴様も私に不意打ちをしてきたんだったな」

　アコライト魔族はそう言いながら、ゆっくりとレイへと近づいていく。

　レイは必死に風の魔法を叩きつけるが、その歩みは止まらない。

「あっ……がっ……」

　やがてレイのもとにたどり着いたアコライト魔族は、レイの首を掴むとそのまま持ち上げる。

　レイは苦しみのあまりアコライト魔族の腕を掴み足をバタつかせたが、その手が緩む気配はない。

　激しく暴れるレイの足からサンダルが脱げ落ちる。

「なんだ、この虫は自分から裸足になったか」

　そう言いながら、レイの首を絞め続けるアコライト魔族。

　レイの目からは涙が溢れ、口からは唾液が流れ落ちる。

　段々とレイの抵抗も弱くなっていき、やがてアコライト魔族を掴んでいた腕もダラリと落ちる。

　そのまま白目を剥いたレイは、全身を痙攣させる。

　もちろん、その裸足もピクピクと痙攣しており、アコライト魔族の言う死にかけた虫のようだった。

　こうしてアコライト魔族に一方的に蹂躙された少年達は、ピクピクと痙攣する裸足が動かなくなるその時まで、アコライト魔族に視姦されるのだった。